書籍「金融義賊」はいいぞ

どうもこんにちは。せっかく本を読んだので感想なり何なり書いていこうかなと思い立ったので初めてみましたよろしくね。

本のネタバレしない・・・ことはなくがっつりすると思うのでそれでもいいようなひとだけ読んだ方がいいです。多分


この本を選んだ理由

ニコニコ動画やYouTubeを嗜んでいく中で「エフ」さんの動画に出会ったのがきっかけ。
内容を見るに証券業界にいたらしく内部事情やら他業種で働かないとわからんやろってところが出てくるのがいい。

動画が面白い人の本は面白い確率が高いのでちょっとした好奇心で買ってみた。まあ衝動買いってやつですわ。

この本の内容

主人公の証券マンである義田が都内の高級住宅街に住む「上級国民」に対して営業をしていくサラリーマンの苦労を綴ったストーリー・・・と思いきや主人公がお金持ちに対してある大きな事件を起こすといった内容


おすすめポイント

ブラックジョークが多くて面白い

私はブラックジョークが好きである。なぜかは知らない。
作中では

  • さすが知識人は豊かな教養で小賢しいことを思いつく

  • 他人の不幸は蜜の味というがこの不幸は甘すぎる

  • なぜかスーツを着てメガネをかけたマントヒヒが俺に奇声を浴びせてくるので一瞬驚いたが、よく見たら顔を紅潮させた支店長だった

といったとんでもないセリフが出てくる。最高である。
真っ当な小説の主人公はこんなこと言わず常識的で普通のことしか言わないのでこの小説でしか得られない栄養があると思う。

ブラックジョークが上手い人は知性が高いという研究もあるので作者は頭が良くて語彙力があるんだなあ

温度感がわかる

専門書を読んでいてもなかなか手に入らない知識がある。温度感やその職業の悪い面だ。
例えば「絶対安全と書かれた投資信託は大体やばい」などはあまり本には書いていない。
この本は証券業界で働いていた人の書いたストーリー本なのでそういった「何となくこんな感じ」といったことが書かれているのがいい。

バーチャルオフィスは詐欺に向いてる

バーチャルオフィスは会員審査がザルなので怪しい業者が登記用の住所としてよく利用するらしい。
知らなかった。そんなにザルなのか・・・
それなら法人化したいけど住所知られたくないなって人は結構手軽に住所を取得できそうだな。

社会不安を煽れば人は動かしやすくなる。

これは人を動かすためのテクニックとして紹介されている方法の一つで「ロスフレーム」と呼ばれている。
要するに「失う恐怖」など相手が不安になるようなことを話すことで怖がらせそれを解決するための具体的な手段を示すことで相手を動かすテクニックだ。

お医者さんが「このままの食生活を今のまま続けているとこんな怖い病気に罹りますよ」といった後に「ですのでこのような食事を心がけてください」というと患者は行動しやすくなる。
ちなみに不安だけを与えて具体的な手段を示さないと不安のストレスを解消するためにもっと不健康な食事をするようになるので注意が必要だ。

この本では恐怖を「インフレや年金などの社会不安」手段を「この投資信託を買う」と利用している。

今度友人に「この期間限定の商品は今しか食べられないんだよ?このチャンスを逃してもいいの?」とか言ってみようかな。

投資セミナーではサクラが有効

こちらは「社会的証明」と呼ばれるものの一つ。
人間は何が正解かよくわからないとき周りの人の行動を参考にする日本人に効果抜群なテクニック。

「正直いい商品なのかもよくわからないし買うべきかまだ決められないなあ・・・」と考えている人にはクリーンヒットするだろう。

まあサクラは詐欺罪として成立することもあるので良い子のみんなは真似しない方がいいだろう。

合法的に利用するなら飲食店の開業の時に友人に無理言ってたくさん来てもらうとか常連を作ることで
「こんなに人がいるってことは美味しいに違いない!」と誘導することに使えそうだ。

スマートフォンが欲しい子供が「学校のみんなは持ってる!持ってないのは自分だけ!」と親に説得する場面でよく見る。

まとめ

普通に読んでて面白かったし主人公が富裕層に極端な視点を持っているので視野を広めるためにもすごくいい本だった。

特に投資をやっている人にはかなり面白く読めると思う。

投資をやっている友人がいたらぜひお勧めしたい。投資やってる友人いないけど。


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