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【No.4 "教訓法"という学び方】

1. はじめに

大学1年生の頃、とりあえず授業を必死に受けるという生活を送っていた一方で、長い休みを挟んで継続が止まれば、次学期にはほぼ覚えておらず、積み重ねを無駄にした感じで自分を悔やむことがよくありました。

そんな中、どうにか興味のない科目でも自らの人生に活きる定着した学びに繋げられないか模索し続けていました。

最近、やっと自分なりにできた方法が、
勝手に名前を付けて"教訓法"です。

今回はこの"教訓法"を具体的に紹介していきます🙇‍♂️

皆さんなりの学びの方法があれば、是非Facebook等々で教えて下さい!

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2. "教訓法"とは?

"教訓法"を時系列順に説明すると

  1. 学びを抽象化:
    授業で習う専門的内容からその本質となる要素(目的や性質)を取り出す

  2. 1と経験から教訓を作成:
    1と自分の考え方や今までの経験を重ね合わせて、自分なりの教訓を作る

  3. 教訓を蓄積/実践:
    2の教訓のみをインプットして実生活にも活かす

となります。中二病みたいな内容ですが、授業からインスピレーションを得て、自分なりの格言を作ってインプットするというとわかりやすいのではないでしょうか?

"教訓法"のフローチャート

3. "教訓法"の具体例

具体例がないとよくわからないと思いますので、自分の専門を少し用いながら説明したいと思います👉

1. 「情報の非対称性」から教訓を考える

ゲーム理論やミクロ経済学を学ぶ上でよく「情報の非対称性」という言葉が出てきます。

「情報の非対称性」とは、取引の主体間で持っている情報の量・質に格差があることです。これによって、「逆選択」や「モラルハザード」という問題が生まれ、今話題の中古車自動車市場や自動車保険市場などで非合理的な状況が発生することがあります。

簡単に言うと、「情報の非対称性」があると対称性が保たれている時より市場の損失が大きくなるということです💰

「情報の非対称性」とは

専門的内容はさておき、この授業を"教訓法"に落とし込むと

  1. 情報の非対称性があると市場の損失が大きくなる

  2. 「情報の非対称性があると環境の利益(幸福度)は低くなる」

  3. 実生活の人間関係において、情報の非対称性があると幸福度は下がってしまう

実際のところ、この教訓(仮説)が正しいかは再度検証が必要ですが、このように自分なりのインプットが授業での学びから生まれます。

*互いに情報の対称性があるという前提の上で成り立つので、自分の全てを色んな人に話せばよいということにはなりません。相手を選ばないと相手だけ自分の情報を知っているというそれこそ情報の非対称性が生まれ、自分が利益を被る可能性があるので注意が必要です😅

「情報の非対称性」とは

2. 「線形代数」から教訓を考える

線形代数というとどんなイメージを持たれるでしょうか?
大学1年生の自分は訳も分からず、目の前の問題を解きまくっていました。

「線形代数」とは簡単に説明すると、現実世界のさまざまな現象をベクトル空間へと抽象化し、その抽象空間の中でさまざまな解析や分析を行うというものです。そこでの発見が科学、工学、コンピュータグラフィックス、機械学習、経済学、物理学、統計学などのさまざまな分野で広く応用されています。

そんな線形代数において、連立方程式を解く過程で、さまざまな要素や制約を考慮して、変数を操作し、バランスを保った上で問題を解いていく必要があります。

これを今学んだつもりで先程の学びフローで説明すると

  1. 線形代数において、さまざまな要因や制約を考慮しながら変数を操作して問題を解く必要がある

  2. 「さまざまな要因や制約が考慮されたバランスの取れた方法で問題解決に応用することが重要」

  3. 実生活において、目に見えた1つの要因や制約だけで物事を判断せず、多面的にバランスの取れた見方で判断すること

などなど、強引かもしれませんが、教訓に落とし込むことができ、授業での学びと連動させることができます💪

「線形代数」とは

今回はこの2つを取り上げましたが、考え方次第で自分なりの解釈を加えて自らの教訓に変換することはどんな科目でも可能なのではないでしょうか?

4. "教訓法"による効果

皆さん、記憶法でよく使われる「関連付け記憶法」はご存知でしょうか?

「連想結合法」とも呼ばれ、覚えたいことを、連想で関連づけて覚えていく手法です。人間の脳においては限られたニューロンの数を有効活用するために、同じニューロンをいくつもの異なる事柄に対して使いまわして記憶しているため、これは有力な記憶法と言えます📀

「関連付け記憶法」とは

その上で今回、紹介した"教訓法"の効果ですが、

  • 今まで学んでいる実感の無かった大学の授業が自分の生き方や考え方をブラッシュアップする機会になる

  • 結果的に作成した教訓が"関連付け記憶法"によって、単元の内容をより覚えていられるようになる

  • 人に何を大学で学んでいるか説明しやすくなる

という3点の効果を自分自身で実感しています。

2に関しては以前、暗記法を軽く学んだ際に点と点が繋がった感じで今回紹介しているのですが、確実にテスト前は時間をかけずに思い出せることが増え、かなり勉強を効率化できたのではないかと個人的には思っています。

また3の通り教訓として抽象化するため、人に説明する際に端的にわかりやすく説明できるようになったことも良いことだなと思います。

凡事徹底
中学時代からの自分のモットー(本文とは特に関係ありません笑)

5. さいごに

自分としては格言とか教訓とかを見たり聞いたりすることが結構好きなので、自分にあった学びの方かなと思っています。

もちろん誰にでも当てはまるほど汎用性が高いとは思っていませんが、
専門的すぎる内容でも、自分の興味や関心、考え方などと重ね合わせて教を作ることで、全体のフレームを捉えるきっかけになり、専門的内容との距離も近づくのではないかと個人的には思っています👍

また【学ぶ楽しさを知る】でも書いた通り、多様化する社会で学ぶことはいくらでもあり、義務教育においても教科数が増えている時代です。

根本にある「何のために学ぶのか」ということを見失わないためにも、各々が教訓までは行かずとも、自分の中で学びを自らの懐に落とし込む作業は必要だなと感じます。

今後、学校を飛び出しても尚、聞く話を鵜吞みにするのではなく、自らを介して教訓としてインプットしていくことが各々で必要なのではないかと学生ながらに思っています✍️

という感じで、引き続きアウトプットしていきます!

➢参考資料
「情報の非対称性」とは
「線形代数」とは
「関連付け記憶法」とは
【ep.2 学ぶ楽しさを知る】|毛利康聖 (note.com)

【ep.4 "教訓法"という学び方】 2023/8/14

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