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27歳、誕生日の日記。

私の誕生日はほとんどいつも春分の日だ。
学校はだいたいお休み。だから、友達にお祝いしてもらうこともあんまりなかった。
それが悲しかったはずなのに、働くようになってからは、必ず誕生日はお休みを取る。
バイトをしていた時に、女将さんに言われた、「自分が生まれた日は1年に1回しかないんだから、好きなことしなさい」を実践している。

2019年。27歳になる3月21日。

朝。
起きて、シャワーを浴びる。
今日は彼の実家のお墓参りに参加する予定だけれど、いったい何時に出発するんだろう。
お風呂から出て髪を乾かし終えて、そろそろ彼を起こさなきゃと思っていると起きて来た。
おはようもそこそこに、すぐに文鳥のきなこにメロメロになっていてなんだか面白くない。

今日は2人でお祝いできないから、と、昨日買って来てくれていたケーキを朝ごはんにする。
4つも買って来てくれていた。大好きないちごタルトもある。
「ここ、食感が違くて美味しい!」とか、「やっぱり小さくてもいいとこのケーキは違うねえ」などと話しながらぱくぱく。2個も食べちゃった。

きなこに行ってきます、と言って、家を出る。

私の地元では、納骨堂にお参りするので、外のお墓参りは初めてだ。
先に初めてなんです、と伝えて、やり方を見ておいた。
おばあちゃんが、「今日は拓也くんの婚約者のみきちゃんもきてくれました」とお墓に向かって報告してくれていて嬉しい。
お墓を掃除したり、お水を変えたり、お花を飾ったりした。

そういえば、この時、彼の家族がおじいちゃんおばあちゃん以外紺の洋服を着ていた。私はベージュのコートだったから、そういうのがあるなら先に言ってよ、と文句。彼は、ファミリーカラーが紺だなんて、俺も初めて知った、と笑っていた。

昼。
両家のお墓参りを終えて、そのままみんなでごはん。予約時間の5分前。
家族揃って計画通り、きっちりしている人たちなんだな、と思った。

お墓参りの後だったけれど、今日はたくさんのお祝いがある日。
いとこのあいちゃんの中学受験合格祝い、私と彼の結婚祝い(入籍はまだだけど)、私の誕生日(当日!)。

みんなでごはんをもりもり食べて、お祝いのケーキプレートも出てきた。
ウエイトレスの方に「それではみなさまに声をかけて、お祝いの歌を歌わせていただきますね!」と言われる。本当に大声で、「ここにいる〜、みきさんの〜、誕生日です〜!」なんていうから顔が真っ赤になる。
5歳の子もいる前で、バースデーソングを歌われる27歳。ちょっと恥ずかしい。いくつになってもこういうサプライズは苦手だ。

あいちゃんとれいちゃんから、花束ももらった。
それと、れいちゃん(5歳)は、拓也くんが結婚するのを聞いて、とっても嬉しかったらしく、まだ会っていないうちから似顔絵を書いてくれていたらしい。おじいちゃんが額縁に入れてそれもプレゼントしてくれた。
なにこれ、嬉しすぎる。
「(絵の)どっちが拓也くんなの?」って聞いたら、「こっち!」って指差した方、ちょんまげがついてて面白かった。ちょうど幼稚園でお内裏様とお雛様を書いていた時期だからみたい。

ほろ酔いで、ハッピーな気分で外に出て、みんなで写真を撮った。
みんな本当に優しい人ばかりでよかったな。小さい子どもはかわいいな。

帰りはおじいちゃんとおばあちゃんをおうちまで送ってから帰る。
一緒に車に乗ると、いつも街を案内してくれる。

おうちについて、私は後ろのドアを開けて荷物をとって、そのまま閉めようとした。その時、右でおばあちゃんが荷物を取ろうとしていたのに気づかずにドアを閉めかけてしまった。
ゴン!

おばあちゃんは「大丈夫よ」と言ってくれたけど、
なんで見てなかったんだろう、万が一のことがあったらどうしよう、と思うと怖くて、帰ってから2時間くらいずっと泣いてしまった。でも、結局自分の事ばかり考えていることに気づいて余計に泣けた。

じっとしてても気が滅入るでしょ、大丈夫だから、と彼がドライブに連れ出してくれた。
いまだに心配だけれど、私が今できることは何もないのもわかってる。とにかく、おばあちゃんが何事もなく、無事に治りますように。

夜。
おうちに帰って雑炊と、残り物のぎょうざとほうれん草とベーコンのバター炒めを食べた。
なんてことない、誕生日でもないみたいなごはんだけど、美味しかった。
その後は、コーヒーを飲みながら「ニューヨーク 眺めのいい部屋売ります」を見た。部屋おしゃれすぎかよ。特に近所に仲のいいカフェあるの素敵だー、あー行きつけの焼き鳥屋さんとかほしいなあ〜。

こうして、びっくりするくらい、ふつうに終わる、今日。

27歳、今年は変化のある1年になります。
でも、変わらずシンプルな思考で、自分が幸せになれる方に進んでいきたいな、と思います。

自分が生まれた日は1年に一回しか来ないし、
わたしが生きている人生は、過ぎたら戻って来ない。
もっと、人生を足掻こう。

#エッセイ #日記 #誕生日 #27歳

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