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宮殿のくらし

50 .シェーンブルン宮殿

 シシィチケットで入場しシェーンブルン宮殿の中を歩いた。部屋数は1441もある。主に2階の大広間や豪華な居室の数々が見学できる。舞踏会や晩餐会が開かれた鏡の間や中国の焼き物が壁面にいっぱい飾られたシックな部屋、ゴブラン織りの見事な部屋など、圧倒される世界遺産の豪華さでだんだん目が麻痺してくるほどだ。
 現在は世界中から押し寄せるTシャツ姿の観光客と館内係員が行き来する宮殿だが、300年前には、髪を高く結いウエストを極限まで絞って、リボンや宝石で飾った貴族がドレスの裾をさらさらと鳴らしてすれ違い、宮廷召使いが行き交い、庭には数百頭の馬が砂利道を闊歩する音が聞こえていたんだろうな。

パノラマバーン路線図

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【ビデオ】シェーンブルン宮殿の裏手にある広大な庭

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 宮殿の裏にある庭園は総面積1.7平方キロメートル。私の訪問日には赤い薔薇が満開になっていた。動物園もある。シェーンブルンは本気で見学したいのなら一日たっぷり時間を取るべきだ。パノラマバーンというSL風のバスが30分おきに一方通行で園内を走っている。停車場は9箇所あり自由に乗降できる。パノラマバーンの料金は8ユーロ。庭園を隔てて宮殿の向かいはグロリエッテという小山になっている。ここのカフェは天井が高く窓からシェーンブルン宮殿全貌が見られる気持ちのいい場所だ。次回来たらここで軽食を取りたいと思った。

シェーンブルン宮殿の正面玄関。


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それにしてもマリーアントワネットはこの広大な宮殿で15歳まで生まれ育ち、お嫁に行った先がベルサイユ宮殿。…そういう人は、15坪の土地に建つ一軒家の暮らしは想像できないだろうな。

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