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『10分でEVをワイヤレス充電できる英国企業の最先端技術』~【新しいweb3ビジネスのアイディアのタネ】2023.4.30
■10分でEVを充電できる英国企業の最先端技術 バッテリー寿命に影響なし 「磁場」活用
EV(電気自動車)の充電時間を半減させる技術が、英国で10年以内の普及に向けて開発中だ。
新興企業Gaussionの創設者兼CEOであるトーマス・ヒーナン氏は、バッテリーを充電する際に磁場を利用するMagLiB技術について、「10分以内に240~360km分」を充電できると説明している。
9か月待った日産サクラが納車されて1週間が経ちました。
まだ近所をウロウロする程度しか乗っていないこともあってバッテリーがなかなか減らず、昨日初めて自宅で充電してみました。
何てことはない、自宅に新規設置した200VのEV充電用コンセントとサクラを充電ケーブルでつなぐだけで充電されるのですが、62%から100%まで3時間以上かかると表示されます。
普通充電で、かつ100%に近づくほどゆっくりになるからではありますし、充電スピードが速い80%くらいまでに留めておけば待ち時間はぐっと減らせます。
しかしガソリン車のように5分10分で満タンというわけにはいかないですし、充電時間が長いがために多数の充電設備が必要になります。
そんな問題を、まさかのワイヤレス充電で解決しようというイギリスの新興企業が現れました。
巨大なEVのバッテリーすら10分で満タン
仕組みはワイヤレスの携帯電話充電器と同様で、地中に設置されたパッドを介して磁場を展開する。
(中略)
MagLiBは、充電中のリチウムイオンバッテリーに特殊な磁場を外部から作用させる。これにより、バッテリーの寿命に影響を与えることなく、充電時間を大幅に短縮することができる。
「10分以内に240~360km分」を謳う充電の仕方はQiやMagSafeと同じ、電磁コイル式のワイヤレス充電です。違いは、リチウムイオンバッテリーに特殊な磁場を作用させること。この磁場によって充電時間を半減させることができるほどスピードアップできると想定しているようです。
なんとなく磁気ネックレスやエレキバンのようなものを想像してしまいます。磁気で血流が良くなるみたいな。本当かなぁと半信半疑になってしまいますが、実現されればEVの充電インフラの必要数を減らせますし、ワイヤレスで手軽にもなります。
「駐車するだけ」で充電「WiTricity」
以前ご紹介した「WiTricity」もワイヤレス充電でEVの充電設備不足問題を解決しようとしています。こちらはアメリカのマサチューセッツ工科大学(MIT)が研究している技術です。
駐車スペースにワイヤレス充電設備が埋め込まれるようになれば、わざわざ充電することを意識することなく走り続けられるようになります。充電ケーブルを挿す作業なしに、コンビニでコーヒーを買っている間にもあと300km走れるだけの充電が完了している、みたいなUXになればガソリン車の利便性を上回ります。
バッテリー製造コストダウン、スマホのワイヤレス充電にも?
時間短縮だけでなく、バッテリーのコストダウンも期待されている。バッテリーの製造には、250時間以上かかる充放電の工程があり、製造コストの30%を占めると言われている。35GWh規模のギガファクトリーでは、この時間をわずか1%短縮することで、年間1000万ポンド(約16億7000万円)を節約できるという試算がある。
Gaussion社に話を戻すと、「特殊な磁場」の技術によってリチウムイオン電池の製造コストダウンも期待できるそう。
もしバッテリー価格を下げることができればEVの車両価格は大幅に下げられることになります。
バッテリーが安くなればスマホも安くなることも期待できます。EVほど価格に占めるバッテリーの割合は多くないかもしれませんが、安くなるのはありがたい。
またワイヤレス充電の高速化技術がスマホにも応用できれば、充電しながら使うと充電が追い付かない、程度のスピードで実用性が感じられなかったスマホ充電のワイヤレス化が進みそうです。
EVキッカケで開発された技術ですが、より身近なスマホに応用される方が身近でしょう。普及で技術価格が下がるなら是非スマホにも応用しつつ、EVの充電環境のワイヤレス化が早く実現されるとよいなと願っています。
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