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『旅行先でふるさと納税「旅先納税」のメタバース&NFTとの相性の良さ』~【新しいweb3ビジネスのアイディアのタネ】2022.10.23

■「旅先納税」活用、藤沢市で研究進む 税収確保だけでない利点とは

旅先納税の大きな利点は、電子商品券をすぐに取得し、簡単に使用できる点。
スマートフォンから自治体の特設サイトにアクセスし寄付金額を選びクレジットカードで決済すると、寄付金額の3割分の電子商品券がスマホに送付される。決済は加盟店舗に置かれたデジタル端末で簡単に済ますことができる。

藤沢市観光課が着目しているのは、ふるさと納税の場合、2千円を超える部分の金額が、翌年の住民税所得税の控除の対象になり、実質的に自己負担額が2千円に設定されている点だ。

ふるさと納税を旅先現地で。という試みです。
これはいろんな形で流行りそうな予感がします。

これまでのオンラインふるさと納税はカタログギフトショッピングのUXでした。特にその地域に興味関心がなくても、返礼品をEC感覚で選ぶことでご当地への納税となり自分も減税を受けられる。「お得に買い物」という感覚です。

対して今回の藤沢市の試みは3点ユニークなところがあります。

1.体験型ふるさと納税

これまでのカタログEC型と異なり、フィジカルに観光体験をしている中でふるさと納税ができる。

2.偶然のふるさと納税

ふるさと納税や藤沢市に興味がなかった人に、偶然来た旅先で「お得に旅行できる」という動機での納税を促すことができる。

3.旅行先選びの動機付けとしてのふるさと納税

旅先納税に対応している街だから、と旅行先選びの動機付けにふるさと納税・減税を使える。

1.体験型ふるさと納税はカタログECよりも旅の思い出として記憶に残りやすいでしょう。旅先が魅力的であればリピートする可能性が高まります。

2.は非常に大事です。これまでふるさと納税に興味を持っていなかった人も、たまたま訪れた街でお得に飲食や買い物ができる(のでその場でふるさと納税する)というリーチの広げ方は強力です。

3.は旅先の選択肢を絞り込ませるフラグの役割を果たします。特に他地域があまりやっていない今ならフラグ効果はとても高まります。


■ご当地系メタバースで「旅先納税」

先日「バーチャル大阪」の直近1か月の来場者数は開設当初の20分の1に激減しているという報道がありました。

5分で飽きる、誰もいない、やることがない、イベントもつまらない、などなど中身のなさを改善するのが本質的ですが、そのへんが改善された暁にはメタバースでの「旅先納税」でも先述の3点の効果を発揮するかもしれません。

カタログギフトショッピングよりも体験の思い出に紐づいてリピートするきっかけを与えられる、とか、

たまたまメタバース内での大型ライブイベントで来場したら「旅先納税」をやっていてライブチケットが実質的に大幅割引になってお得に楽しめた、とか、

「旅先納税」に対応しているメタバースだから他のメタバースより選ばれる、とか。

バーチャル大阪もご当地タッグで「ユニバーサルスタジオジャパンVR」を構築、VRアトラクションで有料課金するけれど2000円を超えるチケット代はふるさと納税扱いとすれば、結構な来場者が見込めるのではないでしょうか。当初予算の1億円で十分作れていたはずです。

さらにリアルに大阪に訪れた際に使える「ふるさと納税バウチャー販売所」としてバーチャル大阪を機能させるテコ入れ策もできそうです。旅前の情報収集や疑似体験などデジタルツイン的な使い方と旅先納税の相性はよさそうです。


■旅先納税バウチャーをNFT化してほしい

旅先納税の活用はこれから急速に広まりそうな予感がするのですが、各自治体ごとにバラバラのシステムで構築されるだろうと思います。

これを統一システムにするための方法として、旅先納税バウチャーをNFTにしてほしい。バウチャーが旅先ごとにバラバラにあると使いにくいのでシンプルに自分のウォレットで一括管理したいのです。

全国共通の巨大システムを作るのは無理でしょうし、共通システムだと自治体ごとのニーズを細かに拾うこともできず画一的になってしまいます。

NFTバウチャーとして共通規格化してくれれば、自分のMetaMaskに全部入っていて一覧できますし、使用する時もウォレット接続すれば完了。ラクチンです。

本人確認とセットにしないと難しいでしょうから将来の分散型ID実現時まで難しいかもしれませんが、共通規格・相互運用性の実現のための旅先納税バウチャーのNFT化、各自治体や国のweb3推進の流れの中でぜひご検討いただければと思います。


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