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『AI訓練の熱で部屋を暖め、収入も得られる 米スタートアップの電気ヒーター』~【web3&AI-テックビジネスのアイディアのタネ】2024.1.4

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■AI訓練の熱で部屋を暖め、収入も得られる 米スタートアップの電気ヒーター

「Heatbit mini」は、人工知能(AI)の大規模言語モデル(LLM)のトレーニングや、企業のAIシステムの維持にコンピューティングパワーを開放することで、自宅を暖めながら、報酬が得られる電気ヒーターだ。購入者には、最大で月額28ドル(約4000円)の報酬が支払われる。

AIは電気を食います。文章や画像などを生成させる時はもちろん、AIをトレーニングさせる時にも電力を消費します。一説には画像生成1回につきスマホを1回満充電できるほどだとも言われています。

AIは今後の社会には必要不可欠なものになるはずで、スマホと同様に電力を食うから使うのをなくそうとはなりません。

だったら、AIを使う時に発生する廃熱を暖房に使って、暖房のぶんの電力を減らせばいいじゃない!と考えたアメリカのスタートアップ企業が現れました。

家庭での暖房費が下がるどころか、最大で月額28ドル(約4000円)の報酬がもらえるのだそうです。エコロジーに興味がない人でも導入したくなる報酬制度はよいですね。


ビットコインのマイニング熱で運営するスパも

以前ご紹介しましたが、AIと同様に大きな電力を消費するビットコインマイニングの廃熱をスパの運営に利用する事例も登場しています。

各家庭に分散するのとは違い、1か所で大きな熱が得られる事業用であればスパや温水プールなどの規模でも熱利用ができます。

家庭用暖房に熱利用する場合、夏場には使えないという問題があることが記事内でも指摘されています。もしお風呂などの湯沸かしに使えるほどの熱が得られるなら夏場に使えない問題も解消できますが、家庭用AIマシンでは湯沸かしには熱量不足だろうと思います。


蓄熱技術の進化で給湯に使えるといい

家庭や地域などに分散してAIなどの計算処理をさせることは、熱利用以外にも機器故障などのリスクを広く分散させる効果もありますが、熱利用の効率だけを考えると1か所に集中させた方が利用しやすいかもしれません。

薄い熱量を蓄積する技術研究が世界中で進んでいます。温める予定のある地下水をあらかじめ余熱しておく技術や、熱容量の高いコンクリートやブロックに蓄熱する技術、熱エネルギーを使って重たいコンクリートを高いところにリフトして、使いたい時にそのコンクリートを落下させて瞬間的にエネルギーを取り出す位置エネルギー利用型などがあります。

家庭レベルで使えるものだと、数百リットル程度のタンクに水を蓄えておいてAIの廃熱で余熱しておき、お湯を沸かす時の温度差が小さくするというものくらいかなと思います。災害時の水の備蓄にもなりますし、災害の多い日本で貯水蓄熱は相性がよさそうです。


世界のAI処理を日本の家庭が担いAIベーシックインカムも

家庭用の貯水蓄熱装置とAI処理を組み合わせて、世界中のAI処理を日本の各家庭が担い、日本の住む人は寝ていてもAIが処理されるたびに報酬が世界中から入る「AIベーシックインカム」も実現できるんじゃないでしょうか。

犯罪が少なく平和で、電力と通信が安定している日本は世界中のどの国よりも実現しやすい国なはず。ソーラーパネルの次の投資先としてもいいんじゃないでしょうかね。


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