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『ビットコインのマイニング熱で運営するスパ。AI普及で廃熱利用が加速しそう』~【新しいweb3ビジネスのアイディアのタネ】2023.10.29


■ビットコインのマイニング熱で運営するスパがある

ニューヨークはブルックリンにあるスパ「BATHHOUSE」。温水プールやサウナ、岩盤浴が楽しめ、マッサージやエステもある大人のラグジュアリ空間です。
ニューヨークっぽいよくあるスパなのですが、実は見えないところにちょっと変わった仕組みが…。
このスパ、ビットコインの熱でプールを温めているんです。

ラジオやポッドキャストが好きなのは「ながら」だから。一石二鳥の効率の良さが気持ちいいんですよね。

ニューヨークにある「BATHHOUSE」は温水プールやサウナを、ビットコインのマイニングで発生する熱で温めているそうです。


化石燃料を燃やすくらいならPoWした方が

プールだけでは熱が余るそうで、施設で使う他のお湯にも少し利用するほどだとか。

スーパー銭湯や最近流行りのサウナなどの多くははむしろ、ビットコインマイニングの廃熱ではなく石油を燃やしたり電気を買ってきて熱化しているわけです。

「ビットコインは環境に悪い!」と言われるのに並ぶくらいの熱量をスパ事業が化石燃料から得ているならば、むしろブロックチェーンを稼働させながらサウナも運営できる方がエコかもしれません。

そのサウナもブームが過熱しすぎたせいか、淘汰が始まっているようです。そもそも来客数の増減に関わらずサウナを温めるエネルギーコストがかかるモデルですし、エコ文脈からも莫大なエネルギーを使う事業が増えすぎることもよくありません。

であれば、ビットコインのPoWマイニングを「ながら」でやることでサウナ事業を維持するというのはアリかもしれません。


一般向け商用クラウドコンピュータや生成AIのGPUの廃熱でも

コンピュータの計算処理で出る廃熱を利用するなら、ビットコインマイニングだけではなくクラウドサーバや生成AIのGPUでもよいかもしれません。

データセンターはすでに廃熱を温水プールに使う試みがなされています。

より大規模になると、データセンター事業による雇用創出、事業収益、そして廃熱で街ごと運営することも試みられています。地方創生事業としてもよさそうです。

AIは今は生成系に注目が集まっていますが、汎用人工知能やAIエージェントなどもっと社会に浸透していくはずです。AI浸透に伴って必要になるのが高速で大量な演算処理です。

演算処理にはエネルギーを消費し、そして必ず廃熱が出ます。
この熱を使って街や国を運営したり、家庭で利用する熱を賄ったりする「AIグリッドコンピューティングと熱利用ビジネス」が今後来る気がしますね。

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