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『“3次元”で不登校支援…仮想空間に「教室」 給食会、クラブ活動も さいたま市が「3Dメタバース」活用』~【新しいweb3ビジネスのアイディアのタネ】2023.11.26


■“3次元”で不登校支援…仮想空間に「教室」 給食会、クラブ活動も さいたま市が「3Dメタバース」活用

 2022年度の全国における不登校小中学生が過去最多の約30万人となり、埼玉県内公立小中学校の不登校児童生徒数も1万4110人と急増する中、さいたま市教育委員会は20日から、オンラインの不登校等児童生徒支援センター(Growth)で「3Dメタバース(3次元仮想空間)」の活用を始めた。NTT東日本とNTTスマートコネクトと連携して取り組む。3Dメタバースを使った不登校支援は県内初となる。

不登校の小中学生の人数は増加傾向で、2022年度では全国で約30万人になったのだそう。(文部科学省の調査によると、小・中学校の不登校児童生徒の数は2022年度に過去最多の29万9,048人を記録しており、2013年度以降、年々増加している、とのこと。)

不登校の理由は個々人それぞれにあると思いますが、学校には行けなくても学習カリキュラムについてしっかり学べたり、友達付き合いや集団生活を体験することで社会に出た時に必要なスキルを身に着ける機会が得られるという点で、この3Dメタバースを使った登校支援はよい仕組みだと感じます。

なんなら不登校の児童生徒向けに限定せず、すべての児童生徒やその親などに向けて3Dメタバースの場を開放して日常使いしたらもっと可能性が広がるはずです。


不登校生の出席扱い制度

自宅におけるICT等を活用した学習活動を指導要録上出席扱いとした児童生徒数は、2021年度に11,541人と大幅に増加しているが、自宅における学習活動を指導要録上出席扱いとされた割合は全体の約4.7%で、「出席扱い制度」はまだ広く知られていない。

自宅におけるICT等を活用した学習活動を指導要録上出席扱いとする制度を文部科学省が制定していることを、私も知りませんでした。

不登校児童生徒が現在において登校を希望しているか否かにかかわらず,不登校児童生徒が自ら登校を希望した際に,円滑な学校復帰が可能となるよう個別指導等の適切な支援を実施していると評価できる場合

訪問等による対面指導が適切に行われることを前提とすること。対面指導は,当該児童生徒に対する学習支援や将来の自立に向けた支援などが定期的かつ継続的に行われるものであること。

リアルな学校に投稿することはメインと定め、訪問などによる対面指導も必要とされていますので、オンライン・3Dメタバースだけで完結することは想定されていませんが、3Dメタバースな学校への「登校」も、一定の要件を満たせば出席扱いとできる制度がすでにあるのだそうです。


不登校専用ではなく普段使いを

不登校の人数が増えているとしても、学校の中ではやはり少数にとどまるはずです。であれば、不登校の児童生徒だけが集まるメタバース学校よりも皆が当たり前にいるほうが、変な特別感や疎外感がなく、リアルな学校をデジタル化したものになるのではないでしょうか。

不登校の理由が特定の生徒との関係の悪さやいじめによるものの場合は、その生徒が同じ空間にいるとメタバース学校にも通いづらくなることもあるはずで、その点は注意が必要ではあります。

しかしメタバース学校であれば、暴力やモノを隠すなどの物理的ないじめ行動は機能上かなり制約できます。希望的すぎるかもしれませんが、アバターを纏うことで容姿に起因する問題も減らせるでしょうし、別の自分になれることで前向きになれる人もいるのではないかと思います。


緊急時にも使える

不登校の児童生徒専用ではなく、全員がメタバース学校を普段使いすることで、緊急時にも役立ちます。

たとえば大雨で登校が危険だと判断される時。無理して学校に行く必要はなく、メタバース学校のほうに登校するように切り替えれば済みます。

これは先生についても同様です。身の危険を冒して学校に出勤する必要がなくなります。

最近のようにインフルエンザやプール熱が学校で流行しているときは、「今週はメタバース登校ウィーク」と定めて流行感染を止めることもできるでしょう。

もっと広げて、子どもを持つ学校の先生が、子どもが熱を出して家を離れられない時でも、メタバース学校のほうで教壇に立つことはできるというケースはあると思います。最善なのはちゃんと休める環境を整えることかもしれませんが、次善のオプションとしても有効に機能すると思います。


社会と世界につながりやすくする

さらに拡張して、リアルな学校ではできず、むしろメタバース学校ならできることを足していくこともできるはずです。

たとえば、「メジャーリーガーの大谷翔平選手の講義が受けられる」なんてことを実現しようとすれば、リアルな学校に来てもらうよりもオンラインのほうが実現性は高いでしょう。

これはメタバースである必要はなくZoomなどのほうが適しているかもしれませんが、相手がオンラインなら見る側の児童生徒もリアルであることは必ずしも必要ないはずです。

また、外国にルーツを持つ児童生徒で日本語に不安があり不登校になるケースについては、メタバース学校なら自動翻訳でサポートすることもしやすくなります。

これの応用で、日本語話者の日本人の児童生徒が海外のメタバース学校に通うという拡張も技術的には可能です。初めから外国語が完璧にできる人は多くありませんので、自動翻訳技術のサポートを使いながら少しずつ慣れていく方が留学効果も高いかもしれません。

外国のメタバース学校に通っていた、という留学経験は、リアルな留学よりは経験者を増やしやすいというメリットもあります。よりグローバル化していくだろう未来を見据えて、海外交流にメタバース学校を活用するのは有効でしょう。

まずは不登校支援のための出席扱いからですが、全員参加・普段使い・外国まで拡張と用途を広げていくことで、メタバース学校の効果がどんどん認められていくとよいなと思います。

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