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『web3領域で今、最もアツい地域は・・・アフリカ大陸だ!!』~【新しいweb3ビジネスのアイディアのタネ】2023.6.12

■クリプトアフリカ:間もなく大陸でインターネットが分散化される?

6月8日、分散型無線ネットワーク事業者(DeWi)であるワールドモバイルは、ケニア、モザンビーク、ナイジェリアでのDeWiテクノロジーの実地試験が完了したと発表した。

World Mobile によると、同社の DeWi (分散型ワイヤレス) ソリューションは、従来のモバイル ネットワーク オペレーターよりも低コストで接続を提供することを目的としています。

ここ1週間くらい、Googleアプリのニュースレコメンドの半分くらいがフランス語圏のサイトになってしまって困っていますw

ただ、タイトルとサムネイルでなんとなく想像できれば、自動翻訳でかなり自然な日本語で読むことができます。テクノロジー万歳。

さて今回のニュースはアフリカ×web3です。
WiFiをweb3の分散思想でアフリカに普及させるワールドモバイル社の取り組みが取り上げられていました。


スマホのリープフロッグ普及に分散型WiFiを提供

先進国が順番にたどってきたテクノロジーの進化が、最新のものから一足飛びに普及する「リープフロッグ現象」がアフリカでも起きています。

固定電話やガラケーが普及することなく最初からスマホが普及しているというのもリープフロッグ現象の一例です。

スマホの端末だけ普及しても基地局や通信インフラがなければ使い物になりません。そこで「分散型WiFi」を提供しようというのがワールドモバイル社の今回の試みです。


FONの公衆無線LANルータモデルに似ている

分散型 WiFi は、従来のネットワークに代わる強力な代替手段を提供する革新的なテクノロジーです。単一のアクセス ポイントに依存して接続を提供する集中型 WiFi ネットワークとは異なり、分散型 WiFi は相互接続されたノードで構成されるメッシュ ネットワークを使用します。各ノードはアクセス ポイントとルーターの両方として機能し、カバレッジ エリア全体に堅牢かつ広範な接続を提供します。

各家庭などに公衆無線LANのルータを設置してアクセスポイントを開放してもらい、地域の人たちに通信インフラを分散所有・分散運営してもらう発想です。

かつてあった(今でもある?)「FON」と同じ発想です。

通信インフラを個人レベルに分散させることで、ワールドモバイル社自身が巨大な中央集権的通信設備を設置するリスクを負うことなく、広くアフリカ全土でWiFi通信網を利用可能にすることができるとしています。

集中型WiFiネットワークや基地局型の設備だと、破壊や略奪に遭う恐れもあります。また人口集中地域以外での普及が遅れがちです。

分散型WiFiの考え方なら、ハブとなる中継設備までは集中型設備が必要ですが、家庭単位でメッシュネットワークを構築することで一部が停止しても全体は通信可能な状態を維持することができますし、過疎地域でも導入を決めた家単位で通信可能になっていきます。


web3トークノミクスが普及を後押し?

このニュースではWiFi通信インフラの分散化までしか言及がないためトークノミクスの有無などはわかりませんが、ノードをたくさん作った人がトークンで報酬を得られるようなweb3トークノミクスを組み合わせれば分散型WiFiがより普及しやすくなるはずです。

報酬の受け取りも法定通貨より仮想通貨の方が確実だというのもアフリカならではです。

銀行口座の保有率が50%を下回るunbanked問題を抱え、スマホ間で直接送金するモバイル送金の方が先に普及したのがアフリカの現状。WiFiルータの設置報酬がもし得られるとして、受け取り方法は「暗号資産ウォレットにトークンで」も十分受け入れられる素地があるはずです。


未整備のおかげでweb3が普及しやすいアフリカ

基軸通貨「ドル」の影響力と管理方法を維持したいがために暗号資産を完全に拒否した世界一の先進国アメリカ。

キャッシュレス決済の普及がなかなか進まない日本。

個人情報保護を重視するあまりテクノロジーの進化と相性が悪いヨーロッパ各国。

これらいわゆる先進国は既にインフラが整っているぶん、暗号資産やウォレットなどに疑念を抱かれがちです。しかしアフリカは未整備な部分が多いおかげで最先端のテクノロジーがリープフロッグ的に受け入れられやすくなっています。

確かに経済的に貧しい国や人は多く、市場参入は容易でないのですが、それでも14億人の人口規模は魅力的ですし、これから発展していくのが間違いないと見れば注目するべきでしょう。


アフリカ×web3専門メディア「NODO」

TBSラジオ「テンカイズ」6月4日放送回「web3領域で今、最もアツい地域は・・・アフリカ大陸だ!!」を聴いてアフリカのweb3事情に興味を持ち出しました。

ここで紹介されている、アフリカ・Web3ニュース&ディスカバリープラットフォーム「NODO」はこちら↓

https://nodo.xyz/

(英語記事ですがブラウザの自動翻訳で十分読めます。)

この「NODO」はカルダノのプロジェクトの一環で立ち上げられたとのこと。距離も遠く文化的理解もないアフリカ市場を目指すのは難儀ではありますが、アフリカ進出のマーケティング支援などもありそうで期待しています。

WiFi環境を分散型で安く安全に普及させよう、など非常に分かりやすい部分から始まっており、難解なDeFiよりは取っつきやすい印象です。インフラレイヤーが整ったら次はアプリケーションレイヤー。ウォレットをみんな持っている前提のサービスが作りやすいアフリカで、web3のデファクトスタンダードが生まれる可能性もあるのではないでしょうか。注目です。

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