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『Google Pixel7a「代わりに電話に出るAI」搭載。縁遠い人もAIに触れる社会実装フェーズへ』~【新しいweb3ビジネスのアイディアのタネ】2023.5.31

■6万円から買えるGoogleスマホ「Pixel」の実力 AIが代わりに電話に出て「用件を文字に起こす」

 Pixelシリーズは、ハードウェアとソフトウェア、AIが三位一体となった機能を届けるため、グーグル自身が手がけるスマホだ。そのため、他のメーカーが開発したAndroidスマホにない、AIを駆使した機能が多数搭載されている。中でも、通話スクリーニングは、その力をフルに生かしたものの1つ。AIがユーザーの代わりに電話に出て、用件を聞き、文字に起こしてくれるのがこの機能の特徴。それを見て、電話に出るかどうかの判断をすることができる。

ここ10年くらいで個人的に使わなくなったものの代表が「現金」と「電話」です。

現金を使うシーンは高齢者の住宅街の立地都合か今だにキャッシュレス対応していない近所のかかりつけ医くらい。現金払いしかできない飲食店は積極的に避けますし、銀行のキャッシュカードも持ち歩いていません。

電話は、かかってくるものの9分9厘は不要な営業電話です。自分から掛けることは滅多にありませんが、レアに掛ける相手はコールセンターであることが多く、そして大変込み合っていて長時間待たされます。

「現金」と「電話」は今や非常に迷惑な存在だと痛感していますので、この苦痛体験をAIで代替してもらえるのは本当にありがたいものです。


迷惑電話対策に便利な「通話スクリーニング」

通話スクリーニング中は、端末の機能で、話している内容が記録されている旨が相手に告げられる。電話をかけてきた相手が何か話すと、それが文字になり、画面に表示される。ここで、必要な相手からの電話だったことがわかれば、通話ボタンをタップすればいい。

 逆に、特に取る必要がない営業電話だったり、詐欺の電話だったりと、心当たりがない場合は、文字で中身だけを見て終話ボタンをタップしてしまえばいい。あらかじめAIが応答することで、事前に必要な通話か、そうでない通話かを見分けることができるというわけだ。

電話で連絡をしてくるケースは、非常に緊急性が高い用件か、まったく無用な営業かのどちらかです。

どうしても連絡をしなければならない緊急のお相手なら、AIが一次受けしてもきちんと用件を伝えて乗り越えてくるでしょう。

闇雲にひっかけようとする営業電話なら、AIの一次受けの時点で「断られるな」と悟って自ら切るか、営業マンの名乗り声をAIが文字起こしした段階でこちらから切ってしまえます。

無用な営業電話の場合、時間を奪われることに加えて声を聴くこと自体が不愉快なので、AI文字起こしのテキストだけで判断できるのはストレス軽減に非常に効果的です。

また、電話に不快感を持っていない高齢者中心の層は営業と詐欺のターゲットでもあります。AIが一次受けし、会話内容が記録されていることがAIから伝えられるだけでも被害の回避に役立つはずです。


コールセンター「代わりに待ってて」くれる

コールセンターなどに電話した際に保留で待たされている場合、それが解除されたタイミングで端末が画面上でお知らせしてくれる。常にスマホを耳に当てていたり、スピーカーフォンにして延々と音楽を聞き続けたりする必要がなくなり、効率的に電話をかけることが可能だ。

先述の通り、滅多に掛けない電話をかける用事は大抵コールセンター宛です。そして大抵、一発ではつながらず長時間待たされます。

保留で待たされている時間も非常に無駄で苦痛だと感じますが、この時間をAIが引き受けてくれるのはありがたい。

ただ、根本的には「電話回線」という1回線1人ずつしかつながらないシステムを「インターネット上のAIオペレーターにネット回線で接続」にしてほしいと思いますが。

人との会話の中で問題解消するのが今の「電話」の役割ですが、オペレーター側がAIに置き換わり、電話回線がネット回線に置き換わってしまえば、会話による相談が必要なケースの多くは解消できるはずです。そして会話型AIによって実現可能になってきているはずです。


AIがかけ、AIが応答する?

電話による音声コミュニケーション自体はさらに減少していくだろうと思いますが、個人が持つスマホに電話がかかってくるケースも、コールセンターで受電するケースも、まずは「受ける側がAI化」するのだろうと思います。

そして次にくるのは「掛ける側のAI化」です。相手側がどうしても電話でしか受け付けてくれないシステムの場合でも、自分の持つAIエージェントに用件を伝えることで電話をかけてくれるようになるでしょう。

そうすると、場合によってはAIがかけ、AIが応答するという状態にもなり得ます。

現状はAI同士が会話し続けると破綻崩壊してしまうようです。
それが文字起こしされ記録されればSNSのネタにされるでしょうw


AIに縁遠い人もAIのある社会に包摂される

AIで仕事が奪われる。AIを活用してビジネスの勝ち組に。

とChatGPTの大ブームで盛んに叫ばれるようになって久しいですが、自分には関係ないなぁと実感を持っていない人、AIを触ったことがない人は実際には非常に多いはずです。

そんな人たちでも、手元のスマホの電話機能にAIが内蔵されたり、コールセンターに電話をかけたらAIだった、なんて経験をするようになってくるのだなぁというのが今回のGoogle Pixel7aのニュースに感じたことでした。

電話だと姿が見えませんが、役所などの対面窓口は人の姿が見えます。しかし電話でのAI応答がうまくいくなら、次は対面窓口もAI化していくでしょう。そこにAIで描かれた窓口担当者のグラフィックが映し出されるようにもなるでしょう。

目に見えるところにAIが並ぶようになれば、自然とAIを理解し許容範囲も広がっていくと思います。見たことがないものへの漠然とした不安が、見たことがあるものへの理解と親しみへと変わっていくという、単なるブームの次のフェースに入りそうです。

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