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『Microsoftが新しい「Bing」を発表。AI検索競争の激化で30年越しの「脱・検索のうまさ」とAIネイティブ化の時代へ』~【web3&AI-テックビジネスのアイディアのタネ】2024.8.1

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■Microsoftが新しい「Bing」を発表。AIで検索をもっとスムーズに

まだ完全に準備はできていませんが、Microsoftの「Bing Generative Search」は、Bingの検索ページの見た目を一変させそうです。

OpenAI社が「SearchGPT」の概念を発表したのは記憶に新しいところですが、そのOpenAI社と関係が深いマイクロソフトも、Bing検索をAI化する「Bing Generative Search」を発表しました。

検索と言えば「ググる」というくらい、キーワードで検索してWebページの一覧を表示することが一般的でしたが、Perplexityの登場以降、一気にAI検索競争時代に突入です。

1995年以来続く「検索のうまさ競争」

1995年頃、少ないキーワードと試行回数で目的の検索結果にたどり着く「検索のうまさ」を競う時代がありました。当時、AltaVista、Infoseek、Exite、Lycos、goo、Yahoo!といった検索エンジンや検索サービスが競い合い、ユーザーも「検索のうまさ」で競い合っていたわけです。

その「検索のうまさ」をユーザーに求める状態は、30年近く経ってGoogle1強となった今でも続いています。

言うなれば、AI検索の登場によって、30年経ってやっと検索スキルが要らない時代が来たとも言えます。

Perplexityの登場

Perplexityは、検索結果のまとまりの良さと「Pages」機能により、Web記事のように読みたくなる検索結果を提供し、誤情報が少ないという特徴があります。

検索は「ググる」こと、キーワードでWeb一覧を出し目的のサイトを探すことが実は不便だということ、検索結果のサイト自体がアフィリエイト目的の二次創作コピーサイトだらけになって用をなさなくなったことの間隙を突き、「知りたいことを一発で表示する」ことが快適だということを知らしめたのがPerplexityです。

OpenAIの検索市場への進出

OpenAIはSearchGPTを発表し、今夏にはGPT-5も発表予定だと噂されています。SearchGPTをGPT-5に統合し、検索市場の獲得を目指すのではないかと思われますが、Perplexityの登場で焦りもあるのかもしれません。OpenAI社とAppleの提携により、iPhoneでの検索やSiriを通じたAIエージェントとしての検索も可能性があります。

Microsoftの「Bing Generative Search」

そして今回のMicrosoftの「Bing Generative Search」の発表です。先例にならい、「ChatGPTだと有料、Bingだと無料」というマーケティングを仕掛けてくるなら、多くの新規Bingユーザーを獲得する可能性があります。

BingのAI検索がSearchGPTを流用したものかどうかは不明ですが、無料のAI検索の体験を通じてその便利さを実感した人を多く輩出することは間違いありません。

AI検索はAI普及の起爆剤

AI検索の競争激化で一番期待することは、AI全般を抵抗なく使える人が人類全体で増えることです。全スマホユーザーが知らないうちにAIを使用し、他の専門性の高いAIも抵抗なく使えるようになれば、AIサービスがたくさん作られやすくなります。

また、今はかなり強く意識されている「プロンプト」というものも、AIがユーザーの意図を汲み取る能力が高まることで、シンプルに要望を伝えればいい、という進化も、多くの人がAI検索を使い、そこから学習を重ねることで実現されやすくなります。

「プロンプト技術」は、30年前から続く「検索のうまさ」くらい要らないものになるはずです。

AI検索は、Webサイトの一覧を表示してリンクを押して探す体験から、知りたい答えを要約して表示する体験に変わります。この変化は、単に検索の仕方を変えるだけではなく、AI全体の普及を後押しし、AIネイティブな発想をする人を増やすという大きな転換点になるはずです。

この変化は数か月以内に起きるというスピード感にも注目です。来年の今ごろには常識が変わっているのではないでしょうか。


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