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10日間ロサンゼルス旅行エッセイ②

②に入る前に改めて旅の仲間を紹介しておく。
理由としては①では友達表記であったが、さすがにエッセイ内で登場しまくるので、ちゃんした名前を表記したいと思ったのと、キャラクターを知ってもらう事でよりストーリーが鮮明になってくると思ったからだ。そんな彼の名前はアンソニー(仮名)。①だけ読むと俺がアメリカの旅にアンソニーを連れてきたって思う人もいるかもしれない。しかしそれは全くもって逆。俺がアンソニーに連れてきてもらったような感じなのだ。アンソニーは社交的で人見知りせず、好奇心旺盛、フットワークが化け物並みに軽い。つまり、人見知りでめんどくさがり、ビビリでフットワークヘビー級の俺とは真逆の人間であり、当然そんな俺がアメリカなんて1人で行けるわけもないし行く訳もない。まあアンソニーがいるならなんとかなるかっていう他力本願精神でロサンゼルスにカチコミに来たのだ。なんて情けない。。そう。この物語りは基本的にアンソニーがアクションを起こして誕生したエピソードを綴っていくだけの他力本願エッセイなのである。。

↑アンソニー(仮名)


ホテルに着いた俺達は長時間のフライトにより疲弊しているはずだが、人生初めてのアメリカに高鳴りが抑えられず、すぐ外に出て活動を始めた。とりあえず俺達はアメリカ人の暮らしを見てみたくなりUberを呼び、近郊のショッピングモールに繰り出す事を決めた。
Uberの運転手は陽気でいわゆるラテン系のノリの黒人のおばはんだった。おばはんは俺たちが車に乗り込むと珍しい物を見るような目で話しかけてくれた。
「china?teen?」
どうやらアジア系のティーンエイジャーだと思ったみたいだ。黄色人種は海外に行くと若く見られるのか。その後、どんどんバイブスが上がっていくおばはんはマイケルジャクソンやスヌープドックをカーステレオから流し、俺たちを歓迎してくれた。最初は音楽にノっていた俺達も徐々に疲れがでてくる。だがおばはんは止まらない。クラクションを鳴らしまくりラテン系のリアクションをしながらスパニッシュで俺たちに永遠絡んでくる。まじで何言ってるか分からんしそろそろ静粛にしてくれないか。。そんなムードを漂わせていたつもりだが、どうやらこれは文化の違いなのかもしれないと悟り始めた。アメリカ人はいわゆる”間”が嫌いなのだ。間をつくるというのは失礼にあたるぐらいに思っているんだろう。(もちろん人によるとは思いますが)おばはん。俺達日本人は何も喋らない"間"の時間を逆に愛しているんだよ。。てかそもそもスパニッシュだしメキシコ人だよな。。


↑ラテン系スパニッシュオバハンDJ

ラテン系オバハンの送迎も終了し、俺達は目的地のショッピングモールに到着した。ショッピングモールは家族連れのアメリカ人、学生グループ、若いカップルで賑わっていた。一つ気になったのは本日の日付は12月28日なのにまだクリスマスのツリーが建っており、クリスマスソングがモール内に響き渡っていた。ここでも日本人と性格の違いがでてしまっている。アメリカ人にとって1週間くらいは誤差なのだ。(これも人によると思いますが)クリスマスが終わったら即撤収の日本人は生き急ぎすぎているのかもしれない。そこに関してはそんなアメリカのようおおらかさが日本にあってもいいんじゃないかと思った。

↑ショッピングモール。ディズニーランドかよ


そして俺達はアメリカ有名ラッパープロデュースのブランドのアパレルショップに入った。ストリート系のお店で日本ではまずみないアイテムばかりだ。丁度俺たちの手が届かない高さで黒と白のキャップが棚の上に並んでいた。アンソニーは黒いキャップが気になったみたいで、店員に話しかけた。
「(棚の上を指さす)ブラック、トライングオン?」
店員は顔をしかめた。しまった。黒人の店員だ。
その後なんとか帽子を試着したいだけの旨が伝わり、トラブルを避ける事ができたが、極めて繊細な1面を感じた。俺たち初日にしてアメリカの洗礼を浴びまくってしまった。間違いなくおおらかさと繊細さがこのアメリカにも共存しているのだった。

俺達は夜飯を食べる為に、モール内の食事エリアに移動した。ここでは日本のアウトレットのようなレストランが沢山あるわけではなく、野外でナイトマーケットのようなエリアであった。様々な人種の少年少女がグループを作り、日本でいうイトーヨーカドーのフードコート内で見られるようなだべり方をしていた。何気ないアメリカの日常を見れた気がしてとてと心が和んだ。そして俺たちも食事を摂る為にハンバーガーを買った。とても大きく、味が濃い。。
「ヘイ!ハンバーガーだろ?俺の好きな物を全部パンの中に特大サイズでぶち込んでやったぜ!!
さあ食べるんだ!」(cv.なだぎ武)
と言わんばかりのボリュームだった。
これはアメリカ飯の基本理念なのか。物事にはバランス感というものがあるだろアメリカ。。

脳筋バーガー

ハンバーガーをたいらげ、俺たちはショッピングモールを後にし、再びUberをよびホテルに戻った。俺たちは何気ないアメリカの生活を噛み締め、時差ボケと洗礼によって疲労困憊の身体を休めた。

明日はユニバや。

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