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最勝柿について

能登半島、志賀町は柿の産地です。中でもころ柿は藩政時代から約400年続く伝統産品です。現在の最勝柿はころ柿の原料になり、ほし柿専用で、今の品種は昭和初期から生産が始まっています。

収穫は10月下旬くらいからスタートし、約一か月ほどで収穫が終わります。形は長円形で先が少しとがっているのが特徴です。

最勝柿はGI登録されています。GIとは「産地の自然条件や伝統的な製法により生産された農林水産物食品のうち、産地に根付き、結びついた商品について、その名称を知的財産として保護するもの」と規定されおり、簡単に申し上げますと、国が認めているものということになります。

ころ柿はほし柿ですから、渋柿を使うのですが、実は少量病気にかかるものが一定数出てしまうようです。病気にかかるというと少しイメージが悪いですが、この異端種は生で食べるとものすごくおいしいのです。しかしながらころ柿にはできませんから、ものの見事に捨てられています。

ころ柿の生産を行っている方で熱心に取り組まれている方が合同会社菜夢来さんです。オーナーの石村さんは建設会社を経営しています。(さるなし農家さんも建設会社でしたね。建設会社と農業は関連があるのでしょうか。)

石村さんはころ柿の加工品を様々取り組まれておりまして、森八でも柿のペーストを利用させて頂いています。他にもシャーベットなどの加工商品もお作りになられており、ころ柿を無駄なく使おうと日々奮闘されています。農家さんの場合は担当地域のJAさんに商品を卸して販売することが多いかと思いますが、やはりそれだけですと全て販売しきることが難しいというお話をよく聞きます。石村さんのやり方が農家さんにも通じれば、他の農作物も含めて、フードロスを防げる一つの方法になるのではないでしょうか。

フードロスというと最終商品のロスをイメージしがちですが、実は流通前や流通段階のロスも想像より多くあります。すべての工程で無駄がなくなることを願います。最後までお読みいただきありがとうございました。

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