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【体験談】20代後半で教員を退職するとどうなる!?手放すことで「幸せ」になった。

以前から、家族や友人と会うたびに「教員をやめたい」と言っていた僕ですが、2022年4月、ついに退職しました!! 

中学時代からの夢だった教員のキャリアを捨てるのは、苦渋の決断でした。しかし、今の僕には「新たな夢」があります。今はその夢に向かって新しいステップを踏み出したところです。

さて、退職時の僕は27歳ですが、退職したことによって生活にどんな変化があったのでしょうか。

そんなことを今回の記事では書いてみようと思います。

目次
教員を退職して失ったもの
1. 安定した収入
2. 社会的な身分
3. 新車で購入した車
4. 住む家(アパート)
5.趣味のもの
6.慣れ親しんだ土地
7. 教員仲間のコミュニティー
8. 恋人

教員を退職して得たもの
1. 圧倒的に自由な時間
2. 精神的な豊かさ
3. 健康な身体
4. 無限の可能性
5. 新しい出会い
6. 新しい価値観
まとめ


教員を辞めることで実に多くのものを失いました。失って初めて気づくことってありますよね。ぶちゃけ、僕はいままでなんという贅沢をしていたのだろうかと思いました💦

1. 安定した収入

公務員は安定しているとよく言われます。まったくその通りで、退職した時点で月収は30万円、ボーナスは年間120万円程度いただいていました。そのため、そこまで節約を意識しなくても、貯金はある程度貯まりました。毎月貯金できなくてもボーナスに手を付けなければ、単純に1年間で100万円は貯金できます。退職したことにより、こんなに安定した収入は見込めなくなります。大きな損失です・・・。

2. 社会的な身分

先にも述べましたが、教員は「教育公務員」です。やはり、公務員や教員という立場は社会的な「信用」が高く、車の購入などのローンを組むような高額な買い物をするのも難しくありません。職業を聞かれても「教員です」と答えるだけで、相手の対応が変わることもしばしばありました。自分自身も教員という立場を誇りに思っていました。今思えば、教員という身分によってあずかった恩恵は大きかったと思います。

3. 新車で購入した車

教員採用試験に合格するまでは、車体価格9万円の中古軽自動車に乗っていました。しかし、合格後はずっと教員として頑張っていくつもりでしたから、思い切って300万円の普通車を新車で購入しました。新車にしたことで通勤が快適になり、プライベートで息抜きのドライブも楽しくなりました。人生で初めての大きな買い物だったのでとても大切にしていた愛車です。友達や彼女を乗せて色々なところに行きました。車中泊も体験しました。頭金はかなりの額を支払いましたが、それでも残価クレジット式で購入したため、ローンはまだ170万円ほど残っていました。退職したら毎月支払えるわけもなく、泣く泣く手放しました。中古車で買取してもらい、どうにか残債を清算しました。

4. 住む家(アパート)

教員は賃料にもよりますが、住居手当が毎月2万円程度支給されます。僕は3DKで5.8万円の広い物件に住んでいました。広くておしゃれな部屋にあこがれていたので、ずいぶんと贅沢なところに住んでいたと思います。こちらも、もちろん引き払いました。無職で5.8万円も払えません。ちなみに、荷物の引っ越しと退去日の間が2週間も空いてしまい、その間はブランケットとガスコンロのみで生き延びていました(笑)

5.趣味のもの

僕の趣味は読書です。主に専門書と外国語、雑学本、短編小説を読んでいました。ブックオフでちょこちょこ買って読んでは本棚に並べていたのですが、気が付いたら段ボール15箱分にもなっていました。アパートを引き払い、引っ越ししようとしたときに引っ越し代金のほとんどが本のために消えていきそうになりました。すごく悩みましたが、本当にお気に入りかつ情報が新しい本だけを残して後の8割は全て買取に出しました。何百冊も売った割に数千円程度にしかならず、3日間くらいショックで落ち込みました。ほかにも、電子ピアノやアルトサックス、キャンプ用品なども中古ショップに買い取ってもらいました。今の僕には趣味に関するものは少量の本しか残っていません。。

6.慣れ親しんだ土地

これが…案外さびしかったです。大学卒業以来ずっと住み続けてきた町にお別れをするのはつらいものです。生き慣れたファミレス、カフェ、お気に入りの書店、友達の家、勤務校、、。僕の交友関係のほとんどがこの町にあります。いつか必ず戻ってきたい!!そう思ったし、そう友達にも宣言して去りました。

7. 教員仲間のコミュニティー

僕はもともと人見知りする性格で、友達は多くありません。そんな僕が唯一属していた教員仲間のコミュニティーがあります。そこで出会った信頼できる先輩ややる気に満ちた同期や後輩たちと会えなくなることがとても悲しいです。まして教員を退職してしまった今、教員仲間とは思ってもらえないでしょうから、一つ居場所をなくしたように思います。個人では仲良くしていてSNSでつながっている方もいるので、そうした人間関係は切らずに大切にしたいです。

8. 恋人

大好きでした。本当に優しくてかわいらしい彼女でした。最後の最後まで僕の見方でいてくれた素敵な人です。しかし、退職時に僕が心の病気を患っていたこと、無職になってしまうこと、彼女は僕よりも若かったこと、目指す生活スタイルの違いから、話し合いの末に別れました。いまでも連絡を取り合う友達ですが、自分の決断とはいえ、恋人を失ったことは本当につらかったです。

教員を退職して得たもの


教員を退職して失ったものは多かったですが、そのかわりに得たものも大きいです!
得たものの価値を考えると、やっぱり退職して良かったな~と思います🌷

1. 圧倒的に自由な時間

これは本当に幸せです。映画を見たり、読書したり、ハイキングをしたり、とにかく自分の好きなことをする時間が圧倒的に増えました。籠の中の鳥が大草原に放たれたような気分です。このおかげで、患っていた適応障害も急激に治癒しました。

教員時代は毎朝7時には出勤して部活動の指導をしていました。夜は部活動が終わってからようやく授業準備や提出物チェック、学級・学年の仕事ができるため、退勤時刻はいつも21時を過ぎていました。また、毎週土曜日の午前中は部活動があり、時期によっては練習試合や大会もありました。コロナ禍ということもあり、直前で日程が変更されたり、複雑なコロナ対応もあり、仕事量が増えました。そんな毎日でしたから、家に帰ってスーパーの半額弁当を食べて深夜過ぎてから就寝し、朝は6時に起きるため、平日に息抜きする暇なんてありませんでした。休日の本当に「休み」の時間は土曜日の午後~日曜日の夕方まででした。日曜日は18時を過ぎると月曜日以降の仕事のことを思って緊張してしまい、教科書を見直したり、持ち物の確認をしたりするなどして心が落ち着きませんでした。もうこのような生活には絶対に戻りたくありません。

2. 精神的な豊かさ

圧倒的に自由な時間を手に入れたことで、毎日を精神的に穏やかに過ごすことができています。僕はすぐに心配したり不安に襲われる小心者です。些細なことで傷ついたり、落ち込むことも多かったのですが、「教員時代と比べたら全然マシだよな~」と思うと「まあいいか」「なんとかなるっしょ」と気楽に考えることができます。多少嫌なことがあっても好きなことをして気分転換する時間があるのでへっちゃらです。精神的に健康な生活ができるようになりました。

3. 健康な身体

まず、体重が10キロ近く減りました。そのおかげか血圧も下がりました。教員になってから、生活リズムは不規則になりましたし、毎日高カロリーな給食を食べなくてはいけませんでした。極力残飯を出さないようにしていたので、子どもたちとおなか一杯お代わりをしていました。また、放課後の職員室でついチョコレートや甘いココアを摂りながら残業してしまうものです。おまけに深夜近くになってから、スーパーの弁当を食べるのですから、糖質の摂りすぎです。教員1年目の体重は61キロでしたが、あっという間に71キロになりました。子どもたちがニヤニヤしながら僕のおなかをつまんで「あれ?先生?また増えた?(笑)」と言って毎週チェックされていました。そんな僕ですが、3か月でマイナス10キロ。おなかは引っ込み、顔は尖り、ズボンはベルトの穴が足りません。食生活を見直すだけでこんなに痩せるものなのですねΣ(・□・;)

4. 無限の可能性

教員再採用試験に合格したときは、人生で最も幸せな瞬間でした。「管理職になるんだ!!」「日本一の英語教師になる!」などと大きな目標を掲げ、毎日やる気にあふれながら教員の仕事を楽しんでいました。しかし、次第に「これがあと30年以上続くのか」「僕のプライベートは?」「僕の健康はどうなるの?」「大切な人との時間は?」などと不安なことや諦めないといけないことなどが頭をよぎるようになりました。そして適応障害になったときは人生に絶望し、毎日死ぬことばかり考えていました。僕の未来はお先真っ暗でした。

思い切って教員を退職した今、僕の未来は真夏のギラギラ太陽のように明るいです。まぶしすぎるくらいです。だって、まだ20代ですよ?今から資格を取っても、就活しても、間に合います。なんだったら、貯金を使って世界一周旅行にだって行けちゃいます。公務員である教員だとそうはいきません。海外旅行に行くためには教育委員会の「許可」が必要です。プライベートな旅なのに「研修」扱いですから。まして、副業で大儲けなどは絶対にいけません。地方公務員法に違反します。(※特別な許可を得た場合、教育に関する副業の場合はできるようです)教員時代は、「翼と嘴を縛られた籠の中の鳥」状態でした。今は自分がチャレンジしたいことにいつでも挑戦できます!HAPPY!!

5. 新しい出会い

教員をしていると、とにかく出会いがありません。基本はずっと勤務校の中に缶詰ですから…。
そのため、異業種の知人を作る機会はめったにありません。教員同士の恋愛も僕が知っている限りでは、幼馴染や大学の同期、あとは教員同士が圧倒的に多いです。
退職した今はプライベートの時間はたくさん確保できますし、新しい職場や旅によって新しい出会いの機会をえることができます。いろいろな価値観を持った人と新たな関係を築いていきたいです!

6. 新しい価値観

これは退職して断捨離しているときに気が付いたことなのですが、どうやら僕は無駄なものをたくさん買って、「物に囲まれることによって精神的に満たされようとしていた」ようです。ストレスが溜まったり、満たされないときについAmazonで買い物をしてしまっていました。その時の口癖は「こんなに辛い思いをして頑張っているのだからこれぐらい良いよね」です(笑)自分に甘すぎる!!

その結果、引っ越しの時は一人暮らしとは思えない量の荷物に悩まされました。TV、本棚、洗濯機、冷蔵庫、ベッド、アルトサックス、電子ピアノ、カメラ、雑貨などすべて手放しました。現在部屋はすっからかん。だけど、そこまで不自由はしていません。(冷蔵庫と洗濯機は無いと不便すぎましたが…)
今後、新しいアパートに住んでからはもう不必要なものは買いません。本当に必要なものだけにお金をかけて、最小限の暮らしで幸せに生きたいと思うようになりました。最近は「ミニマリスト」の生活を参考にしています。手放すことで新しい価値観に気が付くことができました!

まとめ

教員を退職したことで失うものが多かった分、その倍以上の価値があるものを手に入れることができました。気が付いたことは、目に見えるものや安定、社会的な身分を手放した分だけ、自分の人生が豊かで明るく開放感に満ち溢れるようになったということです。もちろん、生きていくためにお金は必要です。これから新しい仕事に就いて、辛いこともあると思います。しかし「幸せに生きる」という目的を見失わないようにして、楽しい人生を送っていきたいです。今、教員を退職しようと考えている方は「手放す覚悟」がありますか?これって結構勇気がいりますよね。手放した先に「幸せな人生」が待っていると信じて、思い切ってみるといいかもしれません。選択するのはあなたの自由です!
今、僕は最高に幸せです!

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