マガジンのカバー画像

マーケティングの本

267
マーケティングに関する記事まとめ
運営しているクリエイター

#日経COMEMO

NFTプラットフォームOpen Seaのマーケティングトレース

最近は毎日聞くようになったキーワード「WEB3」 このカテゴリーで、トップを走る企業「Open Sea」に注目をしています。 直近の資金調達で、評価額は設立からわずか4年で133億ドル(約1兆5338億円)… 注目企業の全体像を理解しようと、マーケティングトレースで整理してみました。 注目を集めるWEB3、NFT市場でトップを走るブランドの戦略を理解するのに参考にして頂ければと思います! 2018年からNFT市場に張ってきたOpenSeaは、不確実性の高い新市場でリー

ビジネスパーソンが人文学の視点を学ぶことの意味

最近は、マーケティングの本より、文化人類学をはじめとした人文学系を学ぶことに時間を使っています。 人類学の特徴は、フィールドワークを通じて、人類の文化の共通性、異質性、多様性を知ることだと捉えています。 この文化の多様性を理解することの意味について考えたことを書いていきます。 人文学系を学んだ経験、知識がある人が求められる先日にツイートしましたが、SONYが文化人類学など人文学系の視点をベースに人と社会を研究する人材を募集していました。 dodaの募集要項をみてみると

家族は前向きに崩壊している。

若者を研究することで、未来の潮流を掴む。 僕が所属する若者研究部では「若者から未来をデザインする」と掲げ、定期的に学生たちと未来予測のワークショップを開催している。 学生たちから提出される「次に来る○○の形」という1枚レポート(通称:ツギクル)を起点にディスカッションを行い、最終的に「次に来る○○の形は××だ」と一言で表現するワークショップだ。 今日は「次に来る家族の形」についての話。 ■家族の拡張が止まらないまず、学生たちから提出されたツギクルから印象的だっ

「自宅の1階が酒屋だったらいいのに」が実現するまでのパワーポイント。

1年前、とあるお店にこんなパワポ資料を送った。 そして今日、お店がオープンした。 その特異な経緯を、ここに記しておく。 ■待ちではなく、攻めのテナントをそもそも、なぜ自宅の1階をお店にしようと考えたかは以前に書いたが、 こうしたテナント募集は、不動産屋に依頼するのが一般的だ。 募集して、待つ。 申し込みがあったら、どんなお店かを聞いて、入居の判断をする。 この行程が、僕には非効率に思えた。 自分が入ってほしいお店に、自ら出向いた方が早いんじゃないか。効率的じゃ

企業は「共感」とか狙わない方がいい。

共感がマーケティングのキーワードだった時代がある。 上の記事は2019年。 数年前まで、マーケティング界隈では至る所で「共感が大事」「共感の時代だ」と言われていた。今で言うと「パーパスが大事」みたいなポジションに「共感」という言葉が居た。 しかし、当時から違和感を持っていた人もいると思う。 少なくとも、僕はその1人だ。 今日はその背景を紐解いてみる。 ■企業が「情報優位」だった時代共感マーケティングの流行は、企業と生活者における「情報の主従」と深い関係がある。

「サブスクは価値を作るものではなく価値を増幅させるもの」ー買ったあとの話をしよう〜そのサブスク、戦略にあってますか

この記事は6月8日(火)に開催した、オンラインイベント「買ったあとの話をしよう〜そのサブスク、戦略にあってますか」の内容をもとに作成しました。 コロナによってサブスクに対する興味関心が高まっています。最近のサブスクの国内市場を見てみると、2020年度は8759億円と、2019年度よりも3割近く伸びています。 先行したのは、SpotifyやNetflixなどのメディア系サービスでした。しかしながら、すでに撤退した企業も少なくありません。 よく言われるのは「始めるのは比較的

NARRATIVE(ナラティヴ)に行こうぜ!Vol.1

改めましてこんにちは。スマイルズ野崎です。 スマイルズと言えば、「自分事業」と名乗っているスープストックトーキョーを始めとした自らが開発した事業運営のみならず、様々なクライアントの「コンサル・プロデュース業」を行っているわけですが、今年の4月から学術研究機関として「スマイルズ生活価値拡充研究所」も始めました。 +++ スマイルズ生活価値拡充研究所 価値を学する研究所 「スマイルズ生活価値拡充研究所」は、生活の端々にひそむ「生活価値」を、その拡充の方法論も含めて

ビジュアルで考える時間を強制確保すること

本日は、ビジュアルで考えることの意味について書いていきます。 最近は、ユーザーインタビューを行うことが増えたのですが、かなり有効的だと感じているのが、インタビュー前に「ビジュアルイメージを大量に集めておくこと」です。 例えば、化粧品のユーザーリサーチをするのであれば、化粧品の活用シーンやユーザーの画像などを大量に集めます。 1時間はGoogle画像検索やPinterestと向き合いながらビジュアルイメージを集めることに集中します。 ビジュアルイメージを手元に置いておくこ

黙食と共食。 用法用量を守り、正しく味わいたい

一連のコロナ禍で新しい集団慣習も生まれています。食の分野でも様々な変化がありますが今回は「黙食/ソロ食」、その対比としての「共食(一緒に食事をすること)」について考えてみたいと思います。 誰かと食べること(共食)は、人類だけの行動。 分子調理学者で『「食べること」の進化史』などを執筆されている石川伸一先生がTwitterで藤原辰史氏の「絶食論」を紹介されていました。 今、多くの人たちが外出の制限を続けている。「共に食べる」という行為が、家庭のなかでしかできない。共食は、