外星通訳一族、”AKIMOTO”12
『おい、何度も言うが僕は日本人の平均身長だ。』
—————日本国 ”言語解析班”所属 三輪 裕也 の虚偽報告————
————宇宙船内部 食堂
【え、米加の人、そんなに食べるの……?】
ウルスの女性船員、シェリダンは尋ねた。
「ああ、合衆国国民には、より多くのカロリーと炭酸、それと酒が必要
なのさ。いつでも、ヒーローになれるようにね!」
【日本の人……えっと、ミワさんの倍以上食べてるけど……。】
彼女は米加合衆国の男性、ニック・シャルベンの食器に乗っている食料と、同席している日本人の男性、三輪 裕也の食器に乗っている食事の量を見比べた。
「いやごめん、それはその、僕は日本人の中でも少食だから……。」
「もっと食べろよ、ユーヤ、このチキンっぽいのやるよ、美味いから。」
「だからそんなに量はいらないんだよ、ニック!!!」
【……2人はここに来る前からのお知り合いなの?】
「ああ、合衆国のスクールで————」
航海が始まって3日目、彼ら両星人は交流を楽しんでいた。
最初に交流の中心になったのは、もちろん2代目通訳官、和久である。
なにせウルスの民に次々群がられていた。
ただ、群がられ方が————
【和久が本当に大きくなってる……まだ40年程度だろ……?】
【あの可愛いころの和久はどこにいったの!?】
【夕子も連れてこればよかったじゃない。楽しみにしてたのに!】
【和久、お菓子いるか?】
「なあ、君らは親戚のおじさんかなにかかい?いや、うん。みんな昔から俺の事を【視てた】のはわかってるんだけどさ。あともう俺40代だからさ、ウン、ありがたいけど飴……でいいよな?受け取るけどさ、その温かい眼差しは止してくれ。それと夕子は仕事だ。皆によろしくと言っていた。」
【【【うん、解ってるよ。聞いてたからね。】】】
「まあ、それでも俺の口から直接言うべきでしょ。」
終始こんな感じであった。
彼らにとって最も有名な 秋元 郷治、我らが最初の友人。
その彼の友人で、妻たる秋元 結、その間の子である、有名にならないわけがない。
それこそ地球人の子供の代表である。その成長はウルスの民の誰もが見守ってきた。子育ての部分も、子供そのものの目線も【視てきた】のだ。
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私は現金な人間なのでしょう。お金をもらえると嬉しいとおもい、モチベーションが異様に上がります。そうするとどうなるか。書きます。異様に書きます。つまり続きます。 作品の完結には、皆さまのご助力も、私は必要としています。余裕があるときにだけでいいので、補助を宜しくお願いいたします。