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2018年6月の記事一覧
外星通訳一族 ”AKIMOTO”6
『…………とりあえず、郷治に相談してみてはダメか?』
————現ウルス首長 ホリス・バーダの最終にして最初の手段————
——宇宙空間、【まだウルス本星から超SNSが届く範囲】
【ああ……まだ何も見つかってない。】
そのウルスの男は退屈そうに銀の短髪を掻き毟った。新しいモノを見てみたいと200年前から「本星」を”飛び出し”、力場を張りながら宇宙を漂っていた。
彼は、というか『
外星通訳一族、 ”AKIMIOTO”5
『食べてもいないのに、買ってきた菓子類はなぜか消えているんだ。』
——3代目通訳官 秋元 誠児がキャスティナ姫とした初めての相談——
本当に大きな、仕事が終わった。
あの「儀式」からはや2週間。誠児たちも通常の仕事に戻っていた。
書類、書類、書類、関係国訪問、書類、書類、書類、姫を通した、ウルスの民への質疑応答、書類、書類、書類、そして————。
【海に行きたい。】
これ(姫)である。
外星通訳一族、 ”AKIMOTO”4
『欧州の言語を覚えろ?日本語だって扱えてないんだよ俺は。』
—―2代目通訳官、秋元 和久が欧州の女を口説くと話す前日の一言——
——昨日は激動の1日であった。
姫が来る!姫が泳ぐ!姫が跳ぶ!
これだけだ。だがとんでもない一日であった。
調整の結果、儀式は本日となり、大急ぎで会場、機材、報道陣を準備する。それに並行してドルフィンジャンプ掘削事件(被害者は1名)の方もソーシャルメディ
外星通訳一族、 ”AKIMOTO”3
【姿が似てる!伝達手段を無くした同族でしょ!え?違うの?…どなた?】
———サラン・エスロー女史が初めて初代秋元通訳官に贈った言葉。——
あの浜辺で大穴が出来て50分後、ようやく移動の準備が整った。(最初の姫を掘り起こすのに30分、その直後に落ちた僕を救出するのに10分と記録が残っている。要検閲である。)
あとの10分は着替えだ。砂まみれでは両者ともいかがなものか。
あの奔走していた若
外星通訳官一族、 “AKIMOTO”2
『ダメだ、英語は通じない。』
——————初代外星通訳官 秋元 郷治の最初の苦闘。——————
報告(サランによる察知)から20分、会議場に近くに臨時で設立した対策事務所は修羅場だった。
「到着場所予定地は割り出せたな!?」
「近隣住民を近づけないで!マスコミへの情報伝達も一時封鎖!こっちから出す情報以外は機密扱いだ!サランさん!相手に連絡は行ってるね!?」
【ええ、大