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プロジェクト・オイラーの統計を楽しむ

プロジェクト・オイラーが提供してくれる統計情報はメニュー図の赤丸のところから入ればよい。

統計の内容をつらつらと眺めているとなかなかに興味深くEXCELで自分目線で整えてみようと思いついた。
なお統計数字の取得日は2022年11月28日である。

1.会員規模と国別アカウント数

全体の利用者規模はこうなっていた。
アカウント総数 205,967 件
居住国数 214 ヶ国

国連加盟国は193ヶ国なのでそれよりは多様な国から参加しているようだ。

これらの中から会員数の多い順に上位30ヶ国をリストアップしたのがこれ。

日本のアカウント数が4191というのを見て頭に浮かんだ言葉はこれだった。
「少な!」
なんとなく数万という数字を目にするのではと思っていた。
日本の人口を1.25億人だとするとプロジェクト・オイラーの会員は約30,000人に1人ということになる。

プロジェクト・オイラーを知った時に若い理系の人たちで賑わっているのかと思ったがそうでもないのかな。
という私もほんの一ヶ月前まではプロジェクト・オイラーの存在すら知らなかったのだから言えた柄じゃないが。

2.国別Level 1以上の会員の割合

統計ではLevel 1をひとつの着目する閾値と扱っているように感じた。
Level 1以上の人数を総数とは別に群としてカウントしている。
Level 1は25の問題を正解した人に与えられるクラスでありそれ以後25問正解が増えるごとにレベルがあがる仕組みになっている。

Level 1を統計的なポイントにしたのはなんとなくわかる気がする。
私のように数学的な力とプログラムを使っての解決力に特別な才能を持たない人間は25問の正解を獲得するのに結構エネルギーを必要とした。
だから気軽にアカウントに登録して開始したものの時間を割かなかったり根気不足だったりで結構な数の人が継続を放棄したのではと想像する。

推測だがLevel 1はプロジェクト・オイラーが提起する「ふるい」なのだろう。
レベル未獲得者はプロジェクト・オイラーとしてはそれほど重要な挑戦者とは見ていないということかもしれない。

次の表では国別の会員の何%がLevel 1以上を持っているかを示している。

この視点からの統計では日本がトップになっていて少々誇らしい。
それもパーセントで見れば2位との間に5.7ポイントもの差をつけている。
この表には無いが人数では日本のLevel 1以上獲得者は2,233人である。

Level 1以上獲得者を人数で並べれば上では24位アメリカの45,774人がトップで日本の20倍を超えていてすごい。
ちなみに人数順では上位10は下記のとおり。
「米・独・印・英・加・仏・中・日・露」
人数3位のインドは率では30位の中に入っていないが23.3%というかなり低い数字でした。

3.レベル別獲得者数

現在付与されるレベルの最高位はLevel 31である。
Level 31ということは31 x 25=775だから775問以上を正解した人がLevel 31なのだ。
たとえて言えば野球や将棋などでプロで通用するレベルに匹敵する特別な力をもっている人種なのだろう。
ちなみに現在818の問題が存在する。
下の表にあるように世界のLevel 31獲得者は50人である。

私はLevel 2だから累積人数欄の数字で見ると世界で上から56,222番以内にいるということか。
Level 1の人数とLevel 11の人数比が1/322というのがその間にある問題の難しさを表しているのだろう。

そして同じ表を日本だけにしぼったのが下の表である。

5人の日本人がLevel 31を獲得していて素晴らしい。
私が次のLevel 3にたどり着いたら上位800人に入れるというのは存在しうる未来なんだろうか。
なおLevel 31で日本の5人より多い国として米国の10人と中国の8人がいる。

4.使用するプログラム言語

私はプロジェクト・オイラーをProcessingで始めた。
プロジェクト・オイラーではアカウント情報に使用するツールが登録できて私はProcessingとしている。
途中で必要があって使ったことのないPythonを導入したがProccessingの構文の方が慣れている。
そのデータによるとツールの種類が106と多いので上位60までを並べた。

1位はPython。

この数字は全体の約1/3に当たる。
2位のC/C++と合わせたらおよそ半分がこの2つの言語を使っている。
Processingはなんとか56位に顔を出しているが全体との割合は0.026%という低さだ。

しかし20位の”Pencil/Paper”!!
鉛筆と紙!
しかもツールとしてこれを登録している会員でLevel 1以上の数が313人もいた。
いや無理でしょう。

あと26位の"Spreadsheet"!
表計算で解ける問題もあるけど表計算だけでは難しいと思うぞ。

ちょっと圏外に漏れたが63位に"COBOL"の39人というのもあってそうなの?と思う。
まぁ上位の方は大方の利用者率も傾向を反映しているのだろう。


そんなこんなでプロジェクト・オイラーの統計データで結構楽しんだ時間でした。

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