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職人たちを守りたい(私の所信表明)

ご挨拶の代わりに

"森板金(もりばんきん)"こと有限会社森建築板金工業の社長、森亮介です。

私は廃業しかけていた屋根修理、雨漏り修理としての板金業を先代から引き継いだ4代目です。

多くのお客様や仲間の職人たちに支えられて、こんな私でも事業を拡大させてくることができました。

今、日本は異常気象が当たり前になってきており、考えもできなかった規模の台風や豪雨災害が頻発しています。

そんな日本にあって、私たち屋根板金工事を請け負う職人、瓦職人をはじめ、建築人材が足りなくなってきているのも事実。

いくら人工知能が発達して人材が余る時代になっても、建築人材は最後まで必要になるとされている。なんとか建築を手がける人材を増やしたい。そうしないと災害復旧が遅れることになる。私たちのかけがえのない日々の生活の平穏が守れないことを、建築に携わる人間として看過できないのです。

私の思いを綴ることで、建築に興味を持ったり、現場の仕事の価値、その尊さを伝えていきたい。また、建築現場と言えば、「キツい、汚い、危険」、いわゆる3Kといわれるイメージがあるが、そういう環境も変わってきていることも伝えていきたい。

現場で日々汗水垂らして働く職人たちが少しでも報われるよう、地方の建築業の改革者、そして、伝道師となることが私の仕事だと思っています。

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笑いたければ笑え

大それたことをいうと笑われるかもしれないが、私は地方からでも建築業へのイメージは変えていけると本気で思っています。

笑いたい人は笑えばいい。少しでも信じようとしてくれる人とだけ、まず歩き出せばいいのだから気にすることはないはずです。

バタフライ効果のように、微力でも発信することで、何らかの変化は始まると思っている。少なくとも、地方の小さな建築業の人間がこんなことを考えていると言うことを、あなたに知ってもらうことは価値があると思っています。


建築業の誇り

しょせん、私たちはいわゆる板金屋といわれる職業で、巨大な建築業のほんの一部でしかない。

しかし、我々が安心して日々屋根の下で寝られるのは、屋根のおかげであり、台風で屋根が吹き飛ばされようとも、危険な屋根に上って、雨漏りを防げるのも我々屋根のプロの仕事です。

困っている人がいる限り、一刻も早く修理して安心させてあげたいと思うのが人情であり、我々の矜持だ。

危険じゃないですか?たしかに危険です。

だからこそ、安全には細心の注意を払っているし、時には工事を断らなければいけない。修理して差し上げたい気持ちとの狭間で葛藤を抱えて悩むことも頻繁にある。

職人として生きていくことは、そんな悩みを抱えつつも、おのれの仕事の価値を信じて、誇りを胸に生きていくことだ。


職人を守りたい

冒頭でも述べたが、もう日本は普通の国ではありません。異常気象が異常ではなく、通常化しています。

職人の体力に依存した、旧態依然とした労働環境でよかった時代は終わりました。

夏には屋根の表面温度は70度を超え、資材を不用意に触ればヤケドします。

会社として、経営者として、私の仕事は彼らを過保護と言われるほどのケアをしてでも守ることが役目だと自覚している。

そこについての覚悟はだれよりもあるつもりだ。

同業者からは「会社の規模に見合わない」と言われるほどの予算や時間をかけてでも対策もしてきているし、これからもそれをやめるつもりはない。

会社として仕組みや制度(ルール)作りをして彼らを守ること、そして、彼ら自身の成長を促すことで「職人たちが自分自身を守れるように」育てていくことも並行させています。

まだまだ不十分であることは認めるが、続けていくことで充実していくと信じているし、その実感もある。

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今回は所信表明のようなものですが、このnoteでは、私のビジョンを示していきたいと考えています。

社会のせい、環境のせいにしていては始まらないことも多い。

やれるうちは、自分の頭で考え、自分の足で歩いて行く。そして、ビジョンを示して、仲間を作っていく。

建築業を変えていくには、それしかないし、それしかできない。

ご縁ありましたら、お付き合いください。

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