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「血圧」は仮面を被る

「プールで泳ぐと血圧が下がるんです!」
と、いう話はよく耳にします。

今回は、
そんな血圧のお話です。


血圧は
運動・食事・トイレ・温度などの他、
自律神経や精神的なストレスの影響を
受けやすいため
一日の中でも刻々と変化しています。

これが意外と常識ではないようで、
「測ると毎回違うんですけど」
…とよく聞かれます。


単純に言えば、
夏下がって冬あがる、
朝高めで夜は下がる、
という季節・日内変動があります。

また体重が増えるほど血圧は上がりがちで、
逆に滅量すると
血圧は下がることが多いです。

少し高くても、
2-3回深呼吸したり、
水を飲んだりで10〜20mmlgくらい
下がることも変動に関与しています。

お酒も、長年の飲酒習慣は
高血圧の原因になり、
禁酒して薬から卒業する人もいる程です。

そのときの血圧という意味では
どれも本当なのですが、
あまり数値にとらわれすぎると
「血圧ノイローゼ」になりかねないので
注意して下さい。

心配するほど上がりがちです。

長い間続けてはかれば、
その人のパターンがわかります。

自宅では正常なのに、
医院ではかると血圧が上がる方は
「自衣高血圧」として知られています。

この場合
脳卒中などになる危険は
正常者と同程度で、
積極的な治療は不要とされます。


また仕事中に高くなる「職場高血圧」
という言葉があるほどで、
その時間が長ければ、
やはり高血圧に違いはありません。

職場高血圧は、
検診や病院では
逆に見逃されてしまう可能性もあります。

さらに逆の現象もあり、
診察室で測る血圧が
ふだんの血圧より低くなる状態で
「正常血圧という仮面を付けた高血圧」
という意味で
「仮面高血圧」とよばれます。

このパターンは
「脳心血管病」の合併症を起こす危険が
非常に高い状態として注目されていて、
その割合はなんと…、
診察室での血圧が正常な患者さんのうち
約10〜20%とされます。

仮面高血圧は
仕事のストレスが強い方などに
多いと言われてます。

仮面高血圧を見つけるためには
やはり自宅や職場での血圧測定が重要です。


起床後一時間以内で
トイレを済ませた後に朝食前、
また降圧薬を飲む前に測定します。


この時間に血圧が高い場合は
早朝高血圧の可能性があります。

さらに就寝前にも測定すれば、
夜間も持続して高いのか、
ある程度予測できます。


「持続高血圧・夜間高血圧・早朝高血圧」
いずれも心筋伷塞や脳伷塞を
引き起こすリスクが高いことが
知られています。


最近はいわゆるスマートウオッチで、
血圧を測定したり、
スマホで血圧データを管理したりする人も
増えてきました。


やはりセルフ健康診断は
「体重計、体温計、血圧計」の
3計をお勧めします。

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