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農家はもっと減っていい-書評

だいぶ前に買って一度読んだのち、また見返して気になる点をシェアします。

久松さんはサラリーマンから新規で農業に就労され、農業界隈では有名な論客のお一方。なんとオガトレをやっているとのことでXで一度交流したこともあった。

その後久松農園(ネットショップ)で購入したニンジンジュースがとにかく美味しかったなぁ。🥕こちらね。

この本では農業に関する様々なウソに対する反論から、日本の農業のあり方を考えています。

大きな組織が機能不全に陥る中で、自立した個のネットワークが社会の重要な役割を担うようになっていることを示します。

・農家の8割が売上500万円以下
・なぜ赤字でも続けるのか、一言で言えば惰性である
・地理的条件に合わせた農地集約の模索
・自立と自走-ドレイファスモデルと仕事の習熟

・有機農法→病原菌/環境/宿主の病害3要因と総合的有害生物制御
・野菜を病気から守り収穫まで漕ぎ着けるゲームと捉える
・味の決め手は品種と鮮度
・誰に褒められたいのか、の問いによりエンジンの動力源を探る
・制約が工夫の余地を生む
・その場で取り繕う話術やコミュ力より腹を割って話すこと
・チーム成長の3段階→属人性の排除に伴う大企業病、クリエイティビティを奪い、働いているつもりの人に変える。物事を大きく判断するセンスや仕事の美しさを見出す力は定型業務からは生まれにくい
・適正規模と経営の自由。地縁等属性ネットワーク仕事による望まない介入による自由意志の侵食の是非
・相見積もりしない
・農業は面白い仕事

まとめ

私個人としても零細兼業コメ農家の8代目セガレなのですが、まだ父親が現役ばりばりやっていますのでそこまで焦ってはいないです。

過去の試算により毎年50万くらいの赤字を垂れ流していることがわかり、あと20年後くらいに2haくらいの小さな田んぼを継続するのか否かについては、じぶんなりの明快な解を得ておりません。

とはいえ中山間地域では大規模化規模の経済学が立地条件上働きにくい地域です。

コメではなく転作して梅にかえることは一度考え、福井の若狭町にインターンしていた時期もありました。

あとマコモタケとか、わさび、とかもイイなーなんてね。実際手を動かすとなると何事も一筋縄ではいかないものです。やるかやらないかだ。

今現時点ではやることが別にあるので、もう少し歳を経たら、危機が迫ってきた際に、このプロジェクトの行く末を考えたいと思います。以上。

さむ

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