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役所時間

久しぶりに役所広司の映画を観た。
やっぱり好き。役所広司。

役所広司をはじめて知ったのは、
1983年の大河「徳川家康」だ。
信長役を演じた役所広司に、当時小学3年生ぐらいだった私は度肝を抜かれた。
初期衝動のようなギラついた信長。
「めちゃカッコええ!」
一気に夢中になったのを覚えてる。

その後放送された「宮本武蔵」でまーたやられた。完全にお通の小手川祐子になった気分よw

そして決定的だったのは小6ぐらいでテレビで観た伊丹十三の「タンポポ」。
私が性に目覚めて大人の階段を登りはじめた作品。ラーメンなんてそっちのけ。ただただエロい。よくわからんが最高だった。

すっかり前置きが長くなってしまったが
少年時代に役所にすっかり心を鷲掴みにされてしまったのだ。

さーてそんな役所広司主演の映画を立て続けに2本観た。

「すばらしき世界」

アマプラの配信で視聴。感情の起伏が激しくて一気に沸騰し、方言で捲し立てる様がほんと福岡人w「おるわ〜」っていうリアル感が最高。

「Perfect Days」

すばらしき世界観た翌日に映画館へ。コーヒー買って軽バンに乗り込んで音楽を選ぶ。
もう全てが共感できる。アニマルズ、ルーリード、ヴァンモリソンとか曲も完全に好み。
石川さゆりは圧巻の歌唱!紅白で聴きたかった。

今の役所にはパンクやハードコアを通過したナチュラルなエモさがある。
そこにとにかく惹かれる。

そしてまるで2部作のようなこの2作品。
「すばらしき世界」で普通に生きようともがく三上。「Perfect days」で普通の日々を淡々と生きる平山。
普通であることは当たり前のことじゃない。そして普通であることは単調でつまらないことじゃない。
役所を通してじわっと伝わってくる普通の日常の幸せ。

あっと驚く展開でハラハラドキドキするわけじゃない。涙が止まらなくなる事もない。
ただただ「そうそう」って共感できる。
そんな映画。

自分も大人になったんだなって思う。
そしてやっぱりいつものように4時に起きて朝活を続けようって思う。

それも悪くないぞって役所に言われたようなそんな素敵な時間だった。

明日も走って仕事して飯食って寝よう。
それでいい。


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