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2024夏アニメ第1話感想まとめ 〜日々娯楽日記 2024.07.15〜

 いつもお疲れさまです。

 今期のアニメは個人的にアツいです。
 待望の「〈物語〉シリーズ」のアニメ最新作だったり、「ニーアオートマタ」の続編だったりと観たい作品が多いです。

 また、アニメ放送前にOPのイントロだけで1時間耐久動画を作った『しかのこのこのここしたんたん』は強烈なインパクトを与えてくれましたね。あの動画を観た瞬間、これは観なければ! という気持ちにさせられました。

 アニメに関しては、1クールにつき2、3作品観たいものがあれば良いや、と思っているのですが、今期はなんと7作品
 去年から放送しているポケモンやNetflixでシーズン2が配信予定の『T・P(タイム・パトロール)ぼん』も合わせると9作品になります。

 せっかくこれだけ観たい作品が揃っているのであれば、まとめて感想を書いてみようではありませんか。そんな思いつきで、本稿を書いてみることにしました。

 ひとまずは、第1話を観た時点でのファーストインプレッションを書き連ねてみます。「そこは違うぞ!」という部分もあるかもしれませんが、そこはご容赦いただければ……。

 感想を書くのは、今期からスタートするアニメを対象とします。ポケモンや『T・Pぼん』は別枠で書くかもしれません。
(筆無精なため、確約はできませんが……)

 それでは、以下より各作品の感想を書いていきます。なお、ネタバレありきで感想を書いてますので、アニメ未視聴の方はご注意ください。




〈物語〉シリーズ オフ&モンスターシーズン


 実を言うと、〈物語〉シリーズはここ数年追えてなかったんですよね……。原作はオフシーズンの『結物語』までしか読めておらず、今年1月に『傷物語』の再編集版を観て、再び〈物語〉シリーズに触れました。

 それでも、〈物語〉シリーズは確かに私の青春時代を彩ってくれた作品の一つです。そんな同作のアニメ最新作が観られることは純粋に嬉しく思います。

 実際に本編を観ると、やっぱり「懐かしいなぁ」という気持ちが湧いてきました。語り手の長尺のモノローグ、キャラクターたちの軽快な会話劇、シャフト独特の映像表現、突如挿入されるパロディの数々……。アニメ「〈物語〉シリーズ」ならではの要素を再び体験し、その面白さを再確認できました。


 第1話の「つきひアンドゥ」では、余接のお茶目ぶりと月火のクレイジーさが顕著に表れていました。動く人形と邂逅して早々、燃やそうとしてくる月火ちゃん、どう見ても正義の味方がする行動じゃないっすよ……。

 すでに死んでいる屍体(余接)と死なない怪異(月火)はこれからも死ぬことがないため、成長することもないのだという締め方は素直に巧いなぁと感じました。
 人はいつか死ぬ運命にあるからこそ、精一杯生きていこうとする。しかし、余接はすでに死んでおり、月火は転生を繰り返すことができるため、今ある生に執着せずにいられるのでしょう。だからこそ、失敗から学ぶこともなく、同じ過ちを繰り返してしまう。余接が言っていた「正義の魔法少女パート2」は、おそらく『13日の金曜日』ばりに続編を生み出し続けることでしょう。

 とはいえ、第1話目の「愚物語」は(私の中では)あくまで番外編みたいな話なので、個人的には物足りなさを感じています。もっともっと作品に沼らせてくれ! という欲求が湧き上がるばかり。とりあえずは第2話以降の「撫物語」で撫子をいっぱい鑑賞して、作品に沼っていこうかと思います。

 あと、やっぱりYOASOBIは安心安定のタイアップぶりを見せてくれましたね。曲調はYOASOBIらしいシンセサイザーを駆使したアップテンポなもので、歌詞には〈物語〉シリーズの要素を随所に散りばめられています。
 YOASOBIの個性をいかんなく発揮しつつ、タイアップ作品の世界観も尊重する。そんなYOASOBIの手腕にはいつも脱帽しています……。




小市民シリーズ


 X(旧Twitter)のフォロワーさんがめちゃプッシュしていらっしゃるのを見て、興味を持った本作。
 米澤穂信先生の小説は何冊か読んでいて、アニメ『氷菓』は学生の頃にどストレートにぶち当たってますので、そういった意味でも注目したい作品になります。

 ところで、ネタバレ無しの前評判を見ていると、どうやら本作は『氷菓』などの古典部シリーズとは違った雰囲気とのこと。
 雰囲気の違い、というのは第1話を観ただけでも少し伝わってきたように思います。

 例えば、小鳩と小佐内の二人にはどことなく緊張感が漂っているように思います。
 放課後にスイーツを食べに行っているほどですから、決して仲は悪くないはず。それなのに二人のやりとりは、どこかぎこちない。

 また、作中で「付き合っているお前らには〜」と言われていたのに対して、小鳩と小佐内の二人はきょとんとした表情を見せていました。

 二人は友達なのか、はたまた恋人なのか。否、そんな分かりやすい関係性ではないと感じます。「平穏で慎ましい小市民」を目指すという共通の目的のために集まった同志、というのが今のところしっくりと来そうです。

 本作はいわゆる「日常の謎」に類する作品で、日常の中に潜む事件を解決していくお話なのだとお見受けします。ただ、小鳩と小佐内の関係性もまた、本作における謎の一つではないでしょうか。

 サブタイトルはスイートなのに、話はまるでビター。不思議な魅力が詰まった本作をこれからも見届ける所存です。




NieR:Automata ver.1.1a


 ゲームは未プレイで、アニメから入った本作。それでもやっぱり面白いです。

 元々SF作品は好きだったこともあり、本作の世界観にすんなりと入り込めました。ディストピアのような舞台設定に、登場人物はみんなアンドロイドか機械生命体で、世界の隠された謎に迫っていくストーリー展開と、ことごとく私のツボを押さえてくれます。

 こんなに面白いのに、なんでゲームをやっていなかったのだと言われれば……それはすいませんと言う他ありませんっ

 第2クール1話目の冒頭で、他愛ない会話をしながら調査に向かう2Bと9Sのやりとりがなんとも微笑ましいです。
 第1クールの頃と比べると、9Sの2Bに対するアプローチがより積極的になっているように感じました。赤髪のアンドロイドと話をした後、9Sがまるで「ヤキモチ妬きましたか?」と言わんばかりに2Bの様子を伺うところは、純真な少年のようでした。
 対する2Bの方も、そっけなくあしらっているように見せかけて、9Sのことを「ナインズ」と呼んでいて、確実に二人の距離が近くなっているのが窺えるのです。なんて尊い関係……。

 そんな流れからうってかわって、終盤はかなり殺伐としてきましたね。まさか2Bが斬りかかってくるだなんて……。本部からの指令のためとはいえ、2Bがはたして納得づくであるのかどうか。

 第2クール放送前の特番で、ヨコオタロウさんは「第1クールを観ていない人でも、第2クールから見始めていただいてもいい」的なことを仰ってましたが、この展開は初見さんにはさすがに酷やで……。




かつて魔法少女と悪は敵対していた。(まほあく)


 こちらは原作の漫画を既読済み……といっても連載期間中にコミック全巻を読んで以来なので、新鮮な気持ちでアニメを観られました。連載してたのがもう10年以上前になることに戦慄しています(震え)。

 原作者の藤原ここあ先生の別作品『妖狐×僕SS(いぬぼく)が好きだった繋がりで、「まほあく」も読んでいました。残念ながら本作は未完のまま連載が終わってしまったのですが、それが10年の時を経てアニメ化されるというのは、なんとも感慨深いです。

 放送時間は15分と短いですが、その短い間に詰め込まれた「悶デレ」の数々に、観る者を大いに狂わせてくれます。事前に漫画を読んでいたとはいえ、動きと音が加わるとこんなにKAWAII(カワイイ)の破壊力が増すんだと痛感しました。

 白夜の一挙手一投足、話す言葉の全てがとにかくKAWAII。愛らしい動物と遭遇した時の感覚に近いです。こんなん目の前にしたら、そりゃ参謀さんも眼鏡パリーンとしますわな。私もパリーンします(断定形)。

 また、これは後から知りましたが、今回のアニメの声優陣は10年前のドラマCDに出演なさった方々が再集結していらっしゃるそうですね。どなたもベテランの方ばかりで、そんな方々が再び同じ作品に参加されていることから、相当気合を入れて本作が制作されているのを感じます。「まほあく」がいかに愛されているかが窺えますね。




ラーメン赤猫


 やっぱり猫は可愛い。改めてそう思わせてくれる作品が現れましたね。

 「まほあく」には可愛い(?)マスコットが登場しますし、後述の『しかのこのこのここしたんたん』は画面の至る所に鹿が出てきますし、今期のアニメは動物要素が充実しています。

 文蔵さんをはじめとして、ラーメン赤猫で働く猫たち(虎さんも含めて)はみんな可愛いですね。cv.津田健次郎の低音ボイスもむしろギャップ萌えを生み出してくれます。個人的には佐々木さんのcv.杉山紀彰ボイスが好きです。

 猫の可愛さは言わずもがなですが、作中の妙にリアリティある描写も結構ツボです。人間の従業員には雇用保険などの福利厚生を徹底させるけど猫の従業員に労働法は関係ない、というやりとりは思わず「細かい!」と唸りました。

 平日の夜はなんやかんやとあって、どなたも疲れている時間帯でしょう。そこへラーメン赤猫という癒しがもたらされることで、明日(日付が変わって今日?)も頑張るか、という気持ちにさせてくれるのではないでしょうか。

 あと本編とは関係ありませんが、『ラヴィット!』に文蔵さん(もとい津田さん)が出演していた放送回も観てました。文蔵さんの圧倒的な存在感は、MCの川島さんに強いインパクトを与えていたことでしょう。ビリビリ椅子は無かったけど、超酸っぱいラッピージュースを飲む文蔵さん(もとい津田さん)の勇姿はしかと見届けさせていただきましたっ




逃げ上手の若君


 原作を読んでいるはずなのに、動く時行を見ていると「あれ、この若君……可愛すぎでは?」と気づかされました。あの可愛さはもはや魔力っすよ……。

 松井優征作品に欠かせないモノ。それは魅力的なショタだという説が巷(という私のXのTL)で囁かれています。『魔人探偵脳噛ネウロ』の怪盗X(サイ)、『暗殺教室』の潮田渚、そして本作の北条時行。彼らが登場することによって、作品の魅力を何倍にも底上げしているといっても過言では──(自主規制)

 第1話の前半では時行の幸せな日常を描き、後半では足利高氏(後の尊氏)の裏切りによって時行の日常が崩壊する様が描かれています。この急転直下する展開には胸が苦しくなりました。
 それとともに、時行の英雄譚がこの悲劇から始まるのだという予感を抱きます。ある意味、少年漫画らしい始まり方とも言えます。

 また、アクションシーンが良いですね。敵方の攻撃を時行が軽快に躱していく様は、「逃げ上手」の真骨頂が発揮された感じで爽快感を覚えました。

 それから、頼重の胡散臭さが完璧に映像化されていたのも良かったです(?)。いかにも良からぬことを考えていそうなあの表情といい、胡散臭さとカッコよさを共存させた中村悠一さんの演技といい、素晴らしいほどに頼重でした。アレが作中屈指の良いパパさんだなんて、アニメ初見の方には信じてもらえないかもしれません……。

 あと、OP・EDの字幕や作中のテロップのフォントがひと昔(ふた昔?)前の日本アニメの雰囲気になっているように感じました。『キテレツ大百科』とか『クッキングパパ』を彷彿とさせるような雰囲気が、一周回って目新しかったです。

 TLを探ってみたところ、特殊なフォントを使っていらっしゃるそうですね。アニメスタッフのこだわりの強さが窺えます。




しかのこのこのここしたんたん 


 今期のアニメの中で、この作品はやはり語らずにはいられないでしょう。OPイントロの1時間耐久動画が世間(?)を賑わせた『しかのこのこのここしたんたん』(以下、「しかのこ」)。漢字にしたら「鹿の子 のこのこ 虎視眈々」と何やら物騒な気配がしますね。シカ人間が人間社会を鹿まみれにしてやろうとする作品なんでしょうか?(妄言)

 イントロ耐久の時から薄々感じていましたが、OPが中毒性バツグンですね。あれほど聴き手を魅了する「ぬん」は今まで聴いたことがありません。

 実際の内容は、学園を舞台にした日常コメディといった感じでしょうか。そこに鹿要素を加えることでとんでもない仕上がりになっちゃったようです。

 まず、キャラデザがたいへん素敵ですね。初っ端から鼻水を垂れ流し、教室の壁を破壊して何人か負傷させて、頭部が着脱可能でも、のこたんは可愛らしさを損なわないという不思議な現象が起きています。鹿だからでしょうか?(妄言パート2)。
 バディ役(?)の虎子も優等生と元ヤンの二面性を完備していて、時折垣間見えるガラの悪さが逆に良いですね。ツッコミはシャウトしてナンボですからね(個人の見解)。
 次回に登場するであろうヤンデレっぽい彼女もなかなかに魅力的なので、続きが気になります。

 ギャグに関して言えば、(一部を除き)概ね許容範囲内といった感じです。『でんじゃらすじーさん』と「ボーボボ」で幼少期を育った立場から見れば、もっとパンチの効いたギャグが欲しいところ。外れた頭部の中からオシリスの天空竜とかが出てきても良いぐらいです。
 でもパロディの入れ方は結構好みです。原作の漫画では影も形も無かったマイキーが出てきたところはナイスパロでした。版元が一緒だからこそ為せるパロですね。

 ところで、奈良市がXで本作を宣伝していましたが、このアニメがはたして観光事業に一役買うのでしょうか。EDで鹿せんべいの工場が出てくるぐらいですから、アニメの制作サイドと奈良県はしっかりと協力関係にあるのだと思われますが……。これで来月あたりにコラボグッズが販売されたりしたらさすがに草生えますね。たぶん買うけども。




 以上、第1話の感想まとめでした。基本カワイイしか書いてなくて、軽い衝撃を覚えています……。どうやら私がアニメを観る基準はカワイイがあるか否か、らしいです。

 最終回を迎えてからの感想まとめもできれば書いてみたいのですが、must(やるべき)ではなくbetter(できたらいいなぁ)の心持ちでいることにします。

 それでは本稿の締めとして、2024年夏アニメの個人的な期待度を段階別に示しておきます。

  • 物語シリーズ ◎

  • 小市民シリーズ ○

  • ニーアオートマタ ○

  • まほあく △

  • ラーメン赤猫 △

  • 逃げ若 △

  • しかのこのこのここしたんたん ʕ•ᴥ•ʔ


*記号の意味は以下の通りです。

◎→大本命
○→本命級
△→カジュアルに楽しみ
ʕ•ᴥ•ʔ→オテアゲ


 この夏は、楽しいアニメライフになりそうです。

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