杜乃日熊

『空の境界』で卒論を書いたことで、評論の面白さに気づきました。本やアニメなどの感想を書…

杜乃日熊

『空の境界』で卒論を書いたことで、評論の面白さに気づきました。本やアニメなどの感想を書いたり、時には小説や評論を書いたりしています。筆不精ながらもコツコツと執筆に取り組んでいます。

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  • サブカル語り

    文学以外の評論・コラムはこちら。アニメや漫画、映画などの感想はコチラ。

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    杜乃日熊が日常的な話をします。たまにエッセイ的な文章も書きます。

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    杜乃日熊の自作小説をまとめたものになります。掌編・短編ばかりなので読みやすいです(主観)。

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    文学(特に小説)について、日頃から感じていることをつらつらと語ります。

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    世界に名を轟かす菌糸類と愉快な仲間たちの作品について、色々語ります。

最近の記事

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杜乃日熊が紡いだ軌跡(ポートフォリオ)

 本稿はタイトル通りの記事です。私がこれまでに書いた記事や小説をまとめてみました。どれもオススメしたいものばかりですので、皆さまのお眼鏡にかなうものがあると幸いですっ。 *最終更新日:2024.01.04 ◇『空の境界』論(評論) noteでそこそこ記事を書いていますが、中でもオススメしたいのは、『空の境界』論の記事です。  こちらは大学の卒業論文で書いたものをリライトしています。卒論時の記事も併せて公開していますが、リライトした記事の方を読んでいただきたいですっ。

    • ご無沙汰しています。 新生活が始まり、文章を書くことも読むこともままならなくなっている今日この頃ですが、少しずつ再開していきたいところ。 とりあえず、GW期間中に京極夏彦の『狂骨の夢』を読みたいですね。 「ゲ謎」の時に併せて読みたいなぁと思っていたら新年度が始まっていました……

      • 「型月吸血鬼論 feat.妖怪学」の執筆に向けて

         いつもお疲れさまです。  型伝研さんの『Binder.』第2号が、おかげさまで多くの方々に届けられているようです。イチ寄稿者として、大変嬉しく思います。  続く第3号でも寄稿させていただきたいと思い、どんな論稿にしようかとアレコレ考えていました。そこで、私は思いつきました。  吸血鬼や。型月作品で吸血鬼論をやるんや!  TYPE-MOON(型月)を語る上で、吸血鬼は大事な要素の一つでしょう。『月姫』のメインヒロインたるアルクェイド=ブリュンスタッドは吸血鬼の長たる真

        • 日々娯楽日記 2024.01.15

           いつもお疲れさまです。  2024年最初のnote書き初めです。遅ればせながら、ハッピーニューイヤーです。  もっと文章を書きたいなー、と思いつつもなかなか話題を見つけられずにいる。そんな日々を過ごしています。  とはいえ、筆不精に甘んじてはいかんよなぁとも思いまして、筆を(正確にはスマホを)手に取った次第です。  今回の話題は、もはや不定期的すぎて恒例なのかどうかが怪しくなってきた「日々娯楽日記」です。年1の更新は日記とは呼べまいか。  元々は読書記録として書いて

        • 固定された記事

        杜乃日熊が紡いだ軌跡(ポートフォリオ)

        • ご無沙汰しています。 新生活が始まり、文章を書くことも読むこともままならなくなっている今日この頃ですが、少しずつ再開していきたいところ。 とりあえず、GW期間中に京極夏彦の『狂骨の夢』を読みたいですね。 「ゲ謎」の時に併せて読みたいなぁと思っていたら新年度が始まっていました……

        • 「型月吸血鬼論 feat.妖怪学」の執筆に向けて

        • 日々娯楽日記 2024.01.15

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          杜乃's note in 2023

           いつもお疲れさまです。  去年に引き続き、今年のnoteまとめをやっていきたいと思います。はてさて、去年よりも記録は伸びているのでしょうか……。 去年のnoteまとめはコチラから↓ *例によって、「よく読まれた記事」と「創作の記録」のみをスクショして掲載します。  今年はなんといっても「ゲ謎」が熱かったですね。映画を観終わって、その熱が冷めやまぬうちにnoteへ感想記事を投稿しましたが、ありがたいことにPV数が伸びに伸びました。それだけ多くの人に読んでいただけたとい

          杜乃's note in 2023

          遅ればせながら、『Binder.』2号に寄稿させていただいたことをご報告。 「まほよ」と氷室冴子の『雑居時代』を比較するという原稿を書きました。 『雑居時代』未読の方にも読んでいただけると嬉しいです……!

          遅ればせながら、『Binder.』2号に寄稿させていただいたことをご報告。 「まほよ」と氷室冴子の『雑居時代』を比較するという原稿を書きました。 『雑居時代』未読の方にも読んでいただけると嬉しいです……!

          奪われた未来、託された未来──『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』

           いつもお疲れさまです。  先日、『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』を観てきました。  2018年に6期のアニメが放送されて、はや5年。映画館で鬼太郎が観られる日を今か今かと心待ちにしてました!  そんな期待を胸に秘めつつ映画館へ向かい、本作を鑑賞。真っ先に思い浮かんだ感想は、 (バリバリの伝奇モノやないか!)  でした。閉鎖的な村が舞台というと横溝正史の小説を連想しますし、代々続く村の怪しげな因習とか血生臭い事件とか薄幸の美少女といった伝奇作品で見受けられる要素が、本作に

          奪われた未来、託された未来──『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』

          個人的に発見が多かったのは井上嘉孝氏の『吸血鬼イメージの深層心理学─ひとつの夢の分析─』(創元社、2013)ですね。 吸血鬼に対するイメージを通して、人間の心理を捉えるというのが興味深いです。あと佐々木少年氏の『真月譚 月姫』への言及もあります(ここが重要)。

          個人的に発見が多かったのは井上嘉孝氏の『吸血鬼イメージの深層心理学─ひとつの夢の分析─』(創元社、2013)ですね。 吸血鬼に対するイメージを通して、人間の心理を捉えるというのが興味深いです。あと佐々木少年氏の『真月譚 月姫』への言及もあります(ここが重要)。

          ちょっとした興味から、妖怪学と吸血鬼の歴史について色んな本を読んでいます。 書店や図書館で本をディグってまして、たぶん大学生の時よりも意欲的に調査してる気がしますσ(^_^;)

          ちょっとした興味から、妖怪学と吸血鬼の歴史について色んな本を読んでいます。 書店や図書館で本をディグってまして、たぶん大学生の時よりも意欲的に調査してる気がしますσ(^_^;)

          今宵、Storiaにて

          *「第一回 あたらよ文学賞」応募作品。  一次選考に落ちたものの、惜しかった作品として講評をいただきました。  また、同作はノベルアップ+でも公開していますので、お好みのサイトでご覧ください。  その店は、ビジネス街の中に隠れ潜むように建っている。日が沈み、人工の灯りに照らされた街中を歩くと、都市部であればよく見るような普通の雑居ビルが見えてくる。  その入り口手前に地下へと続く階段がある。壁に据え付けられたランプの灯りが、地下へ誘うように揺らめいている。その灯りを頼り

          今宵、Storiaにて

          それと報告していなかったのですが、「夏の星々 140字小説コンテスト」の方にも応募しています。 結果が楽しみですねっ https://note.com/hoshi_boshi/n/naa1ed43aa933

          それと報告していなかったのですが、「夏の星々 140字小説コンテスト」の方にも応募しています。 結果が楽しみですねっ https://note.com/hoshi_boshi/n/naa1ed43aa933

          「あたらよ文学賞」に応募しました〜 久々に小説を書きましたが、無事に完成してひと安心ですっ https://note.com/eyedear/n/n6524ec1351ee

          「あたらよ文学賞」に応募しました〜 久々に小説を書きましたが、無事に完成してひと安心ですっ https://note.com/eyedear/n/n6524ec1351ee

          物語を喰むモノ

          「腹が減った。はよう次の話を書け、この愚図が」  そう言って、椅子にふんぞり返った鬼女は、ローテーブルで作業をする俺の背中を軽く蹴る。シャツ越しに足の感触が伝わるが、特に気にしてない振りを装う。ここで下手にドギマギしようものなら、あの鬼女はここぞとばかりにマウントを取ってくるだろう。それで悦ぶ趣味は俺にはない。 「はいはい。今書いてるところだっつーの。物語はインスタント食品みたいにレンジでチンして出来上がるモンじゃねぇんだぞ。それが出来るんだったら、今頃俺は印税をガッポリ

          物語を喰むモノ

          終末予報

           朝、テレビのスイッチを入れると、ちょうどニュースが始まった。テレビの向こうでは黒髪ロングの女性キャスターが一礼した。 「おはようございます。世界の終わりまであと一ヶ月となりました」  と高らかな声で、キャスターのお姉さんはいつも通りの笑顔で番組を進行していく。今までと変わらない、いつも通りの放送。ただ、世界の終わりがすぐそこまで迫っている事実を正確に伝えてくれる。  「終末予報」は朝の七時から国営テレビで放送される十五分間の番組だ。世界が滅ぶまでの残り日数を毎日カウン

          終末予報

          夜に生きるプリン

           キャビア、トリュフ、フォアグラに次ぐ高級食材。それがヨルガタプリンである。市販されているプリンの何倍も美味しく、一口食べれば天にも昇る心地になるという。  ただし、ヨルガタプリンは凶暴だ。いつも群れで行動し、捕まえようものなら群れで一斉に襲いかかってくる。そのため捕獲するのが非常に困難で、市場に出回るヨルガタプリンは高値で取引されている。 「でも、人生で一度は食べてみたいなぁ」  食べ盛りな年頃の少年、多部退〈たべ さがる〉は食べ物のこととなれば黙ってはいられないタチ

          夜に生きるプリン

          柴田勝家「雲南省スー族におけるVR技術の使用例」にリベンジを挑む

           いつもお疲れさまです。  皆さんは柴田勝家という方をご存知でしょうか?  と聞くと、織田信長に仕えた戦国武将を思い浮かべる人が多いかもしれませんが、私は文学好きなので柴田勝家といえばSF作家の方を思い浮かべます(すっとぼけ)。  柴田氏の代表作を挙げるならば、デビュー作にして第2回SFコンテスト大賞受賞作の『ニルヤの島』、第52回星雲賞の日本短編部門に選ばれた「アメリカン・ブッダ」といったところでしょうか。  ただ、私としては『メイド喫茶探偵黒苺フガシの事件簿』が次

          柴田勝家「雲南省スー族におけるVR技術の使用例」にリベンジを挑む