ぐちゃぐちゃのまま終わる

Hとはあれ以来会っていませんが、続いています。いや、今日にでも終わるかもしれませんが。
Hは記者をしていたことがあり、声だの話し方だの文章だのに、やたらと重きを置く人です。私たちは昨夜3時間半ほど通話をしていたわけですが、私の話し方を何度か指摘されたので腹が立っています(話し方を直してほしいわけではないそうです)
わかる。私の話し方がきついということを。もう少し柔らかく、ゆっくりと話したほうがいいことを知っています。そうやって話して、ニコニコしていればおのずと異性が寄ってきて、結婚できるんでしょう。
私は愛されたいとかモテたいとかずーっと思って生きてきたけど、愛想を振り撒く、ということが出来なかった。30を過ぎた辺りからそれは出来るようになったけど、気付いたらまた出来ていない。まぁ、意固地であることは美しくありません。モテない人間て、男女問わず意固地ですからね。
矜持が大事だ、と思っています。矜持があることと意固地は全然違います。芯さえあればいいのです。倒れないだけの。その回りは柔らかいほうがいいのです。
Hは秀でた容姿の持ち主ではないのですが、女性に困ったことがない人だそうです。この目で見たわけではないから真偽のほどは定かではないですが、振る舞いを見るに本当なのでしょう。でもね、いささか傲慢だなぁと思うんです。過去の恋人が魅力的で、その人達が復縁を申し込んできたらやり直すなんてそんなのあり得るでしょうか。復縁を望む人はいるとは思いますけど、自分をフッた男性とやり直したいなんて思うでしょうか。

私はどうかって?
何も手につかないので振り返ってみましょうか。

M…既に結婚している
私が初めて寝た相手です。お互い好きで付き合っていたわけではないから復縁なんてあり得ません。東京に住んでるパワーカップルですからね。娘と柴犬と楽しく暮らしていますから。
R…不明
気が狂いそうに好きだったけど、こっぴどくフラれており、私が本命だったかもわからないので、有り得ませんね。でも思い出をありがとう、くらいには思っています。絶対に私のことは忘れていると思いますが。
若いうちに結婚して、子供もいるんじゃないでしょうか。
T…他界
私はこの人とは結婚する、と思ってましたが、現実的にそれは不可能でした。好きだったのか? と言われるとよくわからない。彼が私のことを好きだったのかもよくわからない。ただ、日常を共に出来るのはこの人だ、と思ってた。
あなた、とてもセックスが好きだったのに、最後に寝た女が私で可哀想ですよ。
私と付き合ってもセフレと続けていたらよかったのに。
K…既婚
いちばん復縁するわけがない相手。別れた後も恨まれた、ということがわかっているのはこの人だけ。いや、全部私が悪いです。
あなたが思っているよりは、あなたのこと好きだったんですけど。
Y…生死不明
うーん、復縁を申し込んでくれたらものすごく嬉しいけど、生活が困難だなぁ、いろんな意味で
おそらく歴代の恋人の中で、振り向かせようと思って振り向かせたのこの人だけだし、実際好きになってくれたと実感できたのも彼だけだし、そんな彼をものすごく傷つけたのも事実です。ごめんなさい。
M…不明、おそらく既婚
この中で経済的にはいちばんまともな男性。復縁? ないですね。彼も私のことが好きではなかったので。最悪セフレになってくれ、と言われる可能性は0じゃない。
N…おそらく独身
いや、いちばん復縁することがないのは彼だろう。この人には「好きになれなかったんだよね」と言われて終わってるので。まず、好きになれそうもないのに関係を持とうとするなよ。親に会わせるな(結婚を前提としていました)。まぁ、ごめんなさいね。お幸せに。

この他、付き合ってないけどなんかズルズル続いていた人、円満な片想いで終わった人、色々いますけど、誰も私のことを覚えていないと思うから復縁なんて有り得ません。そして、こうやって振り返ると、つくづく私は男性なんて好きじゃないんだな、と思ってしまうわけです。振り返る必要ないんだよ。何回もやってるんだから。

幼い頃は、誰かに愛されれば救われると思っていました。それが幻想に過ぎないと気付いたのはいつだったのでしょう。幻想に過ぎると気付くより前に、異性への執着は26辺りで収まってきたのです。そう、Tとの関係が終わった辺りから。当時の私は、彼がこの世にいないことをまだ知らなかったのですが。
毎日、吐いていました。子宮と膀胱も不調になり、休みの日はひたすら病院へ行き、お給料のほとんど全てを買い物につぎ込みました。慢性的な虚無感。
不健康な生活だったわけですが、痩せて胸だけ残った男に何も求めない20代の女はまだ需要があったから、男性に追われるようになりました。こうしてやっと気付いたのです。引いておけば追いかけてくる男性もいるんだな、と。
おかしいですね、あれから10年以上経ったのに、あの頃よりはずーっと健康なのに、今の私は一歩も引けません。何で執着してるのでしょう。Hに。他に男なんていくらでもいるし、それ以前に私は男性とまともな関係を築くことなど出来るのでしょうか。

私が失ったのは若さです。婚活市場においてはこの上ない不利なことです。ただ、人間的には若い頃より今のほうがずっとまともでしょう。
でも、そもそも異性に惹かれない。
私は自分の容姿には自信がありませんが、若さを引いても鼻の形だけはそれなりだ、と思っています。田舎では美形と謳われた弟がいますが、その彼より私のほうが鼻の形はいいそうです(ただし、トータル的に見たら誰からもイケメンと言われる弟が圧倒的なわけですが)
そして私は男性の顔を見るたび思うんです。鼻の形が許せる男性ってなんて少ないんだろうと。出会う人がたまたまなんでしょうか。いや、でも年を取ったら目鼻立ちなんてどうでもいいはずです。そして、本当はもうよくわかってないのです、顔の好みなんて。
5年前に顔がとてつもなく好きだった人がいました。彼とは何も始まらなかったわけですが、奇跡的に再会できても同じです。だって、5年前の私は綺麗だったからです。35歳から女性ホルモンは減少するそうですが、その最後の放出!みたいな。
仕事が忙しすぎて彼に会えなくなってから、私の月経はおかしくなりました。この頃子宮筋腫は発病したのかもしれません。
どうにもならない。コツコツ生活を整えて、自分で自分を愛して、1人でも生きていける、大丈夫、やってやる、と思えないと誰かを探してはなりません。そして、ぐちゃぐちゃですけど、極力早くHのことは忘れるのです。

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