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ボニージャックスよ、永遠に!!トップテナー西脇久夫さん追悼・・・

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4人組コーラスグループ、ボニージャックスのトップテナー西脇久雄さんが2021年8月30日、逝去された。
ここに深く、お悔やみ申し上げます。

写真は、ボクが2016年7月6日成城ホールで開催された「ボニージャックスと成城ホールで歌おう! 2016夏」で頂いた、ボニージャックスのみなさまの直筆サイン入りCDである。

ステキなコンサートだった!!
ボクの宝物である。

ボクと同年代のみなさまは、ボニージャックスについて詳しく知らない方も多いかもしれない。名前だけは聞いたことがある方、デュークエイセス、ダークダックスと混同されている方もいらっしゃるかもしれない。

ボニージャックスがプロデビューされたのは1958年、当時は「歌声喫茶」黄金期、ボクが直に味わうことができなかったその輝かしい系譜について、今更ボクがここに詳細を書くことは遠慮させていただくが、、、

だが、しかし、である!!

ボニージャックスの素晴らしい歌声は、一定以上の世代のみなさまは、必ず耳にしたことがあるハズである!!

NHK「おかあさんといっしょ」の「パジャマでおじゃま」や、「明るいナショナル」等のCMソング、「日曜日は市場へ出かけ・・・」で始まる、ロシア民謡「一週間」、そして、ボニージャックス代表曲「ちいさい秋みつけた」等々・・・

ボクがボニージャックスの歌声に出会ったのは、1985年、NHK教育テレビ(現在のEテレ)の「うたって・ゴー」である。
ボクのNHK教育テレビマニアについて、書くと長くなるのだが、ちょうどボクが「うたって・ゴー」の対象世代(小学校低学年)だったこの年の秋、ボニージャックスがゲストで出演された。
なんと、この年の12月に急逝されたバリトン歌手、立川清登さん、歌のお姉さんは白島千絵さん、そこにボクが今も大好きな、ハプニングス・フォー、クニ河内さんが加わった超豪華共演!!

その「うたって・ゴー」超豪華回・・・

そうですね、ご存じの方は、セカンドテナーが、吉田さんになる以前、大町さん(2011年逝去)の方が馴染みがあるかもですね。

このnoteにおいて、何度か書いているが、ボクは、幼少時からピアノを習っていたにもかかわらず、イマイチ上達しなかった。
しかしながら、いや、もちろん、音楽は、愛している。

ピアノは弾けなくても、歌は歌える。
歌が好きなのだ。

そんなボクにとって、ボニージャックスの歌声との出会いは、衝撃的なものであった。

「歌声って、こんなに美しいんだ!!」

ボクの地声も高音域であったこともあるだろうが、ボニージャックスのカルテットの中でも、聞き入ったのは、珠玉の宝石のような、西脇さんの澄んだテナーであった。

その後、1990年9月30日日曜日、父親に無理やりせがんで連れて行ってもらった、大阪「花と緑の博覧会」最終日、その会場のステージで、ボニージャックスの歌声を生で聴くことができた。

「お!ボニージャックスじゃ!!」

父親がその名前を言ったのを忘れもしない。
父は、博覧会最終日の人ごみに疲れていたのもあり、そこに座り込んで、しばらくそのステージを眺めていた。
ボクも、その歌声に、聴き覚えがあることを認識した。
そう、あの、「うたって・ゴー」で聴いた、4人の歌声を、今、目の前で生で聴いているのだ!!

そんなわけで、ボクは、4人男性コーラスカルテットとして、デュークエイセスより、ダークダックスより、「ボニージャックス」を意識して聴くことになった。

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その後、小学生の時に買ってもらった「ボニージャックス全曲集」のCD。

クラシック音楽と中島みゆきと八代亜紀と、そして、「ボニージャックス」から始まった、ボクの音楽人生だった。

その後、中学で合唱指揮者をして、ピアニストに恋をして、The Beatlesを知り、矢沢永吉を知り、テクノを知り、PIZZICATOFIVEを知り・・・たくさんの音楽に出会って今に至る。

正直、「かっこいい」そして、「オシャレな」音楽を求めた思春期のボクは、旧き良き合唱スタイルを貫くボニージャックスからは、一時期遠ざかった。
1960年代、1970年代の学生運動、フォークやロック以前からの日本の姿を今も脈々と継承する歌声喫茶、新宿「ともしび」にも、いつか行こうと思いながら、未だに行くことは叶っていない。

しかし、2016年、ふと思い立って、ボニージャックスのコンサートに行った。
中学高校時代、合唱部だった嫁様と結婚したことも影響しているかもしれない。
「歌が好き」という、ボクの音楽人生の原点に立ち返る、ステキなコンサートだった。

西脇さんの宝石のようなテナーの歌声を聴くのは、この時が最後になってしまった。

改めて、ボクの音楽人生に彩を与えてくれたボニージャックスに、西脇さんに、感謝したい。

そして、もちろん、解散したわけではない。

ボニージャックスよ永遠に!!

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