類友がわからない、つまり何?

「類友ってホントだと思うさ」と言っていた友達を思い出す。

私と類友ってどういう人たちなのだろうか。
恋人が一番の類友(?)という説もあると思うのだが。

「付き合っている」とちゃんと言えたような付き合いをした人が一人いる。
私は自分の病を彼に打ち明けていなかったので、別れることを選んだけれど。
彼は巨大企業に勤めていて、同期最速出世を果たした出世頭だった。
東大にだって勝ってみせる、みたいなことを言っていて、『そうね、ボーイズビーアンビシャスね、がんばれー^^』みたいによしよしって感じで(何にも期待せずに)思ってたら、その通りになったようなのである。
え?
ちなみにおかげで東大派閥の連中からよく意地悪されるとかなんとか言っていた。
生きてるって大変ですよねホント。

彼が頭角を表せば表すほど、私と家族は引いて行った。
精神を患っている私と一緒にいるのは彼の為にならないのではないかと私は身を引いてしまった。
弱冠26歳くらいでもう子会社立ち上げて社長になるとかなんとかいう話も出ていた。
「なんで、俺を、フルんだ!」
はじめて付き合った彼もそうだったが、そう思っていたことだろう。
だけど、仕事の事で頭がいっぱいな彼に、私のケアまでする余裕はないように思えた。
私と仕事とどっちが大事なのだなんて阿呆な質問をするまでもない。

誰にも言えなかった。
彼氏が出世しすぎていて、付き合うのに不安だなんて。

今にして思えば、あまり楽しくない学生時代を過ごしていたようでもあり、私とそういう点で類友だったかもしれない。
類友と言うより、彼は私のなりたい理想そのものだった。
大企業でバリバリ働いて、出世していく。
旧時代的でスタンダードなサクセスストーリーだ。
全くそのレールから外れまくっている、むしろ普通のレールにすら乗れていない私からすると、ヒーローと言っても良いだろう。
あまりそうは思ってなかったけど。
それどころじゃなかったというか。

なんでお前と付き合ってんの、それ会社の重役の娘とかと政略結婚しちゃうんじゃないの。
母親が彼を良く思っていなかった半面、最後まで彼と付き合えと言っていた父親が最終的に言った言葉だ。
要するに、『普通の』会社員ならよかったのだ。
巨大企業の中でも10本指に入る位能力があって期待されてるヤッピーみたいなこと言ってる様なのじゃなくて。
失礼で申し訳ないが、彼が普通のレベルの会社員だったら、私ももう少し彼に壁を作らずに気楽にいれたかもしれない。
病気の事も理解して貰おうとしたかもしれない。
「あんたの事気遣って大事にしてくれる人が良いんじゃないの」とは母の弁だが、そんな人なんかいたらそりゃあ理想だが、そんなのそうそういないんじゃないのか。
この言葉も私を苦しめた。
それで別れようかなとか言ってたら、父親が「お前、そいつ本気のはずだから別れるとか馬鹿な事言うな」なんて言ってたのだが。
父親の方が同じ男なだけあって彼の気持を多少代弁してくれていたが、最終的にはどういうつもりなんだか俺も良くわからんわと匙を投げた。

私は彼に心を持っていかれてまた壊れてしまうのが怖かったのだ。
それを危惧して、彼と心の距離を取っていたように思う。

なんか類友関係ない話になりました。
それで、類友って、何?
自分の理想とする姿を持っている人って、類友ではないと思うけどある種の類なんだろうか。


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