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キツツキと雨

小さな山あいの村にやって来たゾンビ映画の撮影隊。なぜだか手伝うことになった木こりの克彦(役所広司)は、プレッシャーに弱く使えない新人監督の幸一(小栗旬)にイライラする。しかし、幸一は克彦との交流で自分を取り戻していき、二人のいい関係がイマイチかみ合わなかった撮影現場にも不思議な影響を与え始め……。


「横道世之介」「南極料理人」ハマった人にはきっとうまくハマる。わたしがそうです。通常の世界よりワンテンポ遅れるような時間の流れの中で、クスリと笑って、心がほかほかとあたたまる、そんなものがたりです。

木こり(役所広司)が映画に無意識のうちにずぶずぶと落ちていく様子がコミカルに、かつ絶妙なテンポ感で描かれているのだけれど、すきなひとはきっとこのテンポ感が癖になるんだろうなあ、とおもいます。

噛み合わないふたり、噛み合わない映画、噛み合わない親子、ぜんぶひっくるめて、最後にはきちんとあたかかくまとめてくれる。だいすきな世界観です。きっとせかいは、このくらいのテンポ感でまわっていても、問題はないのだとおもいます。

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