NZ🇳🇿太陽ガールとの出逢い。人種問題とカフェ in Wellington

ニュージーランドの首都ウェリントンへ3日滞在した時のこと。

ウェリントンはカフェのクオリティが高いことで有名なので、地元民に愛される超有名店のthe Hangerへ。

119 Dixon Street, Te Aro, Wellington 6011

店の前に着くと、早速長蛇の列。

前に5人くらいのグループがいて後ろについて待っていると、　

「私たち持ち帰りなの」
と前を譲ってくれた。
こういう誰かのために躊躇せず話しかけてくれるところが、この国の好きなところ。


前に行くと1人アジア人の女の子が待っていて、「待ってますか？」と聞いてみる。
「そうだよ！あなたも？」
そんなことから会話が始まり、2人でおしゃべりしながらテーブルが空くのを待った。


店の中は相変わらず忙しそうで、
十分くらいは何気ない会話を楽しんでいると、
カウンター席が2席空いた。


そして定員さんが私たちの顔を見て、
当然のように隣同士のカウンターへ案内してくれた。
2人ともアジア人だったのと、
おしゃべりをしていたのもあって、
友達と思ってくれたのだろう。


もちろん嬉しかったけれど、
なんとなく「アジア人」の括りで
彼が判断したのだろうなというのが伝わった。


そんなこんなで一緒に座った彼女と
メニューを睨めっこしながら、
「出身はどこ？」
と聞かれたので、
「日本だよ」と答える。

彼女は中国出身で、名前はイェリュ。
イギリスの大学留学を経ていまはオランダのアムステルダムでプログラマーをしているそう。


アムステルダムは
私も一度だけ行ったことがあって、
人生でもう一度生きたい場所ナンバーワンだ。


新婚旅行はアムステルダムがいいって昔の彼氏に伝えたこともある。

兎に角、彼女は太陽のようで、
とびきりの笑顔でアムステルダムでの生活や
ナイトライフについて、超早口の英語で教えてくれた。


中国出身の方とちゃんと話したのはこれで初めて。
私の中にあった得体の知れない”中国人像”を根底からひっくり返すような驚き。

彼女は間違いなくクレバーで、スマートで、そして太陽みたいな女の子だった。


私たちが頼んだコーヒーが運ばれてくる頃、なんとなく人種差別の話になった。
きっかけは小さなことで、私がなにげなく言ったこと。

海外に行くと誰かから、
「チャイニーズ？コリアン？」
と初対面の人に聞かれることがある、
という話だった。

特にバンクーバーへ行った時は移民が多い都市だったので本当によく聞かれた。


私的には笑いながら、何回も聞かれるから困っちゃうよ〜っていうスタンスで話していたが、
突然キャッシャーからKiwi（ニュージーランド人）のウェイトレス女の子が会話に入ってきて、
「We are stupid」
（私たちは本当に馬鹿げてる）

と突然会話に入ってきた。

「私たちヨーロピアンは、ラテンやアフリカ系、そしてアジア人の顔の見分けがつかないからって、平気でそう言うことを聞いてしまうの。
本当に愚かだわ。ごめんなさい。
そしてあなたたちの出身はどこなの？」

と忙しいキャッシャーを相手しながら、グウィネスパルトロウ似で美人なウェイトレスさんは会話に入ってきてくれた。


「日本人と中国人だよ」と答えると
満面の笑みで「Coool!!(カッコいい)」
といって、じゃあこの漢字読める?と細くて綺麗な腕を捲り上げて、腕に彫ったタトゥーを見せてくれた。

「私の親友の名前なの」
「彼女は台湾出身よ」と教えてくれた。


中国人の友達が、その腕に彫られた漢字を読み上げると、
「その友達に伝えなきゃ！まあ、知ってるんだけどね！」と笑ってウィンクしながら仕事へ戻っていった。


いかにもニュージーランドらしい心温まる会話を楽しむことができて、本当に大満足だった。

Flat White（NZといえばこれ）

ちなみにニュージーランドでは、
「コリアン?チャイニーズ？」といった”Rude”な質問はまだ聞いたことがない。

インド人にタイ人みたいな顔してるね！と言われたことはある笑

こっちではマオリがいるし、移民が1/4を占めているから、「どこ出身なの？」と言う質問は
マオリにとっては失礼極まりなくなってしまうため、初めて会話する相手には少し勇気が要る質問。

だからこそ、ニュージーランドは
個性を尊重することやマイノリティ差別に対しての意識が高い。

こっちでは、「日本人です」と言うとみんな
「クール！」といって接してくれる。
Kiwiは基本みんな日本人びいき。

彼らに日本人の美しさを見せてくれた先人たちに感謝したい。


ちなみに、イェリュの漢字の意味は何?と聞いてみた。
意味は、”太陽”。
子に名前をつけるときに、その子へこうなってほしいと願いを込めてつけることは、あながち間違っていないのだと思った。まさにその名の通り、太陽みたいなオーラと輝きのある女の子だった。


イェリュは帰国の数時間前だったので、カフェでバイバイをしてそのままアムステルダムへ帰っていった。最後のチャンスに会えて良かった。


Kiwiのフレンドリーさと、移民や人種に関わらず、人として扱い、リスペクトする意識の高さを感じた日。


そして出会いにも感謝。


間違いなく、何か大きな力に突き動かされて経験できた出会いでした。

アムステルダムにまた行けると確信できた日。

ウェリントンに行ったら、
カフェと美術館巡りは絶対にオススメです。

国立博物館のテ パパ