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『ありがとう。さようなら』(映画「シン・エヴァンゲリオン」の感想)

映画検定も持っているミュージシャンhiro’の映画感想ブログです。

・エヴァに関して
アニメ全話、マンガ全巻、映画全て、観ています。
人によってはかなりのエヴァ好きと思うかもしれませんが、
エヴァの熱狂的なファンを知っている身からすると全然です。
全作品一回ずつしか見ていないですし、登場人物に恋したりもしていません。
もちろん、エヴァが好きですけどね!


・前作「Q」と時間
ちなみに、シンジくん目線で見ていたのが、
歳を重ねながらミサトさんやカジさん目線になり、果てはゲンドウさん目線になったりしてきました。
そして、14歳というのがテーマだったのに前作「Q」では長い時間が流れていて、「私のエヴァじゃない」となってしまったわけです。
一体、どんな態度でシンエヴァを楽しもうか?と、ふわふわした状態でした。
ツイッターに書きましたが、
それは楽しむというより呪いを解きにいくような想いでもありました。


・本題
では、感想を。
謎がどうとかではないですが「ネタバレあり」と書いておきます。

2021年3月公開となったシンエヴァを同月に観てきました。

今作では冒頭に前作までのまとめが流れるんですが、そこでもう泣けてきました。
熱狂的ファンでなくとも長い時間を過ごしてきました。待っていたんです。

さて、まとめも終わり、新たなシーンが始まるわけですが、
「一体どうなるんだ?」という状態です…。

そこで私は、レイの成長を通して零から全てをやり直しているように感じました。
レイの可愛さもあって、愛おしかったです。
そして、そんなレイと同じようにシンジも壊れた心を治し、成長していきます。

最後まで見れば、(多分)誰でもわかるように、
いわゆる中二病的だったシンジくんは、そこを脱しオトナになるんです。
現実世界で一歩進んで終わっていく。とても素敵だと思いました。

…私は監督の庵野秀明さんを多分好きですが、信者ではないです。
だから前作が微妙だったわけです。
そして今作も私には理解できないし理解しようとも思えない着地をする可能性がありました。
だけど、そうならず私にも、(多分)万人にもわかりやすい着地でした。

最後の「終劇」で何か、言葉に出来ないんですが自分の中で何かがありました。胸がいっぱいです。


[音楽について]
ミュージシャンらしく音楽にも触れましょう。
アコギ音を使った曲が多かったですね。
これだけ多く使うということは狙いがあるんでしょうね。
まぁ、アコースティックサウンドといえば、
ナチュラルであたたかみがあるわけで、そういった世界観にしたいとか??

挿入歌のバスドラ(キック)が鼓動のように機能していましたね。
これも狙っているのかなぁという気がしました。


[特に響いた場面]
アスカの一言、ゲンドウの独白に救われました。

私は、いつ死ぬかわからないというスタンスでなるべく想いを伝えるようにしていますが、
それでも伝えられない想いはありますし、過去を振り返れば数限りなくあるでしょう。
当然、こちらに伝えられることなく過ぎ去った想いも。

だから、良いとか悪いとかではなく、今作の二人の言葉が嬉しかったのです。
個人的にエヴァで好きな、バスの場面が出てきたのもよかったです。


[個人的なマイナス面]
前作までを見てない人にはポカーンで面白くない映画な気もしました。
ただ、前の席の高校生くらいが終わったあとに
「よくわからないけどすげー」みたいなことを連れに言ってたので、そうでもないのかもしれません(笑)。

あと、マリのいかにもアニメ的な、シリアス場面でも変わらぬノリは好みではなかったです。
まぁ、アニメ好きの人は好みの人が多いのかもしれませんし、許容できないとかではないんですけどね。


…はい。
最後までお付き合いいただきありがとうございます!

まだ見てなくて興味を持った人は、
「序」「破」「Q」を見てから、シンエヴァを見てみてくださいね。

終劇

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