パイオニア計画、12号、海底1000mより

太陽の黒点が爆ぜる、まぶしい何かが僕を溶かす、そういう日々ならよかったんだ。ひたすらイカロスに逃げる毎日で、今日もそこで僕は僕の心臓を抱きしめている。
下から鉄塔を眺めて、すきだとおもった、夜なのに赤く染まる横浜のみなとみらいの空をみて、きらいだとおもった、深い夜だった。

大事に抱えていたい感情、君に出会わなければよかったと思ってしまったこと、いつまでも痛い心臓、ビー玉が割れたような。
はやくすべて思い出して、忘れるように、忘れるように、祈っている。

近い日、深海からロケットが打ち上げられるらしい。

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