空白

黒炭だった君の髪をふと思い出して、なんだか眠れなくて、気がつけば外が明るくなっていた。
眩しく輝く恒星ほど、燃え尽きるのも早いと、僕の神様が歌っていた。僕が撮る空の写真はいつも解像度が低くてさ、君と見たものと全然違うんだ。

休日なんてあってないようなものだし、中央線を並走する電車みたいな関係だったと思う。
君のつま先は徐々に、確実に、違う方を向いていって、僕は曖昧に、確実に、後ろばかりを見ていた。
君が今の僕を見たらきっと、レグルスみたいだねって、笑うと思うよ。

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