都民、はじめて東京ステーションギャラリーへ。佐伯祐三を観に
社会人4年目の初日に私が向かったのは東京駅。
無理やりねじ込んだ予定、「佐伯祐三 自画像としての風景」の鑑賞。
佐伯祐三の作品を観たことがなかったが、展覧会の広告で存在を知って一瞬で行こうと決めた。
せっかくの新しい画家との出会い。なので事前準備なし、下調べも音声ガイドもなし。
どんなことを考えられるか、わくわくしながら丸の内北口を出た。
見どころたくさんの今回の展覧会は、各作品を見て想起したことを描きます。
会場はめっっっっちゃ混んでた。
コンスタブルの朱
学生時代の作品である《勝浦風景》だけで5分ぐらい消化したかもしれない。波の飛沫と透けるような海が見事で、動きと光の揺らめきが美しい。
次に目を引いたのは《滞船》。
空はブーダンっぽいような気もするが、
ここで思い出したのは19世紀イギリスの風景画だった。
横並びになったコンスタブルの作品を見て、ターナーが自分の絵にも赤のポイントを入れたのは有名な話だが、この絵でもぱっと目を引く朱色が。
そのほかの作品でも赤というより朱色がポイントになっているものが非常に多かった。
佐伯が愛していたのはパリなのに。
さらに海を超えた島国とのつながりをちょっと感じた。
ユトリロを感じるノートルダム
序盤からなんだかユトリロを感じてやまなかったが、3章で予感が決定的に。
短期間で作品を描きまくっていた、というところも共通している(動機は違えど)。
なんとなく陰鬱な感じはレッサー・ユリィともちょっと近いような?
しかし重厚な物質感が目を引く。
ユトリロには勝手に儚げな印象を持っているが、佐伯の方はどっしりとして画面を圧迫してくる主張がある。
これが動機の違いに起因してくるのかな〜なんて勝手に想像していた。
日本の画家との素敵な出会い
日本人の西洋画家をちゃんと観た展覧会は初めてだった。
各時代でものすごい模索、実験が見られて、創作に対する熱意を感じたし、こっちもエネルギーをもらった。
次は大阪へ帰っていくようだが、作品数が20点くらい多いと聞き、そっちも行きたいくらいには好きになった。
大阪は大部分の作品のホームなので、ポストカードの種類ももっとあるのかな、、、。
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