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ホテルデルーナ、내 스타일すぎる

たまたまなんとなく観始めたけど、あの時の自分のたまたまなんとなくに心底感謝したい。どのくらい刺さったかというと、涙腺固い通り越して涙腺どっかいったんじゃないかってレベルで涙が出ない私があと一歩で泣く(:_;)ってとこまでいったし、残り話数が少なくなってきたときは寂しすぎて怒涛の勢いで観てたのに一旦寝かせちゃったほど。


今日のコンセプトはホテルデルーナについて好き勝手喋る!なんですが、色んな人に観てほしいな~という布教心もあるのでまずはざっくりとあらすじを。

舞台は死者の魂が休む場所である「ホテル・デルーナ」。死後あの世にあっさりいけない事情を持つ人が訪れるところであり、お客は全員幽霊。従業員もみんな幽霊。デルーナの社長チャンマンウォル(IU)は、1300年前の罪を償うために月霊樹に縛られ、老いることも死ぬこともなく働いている。
そんなある日、ホテルに生死を彷徨う男が迷い込みマンウォルに見つかってしまうが、息子クチャンソン(ヨジング)を20年後に引き渡すことを条件に見逃される。20年後、チャンソンのもとに届いたのはホテルデルーナへの採用通知書。最初は頑なに拒んでいたチャンソンだが腹をくくってデルーナで働くことを決め、社長と個性豊かな従業員の面々とともに、様々な思いを抱えてホテルに訪れる死者たちに向き合いながら支配人として成長していく。

私は千と千尋の神隠しがジブリ作品の中でかなりお気に入りなんですが、ホテルデルーナとなんかどことなく世界観が似てるような気がしてそういうとこも好きな理由。


生者以外(千と千尋:神様、デルーナ:死者)向けの非現実空間宿泊施設で、ひょんなことからそこで働かざるを得なくなっちゃった主人公(千と千尋:千尋、デルーナ:クチャンソン)が雇用主(千と千尋:湯婆婆、デルーナ:チャンマンウォル)と愉快な同僚たち(千と千尋:リンをはじめとする油屋のみんな、デルーナ:客室長キム学士ヒョンジュン)に囲まれながらなんとかかんとか見慣れぬ世界に適応しお客様をもてなしながら頑張っていく…みたいな感じが。あとは湯婆婆とチャンマンウォル、派手好きで気が強いタイプなとこが一緒。


この辺まで来てちょっとデルーナが気になってきたかもなって方、ぜひチェックしてみてください♩ここからは超ネタバレワールドです


①IUとヨジングがま~じで良い


IUちゃんは歌うま国民の妹穏やか可愛いオンニなイメージで演技してるとこ見るのは初めて、ヨジングさんは名前だけ知ってるけどまじで名前しか知らないっていう状態でスタートしたんですが、あっという間にこの2人演じるチャンマンウォルとクチャンソンのケミにずぶずぶのずぶになった。つんとした雰囲気のマンウォルと爽やかで落ち着いた好青年チャンソンに、IUとヨジングがほんとぴったりはまってて最高。


わけわかんないまま幽霊が見えるようにされるし幽霊しかいないホテルで働くことになるしで振り回されまくりなチャンソンだけど、強引で自分本位なように見えて実は筋が通ってたり相手を思ってたりするところを知るうちに徐々にマンウォルが気になる存在化するし、マンウォルはクチャンソンのことも歴代の支配人と同じ過ぎ行く人間の中の一人じゃ~んって軽く思ってたけど、彼の誠実さとか芯の強さ、優しさに触れて頑なだった心が絆されていく。


ホテルに迷い込んできた男をしゃあなし助けた対価に得た次期支配人候補のビビりなくせに口うるさい人間vsどうにか約束をなかったことにしたかったのに逃げ場なくしちゃってしゃあなし働くことを決めた就職先の破天荒社長っていう出会いから始まって、距離を縮めていく過程がしっかり描かれてるのがめちゃくちゃ良い。こっちはどえらいレベルで感情移入しちゃうし、2人が心を通わせれば通わせるほど別れの時期が近付くっていうどうしようもなく悲しい展開に気持ち全部持ってかれる。


なんか観始める前は「IU×ヨジング主演!死者が集う不思議なホテルを舞台にしたファンタジーロマンス」っていう誘い文句にはいはいここのラブラインね^^ホテル片手にいちゃこらさっさってか^^って謎のひねくれ斜に構えムーブやってたんですが、そもそも設定として別れがゴールみたいなとこある&恋愛メインってよりも人間模様とか死生観の方に焦点を当ててるような作品で良い意味で裏切られた。


マンウォルの過去ターンもだけど、そういう割と重めなテーマが根っこにありつつデルーナの日常はいたってコミカルで、自由気ままにやりたいマンウォルと軌道修正にかかるチャンソンの軽口の叩き合いが癖になるし見てて楽しい。振り回されてるようで実は一枚上手な年下男超ずるくない???いつも上手じゃなくて普通に振り回され倒してるときもあるのがさらに良。


この2人の好きなシーンはそりゃもう数え切れないほどあるけどその中でも印象的なシーンを紹介させてください。


バス停
三途の川ロードを渡ったっきり戻ってこないんじゃないかと次第に不安になるチャンソン。ふとバス停でキムジュニョンの広告が目に入り、マンウォルとの思い出が浮かんできてほろりと涙が溢れた後抑えきれず泣きじゃくるシーン。


ここまじのまじのまじでヨジングの演技力大爆発してて泣いた。いつも堂々としてて毅然とした態度を崩さなかったチャンソン(もちろん自然由来というか彼自身のポテンシャルも影響してるだろうけど、寂しさを隠して強気に振る舞うマンウォルへの気遣いもあったんじゃないかな~って思う。ほんとクチャンソンずるい)が人知れず打ちひしがれてる姿が切なすぎ。


あと泣くつもりじゃなかったのに一粒ころっと出てきちゃって涙が後から後から止まらなくなったってところ、真心が届くで偶然ユンソの広告見たジョンロクが泣いちゃうシーン思い出した。普通にしようとしてたはずなのに急にその人のことを意識せざるを得ない状況になってどうしようもなく動揺するあたり、ほんとに好きなんだよねっていうのが伝わってきてやられる

月霊酒、また飲むかもう飲まないか問題
再び月霊樹に縛られる代わりにずっと一緒にいる方よりも流れない時間から解放し最後の支配人として残りの時間を過ごすことを選ぶチャンソン、そう言ってくれると思ったって言うマンウォル、満を辞して交わされる사랑해と사랑합니다…


ここの一連の流れ、2人の覚悟と相手を思う気持ちが温かくて良い!いやでもほんとにお別れしか残されてないじゃんつらすぎ!の気持ちの狭間でしんど~なってた。(あと思わず麻姑神からお酒かっぱらってきたユナの気持ちもわかる。自分を死に追いやった相手の身体で、全然馴染まない環境で生きてくしかない中で好きになった人と事情を知ってる人たちがいる居場所がなくなっちゃうと思ったら強硬手段にも出たくなるっしょ)


雪だるまを食す会
夢電話サービスお疲れ様でしたということでお雑煮の人気店にやってきた2人。サンチェスよろしくマンウォルにタメ口をききたいチャンソンが雪だるま餅1つにつき100年老ける計算でお餅爆食いチャレンジを仕掛ける。追いつく追いつかないでいつも通りぎゃいぎゃいやってる中、チャンソンが急に「餅全部食べてそっからイヤリングまで食べてやる」って言い出すからマンウォルが吹き出しちゃってそっから笑い合うシーン。


ここ初めて見た時、この笑い方マンウォルってよりIUちゃんの人格入ってる!!!ぜっっっったいアドリブじゃん!!!って直感したんですが、調べてみると合ってたからもう最高だった。台本には「2人は切なく笑いながらも、悲しい」って書いてあって、IUちゃんがヨジングに何でもいいからおもろいこと言ってって頼んだところ件のイヤリング食うぞ発言が飛び出したそうで。悲しい要素薄くなったからほんとはNGカットだったけど、自然な姿が良かったからってことで監督が採用したらしい。監督天才すぎる大感謝です。屈託なく笑い合う2人と物悲しいOST(안녕/ポール・キム)の対比が沁みた。


②気付けば超好きになってるいつものみんなたち


クチャンソンがめでたく支配人に就任した日、死後500年(キム学士)、死後200年(客室長)、死後70年(ヒョンジュン)の古株三銃士で~すって紹介されたときはまさかこの3人のことこんなに好きになるなんて思ってもみませんでした。。。


みんな無念の死を遂げたっぽいけどたまにどっかずれてて社長の逆鱗にびびりつつおもしろおかしく各自の仕事を遂行してる、って印象だったんだけど、話が進むにつれてそれぞれの生き様と死に様にフォーカスされて色々見えていくの深いな〜…ってなった。最初はあんま信頼関係とかなかったし、なんなら月霊樹を成長させないために厄介払いされかけてたチャンソンとも徐々に仲良くなっていくのいいよね


特に、マンウォル帰還後チャンソンに抱きしめられてるとこに三銃士来てみんなでぎゅってなるシーン、ヒョンジュンの卒業式にばっちり決めて参列しに来たいつものみんな見てご家族の方々ですか?って聞かれたチャンソンが「はい、家族です」ってにっこり答えたシーンほっこりした。因縁の一族がやっと絶えたかと思いきやまだだったことに気落ちする客室長を笑わせようと、チャンソンがマンウォルにもらった伝家の宝刀虎柄スーツを着て現れたやつも良かった。


卒業式といえばヒョンジュンの人徳ゆえにしれっとお客様方がわんさか来てたのも、後ろの方で晴れ姿を見守ってた死神も粋だよね~。死神役の方(カンホンソクさん)、キム秘書でもヨンジュンお付きの寡黙な秘書やってたけど多くを語らないキャラクターが絶妙に似合うよなあと思いながら見てました。

そんでキム学士汚名返上小説化大作戦にあたって長期滞在してたコーヒー飲みの作家さんが活躍するの超伏線回収ですっきり♩って思ってたら惜別のティアーズですぐ旅立っちゃったのつらかったな。三銃士の中で最初にいなくなっちゃったのもいつも車がトンネルに入ってったらすぐ帰る死神がみんなとずっと佇んでたのも普通に涙腺にきたけど、別れ際は仏頂面だったマンウォルがその後置き手紙と感謝のティアーズで号泣するシーンずしっときた。こんな風に机に突っ伏して泣いてるとこキム学士にも見せてあげたいって思ったけど、多分キム学士はマンウォルのそういうとこまでちゃんと知ってるんだろうなって思えてまた好き


お気楽ムードメーカーしながらも実は戦時下で親友に殺された過去を持ち、その親友に自分丸ごと背負わせることで妹を託し守ろうとしたヒョンジュン。ずっとずっと待ってた妹を迎えに行き2人であの世へ行く=ユナと別れるなのめっちゃ悲しいし複雑だった。ていうか作品の性質上そして誰もいなくなった系ドラマすぎて、デルーナ消滅後のチャンソンとユナがまじでドラマ内の人ながら心配になっちゃった。ホテルデルーナでの思い出を大切にするのと同じくらい、続いていく自分の人生も大切にしてほしい。


あと外せないのが客室長とマンウォルの2人にしかわからない連帯が垣間見えるとこ。お互い強い恨みを抱えたままその時を待ってたのも、自分も消えていい覚悟で相手を消滅させたかったのも、一番恨んでるのは他でもない自分なとこも似ててさ。あなたはわたしでわたしはあなた的な部分があって、口には出さないけどそれを感じながらデルーナで共に過ごしてきた2人が最後には自分の心の安寧に辿り着けて良かった。別れ際の抱擁はほんと泣いた


そうやって一人ひとりが思いを晴らして悔いなく旅立って行くのを見送ると、マンウォルにとってのその時もいよいよ近付いてきて。空っぽになったホテルをゆったりと歩いて回ってたらヒョンジュン、客室長、キム学士の面影に出会い、バックで流れるのはAnother day~♩ってとこやられた。何でもない日常の3人があの頃みたいに目の前にいて驚きと嬉しさと懐かしさで涙を浮かべる表情も、ふっと消えて現実に引き戻され茫然とするのもめちゃくちゃ揺さぶられた。



③コチョンミョンしんど物語すぎて情緒おかしくなる


最初はこの裏切り者め!そらマンウォルも1300年恨むわ!思えばアリジゴクのときも助けてくれるかくれないか妙に怪しかったもんな!って当事者ばりの勢いでやなやつ認定してた。


でも実はヨヌとの約束を守るため、マンウォルを生かすために悪役に徹してたってことが明らかになって、そこから私の中のコチョンミョンしんど物語が幕を開けました。


あの日のマンウォルは自分を殺すためにそこにいたのに全部知っててなお嬉しそうにするし、マンウォルの剣に貫かれることも厭わずに抱き寄せて髪撫でるし、最期の約束通りデルーナの初めての客として来てからは蛍として人知れずずっとそばにいました~ってなんかもう一途とかの次元じゃない果てしない思いすぎるじゃん。


同じようにデルーナに縛られてたにしてもさ、普通に人間として周りのみんなとなんだかんだ楽しくやってたマンウォルと時折光るだけで特に誰と交流するわけでもなく蛍やってたコチョンミョンじゃ1300年間の思い出というか過ごした時間の濃さみたいなのがあまりにも違いすぎない!?蛍生活ってブラッシュアップライフだったら麻美が速攻でやり直せますかって受付のバカリズムに聞くやつだよ!?ってなった。(ブラッシュアップライフ、今期のドラマで一番好き)


いうたら恋敵にあたる存在なクチャンソンのこともトンネルから生還できるように助けるいいやつだし。あのシーンといえば、三途の川トンネルから無事帰還したチャンソンの髪の撫で方でマンウォルの頭をあの人が過ぎるの神演出すぎない?駆け寄ってきたマンウォルに抱きしめられて一瞬固まるのもほんのり嬉しそうにするのも外はチャンソンなのに中身は確実にコチョンミョンじゃん…てなるのすごい。


ラスト、ソンファとヨヌの記憶を通してマンウォルが真実を知れたのは良かったけどせっかくちゃんと会えたのに多くを語ることはなく蛍に戻っちゃって、最後に三途の川ロードを送ってもらうもののこっちからすると49日だけど現地時間はすぐらしいから大した会話もない(てか並んで歩いてもなかったから終始無言そう)だろうし、立ち止まったマンウォルに手を差し伸べる(チョンミョンとの過去が解けた時点で月霊樹に縛られてない状態だから多分一緒に渡り切ろうと思えばいける)けど何も言わずにさよならになっちゃってこっちが勝手に泣いた。 クチャンソンが置いていかれないこととコチョンミョンについていくことが両立しない世界つらすぎ。


城主に仕える護衛隊長とさすらいながら暮らす盗賊、出会ってからお互い惹かれていくけど生きる世界が違いすぎて好きな気持ちだけじゃどうしようもなかった/1300年後はマンウォルにはクチャンソンという大切な存在ができてたしホテルごとほっぽってあのタイミングでチョンミョンと一緒に橋を渡り切ることはできなかったってことでこの2人はとことんそういう根っこのところ、当人同士じゃ変えられないみたいな部分で縁がなかったのかな〜…。


ていうか内通者がいらんことさえしなければどんな苦労があってもチョンミョンは城を抜けてマンウォル達のもとに合流してたくない?(泣)なんのしがらみもなく気持ち伝え合って幸せになってたでしょ(泣)そもそもヨヌもソンファもヨンスとミラとして現世で生を全うしてるのにチョンミョンは好きな人にどえらい重さで憎まれ恨まれ刺される(刺されに行く)→死後も見守りたくて蛍としてデルーナに滞在→名前を呼ばれて姿を現しやっときちんと会えたと思ったらちょこっと言葉交わしただけで旅立たざるを得ないっていう激つら3コンボなのがまじで駄目。報われなさすぎてこっちが狂うって…コチョンミョン幸せルートでもう一本ドラマ撮って…、。


なんか私す〜ぐくっつかない2番手好きになる現象に陥りがちで気付けば王道カップルより応援しちゃってる時も普通にあるけど、ホテルデルーナはそっちじゃなくてクチャンソンもまじで刺さってるし好きなのは本当なんですよね。コチョンミョンはもう刺さりすぎて色々考えちゃってつらいからしんどい枠(重)



④とりあえずポップなビートで締めにかかる


散々激重感情ぶっぱなしといてあれなんですけどやっぱり最後はいい感じに明るく終わりたいのが人間の性なので(?)、ラストはチャンマンウォルのインスタを宣伝しておしまいにします。

https://instagram.com/fullmoon.long?igshid=YmMyMTA2M2Y=


ちなみにこのアカウント、IUちゃんのアイデアで始まり、キャストみんなも協力してくれて色んな写真を撮りためてアップしてたらしい。しかも運営してたのもIUちゃん。デルーナペンとしては嬉しい情報すぎ。


いつかまた、記憶が薄れてきた頃に一気見して世界観にどっぷり浸かりたいなあ、と思う내 스타일ドラマでした。








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