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【取材した怪談話153】物色

デザイン系の専門学校に在籍していた女性Aさんが、デザイン画の実習を受けていた時の話。

その日の実習では、各々が洋服のデザイン画を描いて、教壇に座っている担当教員に提出することになっていた。実習には四十人ぐらいの学生が参加しており、七~八割が女子学生だ。皆もくもくと描画しており、教室内は試験中のように静かだった。

そんな中、Aさんの隣に座っていた女性Bさんが突然、プッと小さく吹き出した。何かに対して思わず笑ってしまった、そんな様子だ。Bさんは、いわゆる霊感体質者だ。

「どうしたの?」と小声でBさんに訊いてみた。

Bさんによれば、ふたりの若い男の霊体が教室内を歩きながら女子学生らをジロジロ見て周っていたそうだ。その際、片方の男が軽い口調でこんなことを話していたという。

──この教室、ブスばっかだから他んトコ行こうぜ。

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