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我が家の犬事情②命のリレー後編

次男の心臓の状態は良くならず、むしろ肺の圧に悪影響を及ぼしていることがわかり、生後半年で手術が決まった。子どもたちはともかく私はもう手術の事で頭がいっぱい。準備物や本人や家族の体調管理等(誰が風邪を引いても手術が延期になってしまうため)フル回転させていた。並行して、体調不良が続いていたMくんを全く構うことができなかったことを、今でも後悔してしまう。

まだこの時は被毛がある。ご飯を色々替えたけど食いつきがどれも芳しくなかった。

次男の手術入院は親が付き添い入院しなくてはいけない。何とか母乳育児にもっていけていたので、必然的に私が担当。術後、ICUに2週間入ったが、その後V字回復し、酸素のカニューレ無しで退院した。そんな次男の劇的な回復に反比例するかのように、Mくんの体調はますます下降、頻繁な粗相に頭を抱えざるを得なかった。獣医に行くも原因はわからず、とにかく食べさせることしか手立てはないようだった。次男は術前に覚えていた寝返りやうつぶせでにこにこ遊ぶ日が増えたが、Mくんは散歩以外は部屋の暖かい日だまりもしくはストーブの前でゴロンと横になっていることが増えた。

そして、退院して1か月後術後検診日。その日、執刀医から術後ずっと飲ませていた利尿剤等の薬の終了を告げられた。あとは定期的に検診していけば大丈夫とのこと。次男はしっかり回復している、良かった!喜びと共に帰宅すると・・・お出迎えしてくれるはずのMくんが来ない。ケージを見ると中で固まっている。急いで抱き上げたが、なぜか冷たい。え?朝はちゃんと起きて、私たちを見送ってくれたはず。なぜ?なぜ?動かない?
病院から帰ったばかりなのに、また病院。今度は獣医だ。担当の主治医は(意味はないとわかっていても)蘇生処理を行ってくれたが、Mくんが命を吹き返すことはなかった。

ここからは、私の想像でしかないが・・・(後日、アニマルコミュニケーターを通してMくんと会話してもらい、確証を得ることができたことも追記)
Mくんはおそらく、次男のために我が家に来た。次男の命がこの世としっかり繋がるまでのお役目として。自らの命を次男に渡して、また次のお役目をもらうまでしばし休憩しにお空へ戻ったのではないかと。

その後、次男のお目付け役は後に来た2匹目の犬になり、我が家が分裂するまで愛嬌を振りまいてくれていた。


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