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甘く、切なく

二人の蜜月は長くは続かなかった

ほんのひとときだけの甘い時間に酔いしれただけ

終わってしまえば泡沫の夢だと心の奥底に閉じ込めておけるはずだと思っていた

再び貴方に巡り会う迄は‥

日常に混ざり込んだ淡い恋の息吹に心が惑わされていく

ふとした瞬間に絡む視線に身体が熱く疼いて

閉じ込めていた想いの丈が溢れ出しそうになる

貴方の事が堪らなく好きですと

告げたあの冬の日に二人戻れたなら

もう私は何もいらないのに

貴方の心だけ私に‥

それだけなのに‥

日常の中

仕事の傍らそっと貴方を見つめて溜め息をつく位しか出来ない

貴方にも私にも背負う物がある

甘い恋に酔って現実に背を向けるなど

今の二人には難しいのだ

苦い現実に立ち向かいながら

時折甘い恋の想い出に胸を痛めるのみ

ただただ、甘く切なく貴方を想って

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