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9/25の雑記

先週の日曜日は、新宿まで、麓健一さんのライブに行く。台風のなか、一瞬ぽっかりと空いた穴。そこに落ちていくのか、そこが抜け道になるのか、なんてふと詩の出来損ないのようなフレーズが降ってくる。

2時間弱だったろうか?。アンビエントのBGMから麓さんの語り、ちょっとした隙間、20人も入れば満員の小さな劇場。たった一つの咳払いや、呼吸さえ、張り詰めているライブの空気を乱しそうで…一曲が終わっても、拍手も音の出ないようにしながら、手を合わせる。
とても美しいライブだった。僕の小さなたくさんの欲望や時には醜悪にすら感じるような感情ですら、ただ、あるだけで、美しいと感じられるような。
それまで笑顔で彼の歌を見ていた僕は、ある瞬間に不意打ちのように泣く。雨音が遠くから聞こえてくる。初めて貰った香水の匂いが、気づけば、鼻腔に届く。

麓さんと話すタイミングはなかったけれど、
初めてライブを見た、遅れてきた青春の始まりを告げた夜から、ゆらりサイケデリックな真昼のあの日から、お互いに生きてきたなぁと思う。彼の暮らしは僕には分からない。ただ僕の暮らしには彼の歌はときおり、立ち返る場所として、ある。ずっと神聖な場所として。

そして、自宅で、「MEMORIA メモリア」というずっと観たかった映画を観る。ここには起承転結のような、物語はない。けれど、これこそが映画でしかできない藝術だよな、と思う。

タイトルが示すように、これは、記憶をめぐる映画だとは言える。もしくな認識についての映画だとも。
この「私」という存在が、
どのような形で、
何をもって、
形成されているのか?
というような。

そこからもしかしたら、歴史…人類史、地球史から宇宙の成り立ちまで、考えさせられるような。

劇中、共感力という単語について語られる。
そこで、やはり美しさと悲しみが挙げられている。

素晴らしい映画だった。

そしてまたこの週末、僕は友人の美容師さんに髪を切って貰いに行く。
彼女とも長い付き合いになる。
髪を切って貰いながら、僕は毎回、いま現在の自分の調子を見ている。
どうやら、やはり、いまがいちばん調子が良い。

自伝を書いたらどうですか?と言われる。
いちばん波瀾万丈な人生を歩んでますよ、と。
自伝かあと自問自答しながら、
ついつい饒舌になる。
そして帰宅後、よく考えたら、
自伝は既に書いていたのだった、と思い出す。
数万字のその存在をすっかり忘れていた。

彼女には、さらにいまが普通の状態なんですよ?と言われる。
上がったり、下がったりしながら、
働き、食べ、暮らす。
確かになぁと思いながら、
水瓶座ってさ、個人的な部分でも、頑張って、頑張って、頑張って、その普通にたどり着かなきゃ、みたいなところがあるからね、と笑う。
だけど、ならば、これからはさらにワクワクすることがたくさんあるね!と。

それから「しょうぶ学園」という施設の、ドキュメンタリー映画のDVDを観る。
幸福は日々の中に。という映画。

面白かった!。
この映画では、とりわけ音楽について時間がさかれているけれど(しかもアフリカン・ファンク!をみなさんで演奏している)、
施設長さんのインタビューがところどころで差し込まれていて、
死生観や社会、社会参加、幸福とは何か?正しさとは何か?ノーマルとは何か?
自問自答しながら、利用者さんと関わっているところ、
それは、以前、友人におすすめされて観た「道草」という映画でも同じことが言えて、
2つの映画とも、自問自答しながらの支援と、利用者さんとの距離感がやっぱり観ていると、素敵だな、と思う。

また別のある日、長い付き合いになった方に、いまの自分の体調や状況を報告に行き、苦労してきたひとの方が、介助は合ってるよ。あなたは、サービス管理者を目指してみれば?社会福祉士も、考えてみながら、働いてみて。とアドバイスを受ける。

いまならようやく、その苦労してきた、ってのも自分に受け入れられた、と思う。
甘えてばかりで生きてきたと思っていたけれど、それだけじゃなく、しっかり苦労してきたんだなー、と。
やっぱりちょっとずつ、変わってきたんだな、と。
もちろん幸せな変わり方をしてると思う。
いまは例えば、好かれなきゃ、って思わなくなっている。誰でも彼でもに好かれなきゃ、とは。
小さく、でも良き方向に。
体重も気付けば15キロ、痩せたし、
久しぶりに会った友達に、服がかわいいし、
似合ってますよ、と言われて、またほっこりする。

そんな日々のなかで、最近はずっと、ロックを聴いている。

デヴィッド・ボウイ、イギー・ポップ、ルー・リード…ドアーズ。パブ・ロックやパンク・ロック。

そうだな、一曲だけYouTubeから。

ロックではめちゃくちゃ有名な曲だけどね。
久しぶりに学生時代に戻ったような気分で、
昔のロックを聴いている。

ではまた!お読みいただき、ありがとうございました!。

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