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#ポエム

踏み出すにせよ、とどまるにせよ

美しさに名前をつけたなら
それはきみの名前だ
きみの名前を呼ぶとき
それはぼくの希望となるだろう

美しさに名前をつけたなら
それはきみの名前だ
きみに名前を呼ばれたとき
それはぼくの希望となるだろう

ひとはそれぞれの選択を生きる
とどまるにせよ、踏み出すにせよ
ひとはそれぞれの選択を生きる
果たされなかった約束ばかり、追いかけてきた気がする

ずっとつかまえていてね
ぎゅーっと抱き

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2020/5/18

夜道、不意に鼻歌が聴こえてくる
耳をすませば 懐かしいメロディーが流れ出す
どれだけの季節を過ごしてきたのかな?
たくさんの光景が過ぎ去っていく

帰り道、弱って歩けなくなる僕は見る
身体をシートに沈めて 運転席の君を見ている
どれだけの季節を過ごしていくのかな?
たくさんの景色が窓の外を流れていく

いつまでも二人で歩いていきましょう
そんなことばを頼りに、月の灯りの下
歩き出す 歩いて

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重みに耐えかねてよろけるリズム 初稿

幽霊列車に飛び乗るよ
幻の街から見果てぬ果てへ
破れた地図をセロテープで貼り付けて
引き裂かれた声、便りに

幽霊列車に飛び乗るよ
幻の太陽を背に、未だ見ぬ海を目指して
破れた靴の踵、ガムテープでグルグル巻いて
ひび割れた地面、蹴飛ばして

幽霊列車に飛び乗るよ
幻の街から、未だ見ぬ自らの果てへ
破れた地図をセロテープで貼り付けて
引き裂かれた声に導かれるまま
#詩 #ポエム

夕暮れコーヒー

俺たちだけの 未来の小さな欠片
駅まで繋いだ手の優しい気持ち
大切に 壊さないように 守ることにした
夕焼けに未来が見えた

夕暮れに見えた未来
悲しみは永遠に消えさらないけど
夢見る力だけが 2人を支える
暗い闇に呑まれる前に 君を連れ去る夕暮れ
#ポエム #フラグメンツ #ことのは

今日かかるすべての歌は

1976年10月トムヨークと同じ日に産まれた
女の子みたいにかわいい男の子は
太平洋のように広い愛をもった少年として育つ
1979年1月に生まれた出会ったひと誰もが恋に落ちるようなダンスを踊る女の子は
太陽のように熱い情熱を持った少女として育つ

やがて二人は恋におちる
二人だけの恋
特別な恋

航空公園からモジョへの道すがら
すれ違うひとびと
誰もが特別を待ってる
誰もが特別を持ってる

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歌が歌に出会う

もうどうしたらいいかわかんないよってひと昔まえ
泣き崩れた友達がかわいい子供の写真をくれた
お互い死ぬなよって、また春に会おうって約束した友達の子供と遊んだ
ちょっとぎこちなく 笑う
街を歩いてるとき 男の子がおかあさんに手を引かれて歩いていくテクテクテクテク
公園じゃ奇声があがる 生きてることが楽しくて 気も狂うほど

誰もが愛されて生まれてきたんだ
気付かないときもあるけれど
そんなことを

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きみが生まれてきた日

きみが生まれてきた日
ぼくはきみのおばあちゃんと、きみのおばあちゃんちの木を切っていたよ
切っていた長く伸びていく木の途中に腰掛けて、夕暮れが綺麗で
それはいつかきみのおとうさんや きみのおばさんや きみのおじさんが見ていたのだと思うと
このうちのなかをきみと同じように走り回っていたのだと思うと

秋はね ぼくにとっては さよならの季節だったんだ
それがね、きみが来たことによって 変わったんだ

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SGを掻き鳴らす女の子 歌い出す

移動遊園地の夜
くるくるまわるメリーゴーランド
割れたガラス
飛び散る花火
映画スターのプロマイド
集めたアナログ
通いつめたライブハウス
はじめてのDJ

SGを掻き鳴らす女の子 歌い出す
俺はなにも出来ないままだけど
夕暮れとともに人が集まってくる光景だけは
大好きな場所があるって思った

こんな夜があればもう死んでもいいやと
こんな夜があればどこまでも生きていけるって
そんなかけらばかり集め

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a mystery of the moon.

燻ってる 燻ってる
16小節の音の谷間で
燻ってる 燻ってる
16歳の僕の心
燻ってる 燻ってる
リズム無視して踏むステップで
燻ってる 燻ってる

踊り出す 踊り出す
16小節の音の谷間で
踊り出す 踊り出す
酒と音にまみれた暮らしのなかで
踊り出す 踊り出す
リズム無視して踏むステップで
踊り出す 踊り出す

歌い出す 歌い出す
16小節の音の谷間で
歌い出す 歌い出す
君の代わりに歌

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いつか

あなたはまだ歌っていますか?
あなたの作るメロディや掻き鳴らされていたギター
照明が消え SEが流れ 出てきたあなたたちが 鳴らした最初の音から
もうずっと夢中になっていました
何度も何度も
どんなことがあっても
1つひとつの音を逃すまいと
ずっと夢中だった
あの日、車に飛び乗ったらなあ
愛してるに踏み出したらなあ
だけどあなたがまだ歌っていたら
それだけで良いや
いつか

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それぞれの暮らしに帰っていく

運命が変わる瞬間ってやつはいつだって一瞬で、そしてやっぱりあっという間だ
いまも考えなくても思い浮かぶ景色
思い出そうとすると蘇る光景
ふとことばで投げかけられると連なるイメージ
もう消えて行って帰って来もしない歌とリズム

もうずっと僕は一人で生きるんだと思っていた
それがどんどん変わっていく
青春はいつか、終わる
それがいつだったのかすら覚えちゃいない
そしてそれぞれの暮らしに帰っていく

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貧しい日々も

回転しないあたまで
電球が半分切れた蛍光灯の下
ユニットバスの換気扇はうるさくまわり
何も入ってない冷蔵庫はもはやオブジェ
洗濯機だって壊れたまま
うすぼんやりと部屋から見える電車
誰も乗っていない電車
電気、ガス、水道
家賃の支払いに追われた生活
もうずっとこんな日々
どうやら、向こう側にはついにたどり着くこともなく
溺れてしまいそうな夜

またあの、すべてが目の前にある瞬間がやってくるとは

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愛にはぐれたら

愛にはぐれたぼくらは
いつだって気付けばけだものになって
溶けちゃいそうよ、なんて呟いて
2人が別の軀でしかないことを憎む

愛にはぐれたぼくらは
いつだって守る気のない約束ばかり交わす
くちびるからまた嘘が零れ落ちる前に
キスをしたり、煙草を咥えたり

気が触れるほどに誰かを求めて
いまはいないその誰かの作った引っかき傷を埋めるように
酔いどれて、心も軀も誤魔化しながら
自分を失くす軋み

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コーラスを分け合うふたり

混乱した頭に流れた音、帰り道
帰れない、いかれちまったふたり
これがどんな意味なのか、説明さえ要らない
うんざりだ。ああもううんざりだ。
コーラスを分け合うふたり
一枚も音源を出すことなく消えていくバンドたち
boys on the band

友達を待ってる i'm waiting for the man
世界を変える
ノイズが入り乱れる音の隙間から、立ち上がる声
世界を変えるメロディーを探して

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