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偶然の出会い #3

家族で岐阜の墓参りに寄った帰り、遅い昼食をSAで摂ることになった。私はまだ退職した好きだった兄さん薬剤師Aさんのことを吹っ切れていなかった。
昼食を済ませて、子供たちはアイスを買うというので、手洗いに行く私と別れた。

私が外の車に旦那が乗っているのが見え、駆け寄ると、まだ子供たちに声描けていないと言う。
店内で律儀に待っていてくれた子供たちに「お待たせしたね、行こう。」と声を掛けた。

先に子供たちが前を歩き、自販機の傍で「sさん。」と、声を掛けられた。
えっ、と振り向くとAさんが、何故か居た。方向的にも絶対遭うわけない。

「すっかり油断していた~。でも、どうして分かったの?」私はいつもの動き易い格好ではなく、よそ行きの清楚なスカートスタイルなので、分かりにくいのではと思ったから。そう切り出した。

「あれ、歩いているのはたつ君?と思ったら、一緒に来てるんじゃない?と思ったら、やはり居たって。」と、Aさんはアイスを食べていた。

「どう、皆は元気?コロナで忙しいだろう」と。Aさん(薬剤師。元私と同じ薬局)の問い掛けに、私(医療事務員)も、「もう、忙しくて大変。」と、Aさんの就職先の薬局も相当患者さんが来てると言った。

Aさんの店舗情報を頭に入れ、私はAさんが去ってからの、自分の店舗状況を幾つか話した。手を触れたいと思ったが、子供たちもいるので自制した。

何度も子供たちに行こうよ。と急かされて、
「では、元気でね。」と笑顔で手を振り、子供たちと手を繋いで車へと向かった。


家で待っているジジババと夕食を共にして、この話題も子供が出してくれた。
「たつ君は去年、学校帰りによく、母さんの薬局に顔出してたからだね。」とババに言われて、ハッとした。
以前は毎日顔出し過ぎだよ。と注意したこともあり、恥ずかしいと思った。でも、今は息子のお陰で今日出遭えたのかな・・・・・息子の行動は母さんの役に立ったのよ、と伝えようと。



またどこかで・・・会えたらいいな。

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