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好きなお酒は?と聞かれても

呑兵衛な私は、「好きなお酒は?」と聞かれたら、「ビール→日本酒→ハイボール→ワインの順に好きです」と答えてる。
本当は日本酒とハイボールの間くらいに、テキーラが入るんだけど、一般的に罰ゲームや、なんかチャラいイメージが強いので、言わないようにしている。
そんなテキーラの思い出を2つ振り返りたい。

地方の大学卒業後、東京でずっと働きたかった私だけど、就活が思うように決まらず、結果、地元で就職。
その後も東京で働きたい夢がどうしても捨てられず、死ぬ気で働いた。
少しだけど成果がでて、東京の本社に転勤させてもらえることになった。


夢にまで見た東京生活が始まったけど、仕事のスピードは格段と上がり、遅れがちな私は毎日のように上司に怒鳴らていた。
仕事に関して言うと、転勤前はそこそこ評価もされ、自信もあったのに、そんなの根こそぎ、むしり取られて、ここでメンタルズタボロに…
そうは言っても念願の東京。何がなんでも生き残らねば…

そんなある日、東京暦が長い友達と飲んでて、そのままクラブに行くことになった。
実は、このときクラブデビューだった私…
はじめての雰囲気と大音量に圧倒され、たじたじ。
友達は既に良い感じにノッてらっしゃる。
わたしも一緒にノリたくてテキーラを注文!1ショット800円。
カッと一気に飲んで、ライムをキュッと口で絞る。パーッとなる気分。
隣で見てた男性に、良い飲みっぷりだと、もう一杯プレゼントされる。
知らない男性から、お酒を奢ってもらえるのが初めての経験で、また嬉しくなった。
そこから、ひたすらに音楽を聴いて、踊って、時にみんなで大合唱して、ハイタッチして…
大音量の音楽と、好き放題、大声を出してジャンプする。
仕事が上手く行かない鬱憤が全て放出されて、心の底からスカッとしたのを今でも覚えてる。
それから、四半期に一回くらいはクラブに行ってストレス発散をしていた。

東京でできた初めての彼氏も出会いはクラブだった。これもなかなか公言しづらい…笑。
でも「楽しそうに飛び跳ねているところが、可愛いと思ったよ」なんて言ってくれて、出会いなんて、正直何でも良いと思う。


30を過ぎて、良い年してクラブで、はしゃぐことに、なんとなく恥ずかしさを覚え、控えるようにした。連れてってくれた友達も結婚して子供ができたので、さすがに機会自体がなくなった。
仕事は慣れて、前ほどズタボロじゃないけど、それでもストレスは当然溜まるから、たまにはまた行きたいなぁと少し寂しい気持ち。

そしていま、コロナ渦になって、年齢や周囲の環境の変化とはまた別に、クラブなんて本当に行けない状況に…


わたしにとっての今年の漢字は「静」。
それ自体悪いことではなく、むしろ静かになったことで、いままでは無縁だった、「家で簡単なおつまみを作って、しっぽり飲む」という幸せも覚えた。

それも幸せだけど、やっぱり大好きなお酒と音楽を聴いて、大声で騒ぐことで、得られた快感とは、また別物。
踊る君を見て恋が始まることも、今やない。

コロナがおさまっても、今までの日常が戻ってくるかはわからないけど、安心できる環境になったら、久しぶりに行ってみたいと思う。

よくコロナによって、内と外の区別がなくなった〜とか、シームレスになった〜とか言うけど、
「この年齢であれば、通常こうだろ」とか、そういう年齢による区別もシームレスになってるといいな。笑

長文になっちゃったので、もう一つのテキーラの思い出はまた、別の機会に!

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