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317【子どもの筋肉トレーニングは必要か?】

子どもの中には、情報がネットで容易に手に入ることから、プロスポーツ選手が紹介している筋肉トレーニングをして体を作ろうとすることが多いようです。正しい練習法なら技能は向上しますし、体の成長にも良い影響はあると思いますが、間違った練習法の場合、ケガや子どもの成長を阻害する可能性もあります。

 先日、子どもからこんな質問をされました。

「筋肉を付けると、身長が伸びないと聞きました。本当ですか?」

筋肉を付けると、骨を抑えつけるため、骨の成長を妨げるという理由でした。私も小学生の頃、聞いたことがありますし、心配したり、成長痛に悩んだりした経験もあります。本当のところは、どうなのでしょうか。

 子どもの成長期は、大きく2回あります。第一次成長期(0~2歳)と第二次成長期(11~18歳)の2回です。この時期に身長が伸びる、骨が成長します。伸びるのは、骨全体ではなく、骨の末端の軟骨が伸びていきます。筋肉トレーニングが身長に影響を与えるのは、第二次成長期の時です。骨の軟骨は柔らかい組織で、毎日負荷の高い筋肉トレーニングなどを行うことで、強い衝撃が繰り返されると、伸びようとする軟骨はつぶれてしまう可能性があります。本来伸びるはずの身長が成長できなくなるかもしれない、というわけです。しかし、ある程度、負荷の高いトレーニングをした方が、ホルモンの分泌が盛んになり、体をより丈夫にするという考えもあります。

 適切に負荷の高いトレーニングを個人に合わせて行うのが良いと思います。保護者の方や、先生がパーソナルトレーナーとなり、一緒に勉強しながら取り組むのがいいとですね。ちなみに、骨の軟骨がつぶれてしまうかもしれないほどのトレーニングは、というと、スクワット、うさぎ跳び、重りを使ったジャンプ動作、長時間の縄跳びなどは、骨や関節に必要以上に負荷が高いトレーニングと言われています。

 人生に2回だけ訪れる成長期、大切にしたいものです。真っ白い紙に、私は何を描きたいか?神さまからもらった身体をどれだけ怠慢してきたか?紙に乱雑な字を書くように、真っ白いからって傲慢に使ってしまっては、勿体ないです。お子さんと相談しながら、一緒に運動してみてはいかがでしょうか。その際、大人のトレーニングと、お子さんのトレーニングは、体の成長期の面で、全く違うものだということを意識してくださいね。

 明日は春分の日。今日を中日として前後3日間が「お彼岸」の期間となります。令和2年は、3月17日から3月23日までの7日間。あの世とこの世とが交流するとき。お墓を掃除して、先祖供養と幸福を祈ります。

「筋肉」が使われている短歌を紹介

・ 弱りゆく都市の筋肉「セックスでキレイになれる!」という説もある(俵万智)

 俵万智さんって、口語体で、男性との恋に切ない歌が多い。『チョコレート革命』からの紹介でした。

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