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こんなときの「かんたんレシピ」~オランダの昭和カレー、キップケリー~

オランダでカレーの綴りはKerrie。ケリーと発音します。Bread(ブレッド)がBrood(ブロート)、Rice(ライス)がRijst(レィスト)のように単に綴りによる発音の違いなのですが、「カレー」が「ケリー」になった途端、別ものになるような気がします。我々のカレールーツはインドですが、オランダはインドネシア。ほの辛さに甘さも加わるケリーは、あまい、からい、濃厚と特徴がはっきりしているのに、なぜか輪郭がぼやぼやするインドネシア料理そのもの。

最近、オランダに長い友人から「キップケリー作ったよー」とメッセが舞い込んできました。
わー、ぜひ送って! とお願いしたところ、写真とともに情緒豊かなレシピが送られてきました。というわけで、そのまま紹介します。

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オランダ人の義母から教わったレシピの中に珍しくイモ以外のものがありました。

それがキップケリーです。

オランダでカレーという単語が認知されていなかった10年ほど前。このケリーという単語はカレーを意味するものなのではないのか?と疑問を感じたのですが、カレーはインド、ケリーはインドネシア!というオランダ人の食に対するプライドを傷つけまいと、そのモヤモヤをそっと胸の奥にしまいました。懐かしい思い出です。

過去を懐かしんで時折食べたくなりますが、タイのグリーンカレーにおされて、姿をひそめてしまった「キップケリーミックス」。今はケリーソースミックスを代用して作っています。

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野菜と鶏肉を炒めたところに、汁を捨てたパイナップル缶とケリーソースミックスを入れて混ぜ合わせます。

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ミックスがまんべんなく具材に絡んだところで、水(今回はココナッツミルク)を投入。とろみがつくまでかき混ぜたらできあがりです。

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仕上げにケリーパウダーを追加して味を締めるのもオススメ。

さらに激オススメなのが、クレームフレーシュ(Crème fraîche)を好みの量添えて混ぜながら食べるってやつです。マイルドで甘みのあるキップケリーに、ほんのりとした酸味が加わった濃厚なケリーと成り上がります。

《具材》
・鶏肉
・もやし
・ポロネギ/Prei(好きな野菜でOK)
・マッシュルーム(しめじも美味しい)
・パイナップル缶
・水(ココナッツミルクでも可)

辛味のないマイルドなソースに、パイナップルの甘みがからむ子供が喜ぶ味。15分もあればできあがる時短レシピでもあり、好みのアレンジも可能という「使えるヤツ」です。

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