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インド食器屋のインド料理旅

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食器買い付けの旅や国内の専門店巡りで出会った美味しいインド料理やインドの食文化を、「アジアハンター」の店主・小林真樹さんがエッセイふうにご紹介します。
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#アジアハンター

マクドウエル【1】 インド産の洋酒

「……×■※÷〇……」 「えっ?」 「……●÷■※※〇……」 「何?何と言ったんですか?」 …

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グラーブ・ジャームン【3】 インド各地の菓子

前回まではコーヤーとチェナーという乳脂肪由来のインド菓子についてご紹介したが、もちろん乳…

グラーブ・ジャームン【2】 原料となる二つの乳脂肪

インドの菓子はその成分から、「ミルク由来」と「非ミルク由来」とに大別できる、と前回お伝え…

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バターチキン 【1】 出会いと衝撃

今やどんな街に行っても必ず一軒はあるインド料理店。 「今日はインドカレー気分だな?」 自…

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バターチキン 【2】 インドでの食べられ方と食器の差

日本で「バターチキン」の美味さに開眼した私は、その後インドを訪れた際も行く先々でたびたび…

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バターチキン 【3】 食材と味の違い

「バターチキン」というワードは、当時の私が主体的に記憶した最初のインド料理名だったかもし…

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ナン 【1】 日本での進化

バターチキンと相性バツグンなのがナン(ナーン)である。焼きたてでふっくらモチモチしたナンは今やすっかり日本のインド料理店のアイコンとなっている。ホールの店員さんから 「ナンにしますか? それともライスにしますか?」 と聞かれてナンを選ぶ人は多い。それどころか、ナンが美味しいからインド料理店に行く、という人も少なくないのだ。 トクリと呼ばれる専用のバスケットからはみ出すようにして提供されるナン。もちろんナンはインドから伝わった料理ではあるのだが、日本で独特の進化を遂げてもいる

ナン 【2】 インド各地のタンドール

「大きく作ったナンを、その大きさを強調させるためノーカットでサーブする」 これが日本のイ…

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ビリヤニ【1】 本物のビリヤニとは何か?

「ビリヤニ用のハーンディーください。今度新しいメニューで出すので」 そんな電話が増えたの…

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ビリヤニ【2】 ビリヤニの多様性

屋台やレトルト製品化されるなど、インド国内でも広く大衆化しているビリヤニだが、それでも「…

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ビリヤニ【3】 北インドの伝統的ビリヤニ

インドで多様なビリヤニが存在するのは、何もヒンドゥー教徒用にカスタマイズされたり、もとも…

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ビリヤニ【4】(南インド) 短粒米のビリヤニ

北インドからはじまったビリヤニ話は、今度は一気に南インドに飛ぶ。かつて私は無意識のうちに…

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ビリヤニ【5】(南インド) もう一つのビリヤニ文化

日本でも朝昼晩でそれぞれ食べるものが異なるように、タミルでも、とりわけベジ(菜食)食堂で…

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ビリヤニ【6】(南インド) ビリヤニのありよう

数日間という短い滞在だったが、かつて1度だけ中東のドバイに行ったことがある。ドバイに立ち寄ったのはもちろんかの地に住み、働くインド人事情が気になったからだ。基本的に私は、インド以外のどんな外国に行ってもその国の中のインド人街にしか興味がない。その点ドバイは、街を歩けばヒンディー語が聞こえてくるぐらいインド人率が高く、私のような在外インド人街マニアにとってたまらない街なのだ。 ドバイのインド人の中で、最も人口が多いのはケララ出身者である。約350万人いるドバイの総人口のうち1