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全国最中図鑑

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日本を代表する和菓子の一つである「最中」。香ばしいパリパリの皮とともに餡を頬張れば、口の中にふわっと広がる品のよい甘さ。なんとも幸せな気分になるお菓子です。編集スタッフが取材の途…
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2021年3月の記事一覧

【全国最中図鑑】 4 ぴーなっつ最中(千葉県成田市)

ピーナッツの原産地は、アルゼンチン北西部のアンデス山脈。紀元前850年頃の遺跡からピーナッツの種子が発見されたそうだ。 このピーナッツを世界に広めたのは、コロンブス。1492年に西インド諸島を発見した時、現地でピーナッツが食べられているのを知り、航海中の食料として利用したのが始まりだとか。 日本に伝わったのは幕末で、千葉県では明治9年に栽培が始まった。現在、国内の流通量は全体の9割が外国産で、国内産はわずか1割だが、その国内産の約8割が千葉県で生産されている。 というわけで

「全国最中図鑑」 3 鬼もなか(鳥取県米子市)

鳥取県の三大河川・日野川が流れる溝口町には、日本最古の鬼伝説が残っている。 太古の昔、鬼住山(きずみやま)には鬼が住んでいて、時々村に降りては人々を苦しめていた。ある日、第七代孝霊天皇がここを訪れてその話を聞き、見事鬼を退治した。 鬼もなかはこの伝説を基にしたもの。北海小豆の風味とローストしたくるみが調和した餡と、奥日野のもち米を原料にした最中種が、まさに「鬼に金棒!」と人気のご当地最中だ。 (株)いけがみ 鳥取県米子市錦町2-205 「全国最中図鑑」をまとめて読みたい方