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★パチンコ店員道~管理職の資質~

「別にパチンコ業界だけではないですよ!他業界にも必要ですよ!」
と、聞こえてきそうなタイトルをつけてしまった訳ですが、あえてこのタイトルにしました。今回はパチンコ店だけではなく、人が関わる組織にはすべて必要なスキルです。私自身も最も欠けているのはこれではないかと30歳くらいの頃に気が付いたので、お話しさせていただきます。

 そもそもパチンコ店の売上(市場)規模はご存知ですか?
パチンコ店の市場規模は約20兆円(年間総売上)と言われています。ちなみに25年前まで約30兆円産業と言われていました。凄い金額です。
 が、純粋な純利益は1~3%くらいと言われています。第一弾でも書きましたが、それだけ莫大な経費が掛かっている訳です。今回はその経費のつかわれ…いや、経費の話がしたいわけではないのです。ただそれだけ、

大規模な産業

ということが言いたいわけです。
たしかに25年前と比べて、衰退感が否めない業界ですがそれでもなお約20兆円あるわけです。そこでひとつ大きな疑問が発生します。資本社会である日本の産業の仕組みがご存知の方も多くいらっしゃると思いますが、結構知らない人もいるので、あえて言っておきます。

パチンコ法人で上場会社がない

と、いうことです。冒頭の文章の中で「言われております」と、曖昧に書いたのは、統計数値が申告によるものだからです。つまり確実な数値ではないということ。それは、売上や利益の公開をしていないからです。本来の上場会社はその会社の売上や利益を公開します。そして、経営状態を投資家に判断をしてもらい株を購入してもらい、その会社の資金調達にするわけです。パチンコ業界は公開株がないため、世間に自社の経営状況を公開する必要が無い訳です。(一部例外があり、海外の市場で上場している法人はあります)
 では、そもそも株式会社とは誰のものなのでしょうか?
この質問は、現場で社員に必ずします。しかも初期の方に。はじめに言っておくと、回答正解率は感覚ですが10%程度です。この情報化社会で10%ですよ!回答例として多いのが、
第3位→お客様のもの
第2位→社員のもの
第1位→社長のもの

上記の回答をされた数十、数百の方々はどこの国で生きているのか。はっきりいって無知にもほどがあります。今回”第3弾”でこの話を持ってきたのは、「自身の職場の産業界の立ち位置を知ってほしかったからです」。で、答えは、

株主のものです。

株式会社とは、”株”という概念が存在します。起業時に会社登記する際に、発行株式数を記載します。パチンコ店を経営している会社も(株式会社であれば)当然発行株式数が存在します。第1位の回答は大きくは間違っていませんが、本質は全然違います。そもそも社長とはなにか、「会社の最高経営責任者」という役職者であって、その会社の持ち主ではありません。聞いたことがあると思いますが、経営権のない会長や相談役といったよくわからない肩書の方が、社長に対して上から目線でものを言っていることなど、ドラマなどでみたことがある方は多いと思います。それはその(偉そうな)方々の保有株比率が高い方(またはバックにそういう方が存在している)だからです。株式会社というのは株保有が多い方が強いわけです。だって株保有者のものですから。株式会社とはね。

 話を戻しますが、では、株式公開をしていない株式会社の株は誰が独占して保有しているのでしょうか?それはほぼ創業者一族です。パチンコ業界の店舗経営は創業者一族がほぼ行っています。(もちろん譲渡などで創業者だけが持っているというわけではありません。が一般の人は持てないと理解してください)
 株式を公開して上場している会社は一年に一度は株式総会という集会みたいなことを実施しています。対象参加者はその会社の株を保有している人達です。その総会で、会社は前年度の売上(利益)報告や使用経費などの報告をする義務があり、翌年度の経営計画などを発表するわけです。役員人事などの承認を得ることも大切な報告内容です。上場会社の役員は勝手に決まらないわけです。それによって、競争意識が芽生えたり、なぁなぁな組織にはならないのです。ただ、パチンコ業界(店舗経営会社)は違います。そもそも役員選出に他者の承認など必要なく、株式保有者。つまり創始者一族で判断し、指名するわけです。別に否定しているわけではなく、それが現実なのです。なので、パチンコ業界は、

閉ざされた業界

と、言われています。社内の競争力が低い割には、動く金額が莫大な業界。それが我々が従事しているパチンコ業界なのです。”なぜ公開しないのか”というお話しは別途後日まとめて書かせていただきます。
 つまりは、株保有者が指名した人事でその会社の舵が大きく変わるという事です。誰も経営に意見が言える存在がいないからです。

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