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ギョギョギョッ!未利用魚ってなあに?

海に囲まれた島国ニッポン。獲れたてのいろんな海の幸が味わえる。
あまりに身近すぎて、いかに恵まれているかを忘れているかもしれない。
カナダの内陸部に住んでいると、日本のスーパーで買えるような新鮮な魚にありつけるのは夢のまた夢。だから、一時帰国している間、漁港が直売している所に足繁く通い、旬の魚介類を味わって幸せをかみ締めている。
日本人でよかったと思う瞬間だ。

魚コーナーは宝の山。500円以内で!というルールを課し、ショーケースの中からお買い得品を探す。小ぶりの蟹が五匹入って350円。炊き込みご飯にしたら美味しそう。身がたっぷりついたブリかまが400円。塩焼きにして大根おろしたっぷりで食べよう。イカ、タコ、なまこは高いよね...などと小声でつぶやきながら店内をウロウロする。

ある日、手のひらサイズよりも大きい、半身に下ろされた知らない名前の白魚を見つけた。激安の200円。その隣にも未知の魚が並んでいた。美味しいかな?と思いつつ、両方を手に取ってレジに向った。

***

未利用魚みりようぎょ。サイズが不揃いだったり、漁獲量が少なくてロットがまとまらないなどの理由から市場などに出荷されないまま捨てられる魚のことらしい。悩むことなく買った半身の魚達はこの未利用魚だったのだろう。

経済が最優先される日本社会で雑魚扱いの魚達は、そのどれもが海で獲れた天然魚。海からの贈り物をこんなに粗末に扱っていいのだろうか?罰が当たりそうでなんだか怖くなる。未利用魚という言葉そのものも、人間の傲慢のようなものを感じてやるせなくなる。

唯一の救いは、未利用魚を活用する動きがすでに始まっていること。



SDGs(持続可能な開発目標)のひとつだからではなく、釣果は全て味わうのが当たり前の社会になったらいいなと想う。

「命を頂く」いただきます
その気持ちを忘れることなく持ち続けたい。






実際、魚図鑑に未利用魚なんて魚は載ってない。
さかなクンだったらきっとこう言うだろう。

「未利用魚なんて名前の魚はいませんよ~!」

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「雑魚なんて名前の魚はいませんよ~!」
(妄想)


2023年6月追加

魚好きの方は是非!



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