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ないものはないんだから

クリスマスディナーの残り物をやっと食べ終えた。

カナダのクリスマスは日本のお正月と同じ。国際結婚の場合、相手の文化を尊重することがとても大切だから、パートナーに喜んでもらおう、一緒に楽しもうと頑張りすぎてしまう。数日前から準備を始め、一日中キッチンに立ちっぱなしのクリスマスイブ。それ以来、料理をする気がすっかり消えてしまった。まるで燃え尽き症候群みたいに。

元旦まで残りわずか数日となった。ダウンタウンにあるアジア系マーケットに買い物に行く気力が残っていない。もう全てが面倒だ。だけど、お節は日本の食文化だし、食べる気だけは満々のカナダ人パートナーも楽しみにしている。私だって自家製どぶろくを試飲しながら和食をつまみにしたい。
ごぼう、こんにゃく、紅白かまぼこ。それに、さつまいもで作った甘み控えめのきんとん。誰か代わりに作ってくれることを夢想してみたり。
現実逃避していると、昨年書いたnoteがふっと頭に浮かんだ。

あの時反省したはずなのに、忘れてしまっていることに気づく。クリスマス疲れのせいで、自らマイナス方向に傾きかけていた。

頭の片隅でこうなることはわかってたので、海老天用のえびはクリスマスの買い物ついでに購入済みだし、調理しなかった鶏のもも肉と手羽が残っている。乾麺の蕎麦も秋の一時帰国の時に買っておいたし、昆布、干し椎茸、かつお節だけでなく、茅乃舎の博多限定あごだしさえある。丸餅だってあるんだから、博多風雑煮くらいできる。

あとは近所のスーパーで野菜を買えば何とかなるだろう。ごぼうやさつまいもがないくらいなんてことはない。柔軟に構えたほうがが、返って美味しいものを作る発想が湧いてくる。だから、気乗りしないままダウンタウンまで足を運ぶ必要もない。


ないものはない

ないものはない→全部揃っている
ないものはない→だからある物で作る


えび天蕎麦をすすれば気も晴れるだろう。
そろそろ黒豆でも炊こうかな。


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