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非暴力で戦った人々

「何十年住もうと、僕達はフランス人として認めてもらえないんだ。」

というクラスメイトの顔は悲しげだった。

祖父母の代に旧植民地の北アフリカからフランスへ移住。
3世である彼はフランスで生まれ育ち、フランス人と同じ教育を受け、航空会社エールフランスに入社。順風満帆に思えるような彼でさえ、人種の違いによる差別を受け続けていると言った。

フランスで起こった警察官による少年射殺事件。そのことに対する抗議デモから人々は暴徒化していった。三千人を超える拘束者の多くが10代半ばと聞く。一部エリアに集団で隔離され、平等に扱われないことへの不満が爆発した。



明治時代。多くの日本人が希望を胸に北米、南米などに移住した。太平洋戦争時には、敵国人としてドイツ、イタリア人とは全く違う差別を受けた。
米国人として戦った若者達もいた。そのような過酷な状況の中で、彼らは異国の地で生き抜き、戦後は母国で被災した人々を迎え入れた。

カナダに住む日本人移民の末裔は、今では5世、6世の代になった。日本語は話さないけれど、日本文化を継承しながらカナダ人として生きている。
時間をかけて非暴力で対抗してきた日系人の言動が世に認められた結果だろう。






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